第2章 配達を始めます!5

 まさかの【天使の輪キューティクル】の説明したよ!

 くそぉ。外見年齢近くても、中身は親子世代程離れてるの忘れてたっ!!


 あの後、詳しい説明で分かったんだけど、【天使】ってのは、天から使わされた者とか、天に使われる者とか広域的な意味があるとか…。

 で。そん中にもランクというようなものがあって、それの最上位が【神使】と言われるらしく。私は正確にはそれに当たるらしい。


「ちなみにゆー達も【神使】だよぉ♪」


「まあ、日本だと【神使】ってなぁ、動物に多いけどな…」


 にこやかに話す夢乃さんに、高遠さんが補足してくれます。


「あ~。稲荷神の狐とか、熊野権現の烏とかですねぇ…」


 しみじみと口にしながら、御影さん達と自分が同族なのにビックリですよ!


「ま。初回から話し込みすぎてもあれなんで。他のみんなともスマホの番号交換しときます?」


 御影さんからの提案で、他の皆さんーディー様込ーとスマホの番号交換してる間に、御影さんがポストを設置してました。


「あ。ちょうどいい高さ♪」


 ドアの隣の空間に、投函口だけが浮かぶ奇妙な景色ではありますが、愛車に乗ったまま投函出来る高さが、ひっそり嬉しいです。乗り降りの時間短縮!


「では、さっそく…」


 ドアのこちら側には小鳥遊さんと、高遠さん。ディー様の男性三人が、投函の瞬間を見守ってます‪w


 投函口に手紙を近づけると、すうっと吸い込まれていきました。その後に私の手を投函口に軽く当てると、ポウッとほんのり白く光りました。


 おお。これ、私の魔力とやらかっ!


 ひっそりと感動してると、ガチャリとドアが開かれました。


「朔さん。チュンタ。二人とも履歴の確認お願いします」


 そう言って現れた御影さんの手には、入れたばかりの手紙がありました。

 中に入れば、ドアのすぐ隣の壁に突き出たポスト。


「なんと、三人でポストに手を置くだけの簡単な仕事です♪」


 小鳥遊さんの言葉に御影さんも加わり、三人でペシンとポストに手を置きました。


 ヴィン。と音がして、ポストの上に画面が現れました。


〔IN〕

 朔※※※※※※

〔OUT〕

 御影✰✰✰✰✰✰


 名前以外分かりませんでしたが、どうやら大丈夫なようです。


「……ねえ、ナナちゃん。ちょーっと確認したいんだけどさ」


 手紙を読んでいた夢乃さんに、みんなの視線が集まります。


「…この手紙。ガイア様に返信よこせってあるんだけど。返事、回収しなくてもいいのかな?」


「………」


 御影さんはそっとスマホを取り出すと、応接セットのある場所へと移動しました。


「朔さん…」


 しばらくして戻ってきた御影さんは、非常に気まずそうです。あ、察し。


「ポストに追加機能付けることになったので、待機してください…」


「…ですよねえ…」


 そっかぁ…。回収作業も追加されるかぁ…。

 でも、きっと!小鳥遊さんが頑張ってくれますよね!……多分……。







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