第11話
「ルルカにございます」
「ツトムという。自分は15歳であなたよりかなり年下だが、俺に奉仕することに問題はあるか?」
「問題ありません」
「冒険者として南のバルーカの壁外区で生活することになるが?」
「大丈夫です」
「家事全般と俺への奉仕をやってもらうことになる。元商人と聞いたが商売に携わる機会は失われることになるがその点は?」
「私は夫と死別した後に夫の商会を継いで商人になりましたので、それまでは主婦として家の中のことをしておりました。ですので商売に対する拘りはありません」
問題はなさそうだな。
「最後に何か言いたいことや条件提示とかあるか? 俺に買われるのが嫌ならこれが最後の機会だ」
彼女は少し思案し、
「是非とも私をお買い上げくださいまし」
と頭を下げた。
うん。頭を下げた際に胸元の見事な双丘が丸見えである
商業ギルドのエメリナさんも大きいのだが完敗である。むしろ乾杯ですらある。
初老の店員へ向けて、
「購入する」
「ありがとうございます。準備がございますのでしばらくお待ちください」
店員と共に彼女も再び双丘をアピールして(普通に頭を下げて)部屋を出ていった。
机の上に小金貨を積み上げていく。
再び店員と彼女が戻ってきた。
「手続き料と奴隷紋施術料として6,000ルクお支払いして頂きます」
「奴隷紋とは?」
「奴隷紋は奴隷が主人を害するのを防止する為のもので、施術は義務となっております」
支払いを済ませた後、店員に連れられて武装した戦士(奴隷?)が厳重に守る部屋に入る。
部屋には中央の小机に機械のようなものが鎖に繋がれて置かれている。
「こちらは奴隷紋を施す特殊な魔道具でして国から貸与されています。
ここの部分にお客様の血を垂らしてください」
置いてあるナイフで指を切って血を垂らした。
感染症が怖いので浄化魔法を使ってからである。
「奴隷紋は体のどこに施しますか?」
「目立たないところがいい」
「でしたら足の裏がよろしいでしょう」
施術はすぐ終わり建物の出入り口に移動する。
「本日はお買い上げありがとうございました」
彼女と共に建物を出たが、さすがに裸足で貫頭衣のままではマズイ。
「とりあえずこれ着て」
収納から外套を出して渡す。
「ありがとうございます、ご主人様」
ご主人様呼びかぁ。
某喫茶を連想されていまいちだ。
それと薄々気付いていたのだが俺の身長は少しだけ低い。
ルルカのほうが10センチほど高いのだ。
いや、今現在はだ。成長期?はこれからなのだ。
身長よりもクリアしないといけない問題がある。
「ルルカ」
「はい、なんでしょう?」
「あー、思い切って聞くが、避妊はどうしてる?」
「!?」
ルルカはほんの一瞬戸惑う反応を見せたが、
「……雑貨屋などで売られているゴルグを使います。飲めば一定の避妊期間が得られます」
この普通に返答する感じが人妻感?があっていいな。
「それじゃあ他にも色々買いながら壁外区の宿屋に行こう」
「かしこまりました」
雑貨屋でサンダルを買いルルカに履かせ、大小タオル数枚と大きめのタライ、ゴルグを買う。
服屋で新品の下着と靴下を2セット買い、古着屋で外出用と室内用の服を選んでもらう。
さすがに女性の服選びは時間が掛かるか。
さきほど買った新品の下着はだぼっとしたシャツとパンツで色っぽさは皆無だ。
ランジェリー的なスケスケ下着はないものか。
古着屋での買い物を終え、屋台のおっちゃんに教えてもらった壁外区の宿屋に行きダブルの部屋を取る。
所持金662,520ルク→214,220ルク
「奴隷商での飯ってどんなの?」
部屋に入ってベッドに腰掛けて聞く。ルルカは壁際に立ったままである。
「朝夕にパンとスープが出されていました」
「じゃあお腹空いてるね、こっち来て食べよう」
肉パンを皿に4つ出し、先に食べ始める。
「失礼します」
外套を脱がせたので貫頭衣姿で隣に座り食べ始めた。
眼福である。
2つずつ食べてコップに果汁水を入れて渡し、
「まず最初にご主人様呼びは禁止ね、俺のことは名前で呼んで欲しい」
「ツトム様でよろしいでしょうか?」
ご主人様よりマシだがそれもなぁ。
「堅苦しい上下関係は嫌いなんだよね、呼び捨ては?」
「む、無理です」
「う~ん、さん付けあたりで妥協するか」
「努力してみます」
「こっち来て俺の上に座って」
「は、はい」
ルルカが遠慮しながら俺の足の上に座る。
「うん、いいね。」
「あ、あの」
「ん?」
「ツトムさ、んは魔術師なのですか?」
ぎこちないなぁ。
「そうだよ、冒険者としてはまだ見習いだけど」
「え?」
「あー、遠くからこの国に来てまだ10日過ぎたぐらいなんだよ」
「どちらの国のご出身なのでしょうか?」
「日本という国なんだけどこちらでなんと呼ばれているのかがわからない。なんか魔法的な超常的な現象に巻き込まれて気付いたらバルーカの南にいたんだ」
嘘は言ってないぞ、正確に言わずに酷く大雑把に言ってるだけで。
「そんなことが……」
「だから俺のやり方、生活の仕方や価値観なんかはこの国の人とはかなり違うと思うから慣れて欲しい」
「はい」
ルルカを抱き寄せて密着する。
柔らかい。
「なぜ私を買われたのですか?」
「なぜって気に入ったからだけど」
「高齢の女奴隷が買われるのは安いからです。しかし私は高額な価格なのに」
「俺の故郷では年上の女性から奉仕されるのが男の幸せなんだ。
だから高額のせいでルルカが残ってたのは俺にとっては幸運だった」
ルルカにキスをする。
「ゴルグは飲んですぐ効果があるの?」
「はい、大丈夫です」
またルルカにキスをする。
「んっ」
今度は舌を入れてゆっくり絡ませる。
「奉仕の意味わかる?」
「わかります」
お尻を触る。
「具体的に言ってみて」
俺の胸で潰れる双丘も素晴らしいがお尻の感触も最高である。
「殿方に喜んで頂くことです」
「大きい意味では合ってるが俺が求める奉仕とは違うかもしれない」
俺主導で行われたものの良かった。
2回もしてしまった。
シチューとパンで夕食を食べる。
「さっきの肉パンやこの食事はどう?」
「大変美味しく頂いております」
「聞き方を変えよう、これより上の食べ物を知ってる? お世辞とか抜きで答えて欲しい」
「えっと……、肉パンとパンは知っております。特に肉パンは兎肉をオーク肉に変えるだけで美味しさが増すでしょう」
「なるほど」
「シチューの判断は難しいです。濃い味付けを好まれる方ならこのシチューは最高クラスの評価でよろしいかと」
「ルルカは濃い味付けは平気か?」
「はい」
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