第140話

 自室兼寝室のベッドの上で2人の裸体が怪しくうごめいている。


「どう? ロザリナ、どんな感じ?」


「ル、ルルカさん、今日は、い、いつもより激し、あっ……」


 ルルカの両手がロザリナの裸体の上を淫らに踊っている。

 特に下半身に伸ばした右手の動きが激しい。


「ほら、御覧なさい。ツトムさんが食い入るようにロザリナのこと見てるわよ」


「ツ、ツトム様ぁ……み、見ないで、ください……」


 今晩はヤケにルルカが積極的だ。風呂場では普通だったのだが、ベッドに移動してからノリノリでロザリナを責めている。


 美女2人が絡む姿は妖艶で淫靡で艶めかしく最高で正に眼福だった。

 白い透き通るような肌のルルカと健康的なやや切り傷の跡が残るロザリナの肌とが絡み合い、互いの膨らみが相手の体に挟まれて形を変えていく。


「ちゃんとツトムさんに御奉仕しないと……」


「……は、はい」


 2人の至近でガン見していた俺にロザリナが手を伸ばして来た。


「ツトム様の……凄く…硬くなってます……あっ、ま、また、、ル、ルルカさん、そ、んなにかき回さないで……あんっ」


 ルルカがロザリナの後ろからまた激しく責め始めた。


 買った当初はルルカも受け身でいることが多かったが、ロザリナが加わったあたりからだろうか? 徐々に積極的な姿勢を見せ始めた。

 その反動……かどうかまではわからないが、日常的な普段の場で唐突にエロを差し込むと心底呆れ返ったような目で俺を蔑むようになってしまったが……(涙


「ほら、きちんとご奉仕しないとダメでしょ。どうするの?」


「ツ、ツトム様のを、私の……入れて……、ご、ご奉仕します……」


「自分からするのよ」


「ハ、ハイ……」


 ロザリナが上体を起こしている俺に抱き付くように身を重ねて来る。


「ンッ……」


「もっと奥まで入れて……」


 ルルカがロザリナの背後から両手でねっとりと揉み始める。


「んんっ、、あっ、あっ、、わ、私、やんっ……」


「ロザリナの胸綺麗だわ、素敵よ」


「そんな、、コリコリされたら……くっ……」


「ここも……」


 ロザリナのお尻に手を伸ばすルルカ。


「そこはダ、ダメぇ!」


「(いつもお風呂場でツトムさんにココを触られて心の中では喜んでいるの、知っているのよ)」


「ど、どうして……それを??」


「(だって……私もそうだから……)」


 ルルカは背後から密着してロザリナの耳元で何やら囁いているが、よく聞こえない!?


「でもそこは汚れていて……」


「大丈夫よ、毎日ツトムさんが浄化魔法で綺麗にしてくださっているから、ですよね?」


「もちろんだ、衛生管理は大事だからな。

 そこを綺麗にする浄化魔法に関しては右に出る者はいないと自負している!」


「そんなことを自慢されても困りますが……

 という訳だからロザリナ、遠慮せずに感じなさい」


 俺にジト目視線を送りながら器用に指を動かすルルカ。


「そ、そんなこと、されてたなんて……

 あっ、もう、、私……ああ、ダメっ……」


 俺にしがみついて体を震わせるロザリナ。


 次はルルカをたっぷり可愛がらないと……




……


…………



「ツトムさん、昼にロザリナとも話したのですが、私達から提案があるのです」


 今日のは結構激しかったなぁと思いつつ、ぐったりとしているロザリナの胸を揉みながらウトウトしかけた時だった。

 ルルカが上体を起こして裸体をタオルケットで包みながら言ってきた。


「どんな提案?」


 明日の朝にして欲しいと若干思いつつ、彼女達から提案してくるなんて滅多にないので興味を引かれた。


「本日オークの売却も順調に済ませられたとのことですので如何でしょう? 8日後の出発日までお休みにされては?

 城内で負傷された時に療養して以降ずっとお仕事をされ続けていてツトムさんのお体も心配ですし」


「ふむ……」


 あまり仕事をしているという認識はないので疲れてはいないのだが……

 むしろ黒オーガとの対戦など極一部の例外を除き、身体的な負担なら彼女達とエッチしてるほうがよほど疲れるのだが。自分で望んで致していることとはいえ。

 もちろん俺の体を心配してくれる彼女達の気持ちは純粋に嬉しいし、砦奪還前に体調を整えておく……というより余計なケガをしないように大人しくしておくのは必要な事かもしれない。

 それと奪還した砦で10日間ほど過ごすのだからその為の準備も必要だ。確かナナイさんに言われたのは寝具と食料だったか。


「そうだな。ここはルルカ達の提案に従って休むことにしよう」


「え?」


「?? どうしてそんなに意外そうなんだ?」


「そ、それは……」


「ルルカさんはツトム様が簡単には承諾されないと考えていたようです」


 ロザリナが気だるげに俺の腕を抱き締めながらそんなことを言ってきた。


「ロ、ロザリナ!」


「ふふふふ。先ほどの仕返しです」


 よくわからんが、2人は仲良さそうで何よりだと思うことにする。


「もぉ……、このままツトムさんに報告するけどいいわよね?」


「はい。構いません」


「以前頼まれたロザリナが王都に行きたくない理由なのですが……」


 ロザリナ本人からの補足説明もありつつ報告を聞いた。


 義父との確執かぁ……

 貴族にしつこく言い寄られているなどの異世界的な理由ではなく、思いの外現代的というか家庭的な理由だった。だけどそれ故に極めてデリケートな問題でもある。

 それにしても母親とも10年以上音信不通とか……

 この世界の一般人の寿命が何歳ぐらいかはわからないけど、ロザリナの母親だともう50代半ばだろう。昔の日本は人生50年と言われていた時代があった訳で既に危険域に入っていると考えた方がいいだろう。

 義父とのことまで踏み込むつもりはないが、母親に関しては早急に動くべきだろうな。


「ロザリナ、妹さんと家族とのことも話し合っておくようにな」


「わかりました」


「!? (たったそれだけなの?)」


「ルルカ、どうした?」


「い、いえ、何も…………、あら? ツトムさんまたお元気に……」


「ツトム様…………」


 体に巻いてるタオルケットを押し上げる膨らみ、それによるお腹にできる何もない空間、背中からお尻にかける艶めかしい曲線、2本の美脚で奏でるシンフォニー…………こんなの元気になって当たり前だろ!!


「また…………致しますか?」


 ルルカがタオルケットを胸元からズラしながら聞いてきた。

 俺に断るという選択肢は存在していなかった……

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