第14戦記 暴走
謎の少年を発見し、確保するために歩兵部隊は麻酔弾をライフルにセットし構えた。
果たして、直虎と歩兵部隊は無事に少年を確保できるのか?
【ネオ新宿区 都心近郊】
直虎「撃てー‼︎」
歩兵部隊は一斉に麻酔弾を装填したライフルとを少年に向けて撃った。
最終隊員A「全弾命ちゅ………⁉︎ ば…、バカな…⁉︎ 弾が全て…、少年に命中する前に止まっている‼︎」
少年「……………」
麻酔弾は全て少年の身体に触れる直前に空中で止まっており、しばらくすると弾は全て地面に落ちた。
直虎「そんな…⁉︎ 催眠ガス弾を使うのよ‼︎」
最終隊員B「はっ‼︎ 催眠ガス弾、発射‼︎」
歩兵部隊は催眠ガス弾を装填したバズーカを少年に向け発射した。すると少年は青黒い催眠ガスに包まれた。
直虎「やったかしら…?」
直虎と歩兵部隊は少しホッとしてため息をついたのも束の間、催眠ガスの中から少年がゆっくりと歩いて現れた。
少年「……………」
最終隊員B「さ…、催眠ガスが効いていない‼︎ いや…、少年がオーラで催眠ガスを防いでいる‼︎」
直虎「な、何てこと…⁉︎」
少年はオーラでバリアを張り、催眠ガスを防いだあと、全身から衝撃波を放って吹き飛ばした。
少年「……………‼︎」
最終隊員たち「うわぁ‼︎」
直虎「ああっ…‼︎」
直虎と歩兵部隊は、衝撃波で吹き飛ばされた。
直虎「一体…、どうすれば…」
一方、Gトルーパーズと隊員たちは流星組の星俠を次々と撃破していた。
杏花「プラズマカッター‼︎」
構成員A「ぐあぁぁぁ‼︎」
麻里奈「プラズマパルスウェーブ、照射‼︎」
構成員B「うあ…、動けねぇ…‼︎」
萌「プラズマガトリングガン、発射‼︎」
構成員C「だ、脱出だ‼︎」
明日美「プラズマライフル、連続射撃‼︎」
構成員D「お、覚えてろー‼︎」
最終隊員C「プラズマランサー、神速二段突き‼︎」
構成員E「こんなところでぇ‼︎」
ついに残すは流山の乗る星俠のみとなり、流山を完全に追い詰めたGトルーパーズと隊員たちは、流山を四方八方から包囲した。
杏花「さあ…、大人しく観念なさい、チンピラ‼︎」
麻里奈「潔く降伏されよ‼︎」
萌「さもないと…」
明日美「もう少し…、痛い目をみるかも…」
明日美はバスター5のプラズマライフルを取り出して、流山の星侠に向けた。
流山「くそぉ………。はっ………⁉︎」
流山(あれはさっきのガキ…。ガキの周りには女司令官と歩兵部隊…。そうか………‼︎)
流山「オラァ、どけぇ‼︎」
麻里奈「きゃあっ…‼︎」
明日美「麻里奈ちゃん、大丈夫⁉︎」
麻里奈「平気でござる…」
少年と直虎たちのやり取りを見て策を閃いた流山は、バスター3を押し退け、少年に向かって一目散に走り出した。
富士山「はっ…、マズい…‼︎」
少年のところにたどり着いた流山は星俠のプラズマライフルを取り出し、銃口を少年に向けた。
流山「そこまでだ…‼︎ こいつの命が惜しかったらそこを動くな‼︎ あまり粋がってんじゃねえぞ‼︎」
少年「……………」
Gトルーパーズとその場にいた隊員たちは立ち止まり、流山の星侠と少年の方を見た。少年は無表情のまま無言で立ち止まっている。
直虎「しまった…、少年を人質に取られてしまうなんて…‼︎」
少年「……………」
杏花「アイツ、さっきの謎の少年‼︎」
萌「やっぱり、5人目なのかな?」
流山「そこにいる、女司令官と歩兵部隊のやり取りを見て勘づいたぜ…。どうやら、てめえらにとっては、このガキがよほど重要らしいな…⁉︎ 人質さえ取ってしまえばこっちのもんだぜ‼︎」
少年「……………」
明日美「なんて卑怯な…」
流山「卑怯もくそもあるかよ‼︎ 勝てばそれでいいんだよ、勝てばな‼︎
どんなセコい手を使っても必ず勝つ‼︎ それがアウトローのやり方なのさ、だははははははは‼︎」
麻里奈「いかにも小悪党が言いそうなセリフでござる…」
流山「いいか…、このガキを助けたかったら俺に詫びを入れて、その4機のアーマード・ギアをこっちに渡しやがれ‼︎ 上の連中はそいつを欲しがってるんだ‼︎
俺はあまり気が長くねえぞ…。分かったら30分以内にこっちに渡せ‼︎」
「ドガァァァァァン‼︎」
最終隊員D「うわぁぁぁ‼︎」
女性住民たち「きゃあぁぁぁ‼︎」
男性住民たち「うわぁぁぁ‼︎」
歩兵部隊が最終自衛隊総司令部と通信をしようとしていると、流山はミサイルランチャーを歩兵部隊に向けて放った。
流山「おっと…、妙な気は起こすんじゃねえぞ…。少しでも妙な気を起こしたら、容赦なくこのガキにプラズマライフルをぶっ放すぞ‼︎
その衝撃で街や住民にも被害が出るかも知れねえがな、だははははは‼︎」
杏花「あの腐れ外道…‼︎ 直虎、私がバスター2のハイスピードバトルモードで一気に間合いを詰めて、速攻でぶちのめしてくるわ‼︎」
直虎「それは危険だわ…。一気に間合いを詰めれても、あの少年に攻撃が当たってしまう」
萌「じゃあ…、あたしのバスター4のマイクロミサイルなら…」
直虎「それも危険ね…」
麻里奈「ならば、拙者のバスター3でチャフを散布して、アーマード・ギアのコントロールを一時的に停止させてはどうでござるか?」
明日美「はっ…、そうだわ‼︎」
直虎「どうしたの、明日美⁉︎」
明日美「立花司令‼︎ 麻里奈ちゃんのバスター3がチャフを散布して敵の機体のコントロールを一時的に停止させたところに、私がバスター5のプラズマスナイパーライフルを使って目視と手動で敵の腕部を撃ち抜きます‼︎」
直虎「それはいいかもね…、頼んだわ…‼︎」
杏花「頼りにしてるわよ、麻里奈、明日美…‼︎」
流山「さあ…、どうするんだ⁉︎ガキの命が惜しくねえのか…⁉︎」
麻里奈と明日美は隊員たちが息を呑んで見守る中、作戦に移った。
麻里奈「とくと見よ、チャフのま………っ⁉︎ あ…、明日美殿…‼︎ 少年の様子が変でござる‼︎」
明日美「えっ…⁉︎ ああっ…、ダメっ…‼︎ 今動いちゃ…‼︎」
少年「……………」
流山「おい、ガキ‼︎ 誰が動いていいと言った⁉︎」
流山は星侠のプラズマライフルの銃口をグッと少年に近づけるが、少年は恐れる様子もなく流山の星侠にゆっくりと歩いて迫る。
少年「……………」
流山「おいコラァ、聞いてんのか⁉︎ それ以上動いたら本当にぶっ放すぞ‼︎」
少年「……………」
少年は右手を開いたままゆっくりと、流山の星俠に向かって手をかざすようにして上げた。
流山「あ…⁉︎ な、何だ…⁉︎ う、うわぁぁぁ‼︎」
少年は右手をかざすと流山の星俠を空中に浮かばせ、右手をグッと握りしめた。
少年「…‼︎」
流山「うわ、うわぁぁぁ‼︎ お、俺の星俠が重圧で押し潰されるぅぅ‼︎」
富士山「ああっ…‼︎」
流山の星俠はミシミシと音を立てながら重圧で押しつぶされていき、爆発した。流山は爆発前に辛うじて脱出した。
流山「ひっ…⁉︎」
少年「……………」
流山「や、やめろ…、勘弁してくれぇ…‼︎」
「ドオォォォォン‼︎」
少年は流山に向かって波動を放った。ギリギリのところで流山は少年の放った波動を避けて逃げ出した。
流山「ひ、ひえぇぇぇ、殺されるぅぅぅ‼︎」
少年「……………」
Gトルーパーズと隊員たちは想像を絶する光景に声も出ず立ちすくんでいた。
直虎「な、何ていうこと…」
杏花「一撃でアーマード・ギアを破壊した…⁉︎」
麻里奈「念力か何かを使ったように見えたでござる…」
萌「話し合って分かり合えそうな相手じゃないよね…」
明日美「このままだとまずいわ…」
直虎「やむをえない…、一時あの少年への発砲を許可するわ‼︎」
G・T&最終隊員たち「ええっ⁉︎」
明日美「でも、そんなことをしたらあの子は…‼︎」
直虎「普通の人間ならダメよ…。でも、あの少年は実験体。余程強力な攻撃でも加えない限り死んだりはしない‼︎」
萌「要するに手加減すればいいんだね」
麻里奈「力の計算なら拙者に任せるでござる‼︎」
直虎「Gトルーパーズおよび最終自衛隊総員、あの少年を適度に攻撃して動きを止めるのよ‼︎ 負傷した部分は、回収後に再生手術で回復させるわ‼︎
長官、よろしいですね⁉︎」
富士山「ああ…。少々荒っぽいが、今彼を止めるにはそれしか方法がない‼︎」
直虎「そういうことよ、攻撃開始‼︎」
最終隊員たち「はっ‼︎」
G・T「
Gトルーパーズと隊員たちは少年への攻撃を開始した。
最終隊員A「歩兵部隊、プラズママシンガン構え‼︎ 発射‼︎」
歩兵部隊が少年に向けてプラズママシンガンを発射した。だが少年はプラズママシンガンの弾を手で壁を作るようにしてフィールドバリアを張り、無効化した。
そして、歩兵部隊を波動で吹き飛ばした。
最終隊員たち「うわぁぁぁぁ‼︎」
最終隊員C「プラズママシンガンが効かないだと⁉︎ ならば‼︎ 防人部隊、飛燕部隊、対象に向けてミサイルランチャーを発射だ‼︎」
防人と飛燕のミサイルランチャーが全弾、少年に命中した。
最終隊員C「やったか…⁉︎ 何…⁉︎」
少年は、ミサイルランチャーの弾を当たる寸前に全て空中で静止させていた。そして、弾を全て防人と飛燕に弾き返した。
最終隊員たち「うわぁぁぁぁぁ‼︎」
富士山「何ということだ‼︎ 防人と飛燕の武装が全く歯に立たんとは‼︎」
杏花「だったら私たちの出番でしょ⁉︎ 手加減してあげるから、大人しく眠りなさい‼︎ たあぁぁぁ‼︎」
「ガアァァァァァン‼︎」
少年「……………」
杏花「え、うそ‼︎ ちょ…、きゃあぁぁぁぁ‼︎」
少年はバスター2が放ったパンチに拳を当てて受け止めた。そしてバスター2の腕を持ち上げて放り投げた。
杏花「なんて力…、アイツ本当に人間なの⁉︎」
麻里奈「人間相手では、バスター3の電子戦も効果がないでござるな」
萌「こうなったら…」
明日美「一斉にかかって取り押さえましょう‼︎」
G・T「やあぁぁぁぁぁ‼︎」
Gトルーパーズは一斉に少年に飛びかかった。しかし少年は両手を左右に広げて機体を空中で静止させ、衝撃波で吹き飛ばした。
G・T「きゃあぁぁぁぁぁ‼︎」
直虎「何とかならないの…⁉︎」
Gトルーパーズと最終自衛隊が少年と戦闘を繰り広げている様子を、遠くのビルから見つめている人影があった。
ミア「見つけた…。Dr.エビル、実験体を発見したわ」
Dr.エビル「了解した…。予定通り…、実験体を…、回収せよ…」
ミア「
Dr.エビルとの通信を終えると、ミアは機甲十字軍の兵士たちに連絡を取った。
ミア「
十字軍兵たち「
機甲十字軍の兵士たちはパンツァーカイルで実験体に向かって、ミアの横を飛んで行った。
全機行動開始したのを確認すると、ミアもビルを飛び降りてあとを追って行った。
G・T「まだまだぁー‼︎」
少年「……………‼︎」
G・T「ああぁっー‼︎」
Gトルーパーズたちは必死に少年を取り押さえようと立ち向かうが、その度に衝撃波で吹き飛ばされてしまう。
杏花「もう…、頭にきたわ‼︎」
麻里奈「非科学的な力でござる…‼︎」
萌「あれが噂の超能力ってヤツ…⁉︎」
明日美「あの子を止める方法はないの…⁉︎」
オペレーター「長官、新たな敵影です‼︎」
富士山「何だと…⁉︎ あ、あれは…⁉︎」
直虎「あのエンブレムは、「パンツァー・クロイツ」‼︎」
Gトルーパーズと隊員たちの謎の少年との戦闘に乱入者が現れた。
その名は機甲十字軍。彼らも謎の少年をターゲットにしていた。
最終自衛隊は機甲十字軍から、謎の少年を守り抜くことができるのか?
【次回予告】
ナレーション:
みんな、はじめまして‼︎ 海堂亜里沙よ‼︎ これからよろしくね‼︎
最終自衛隊のみんなが謎の少年を止めようと頑張っているところに、厄介な敵が現れたものね‼︎ みんなかなり苦戦しているみたいだけど、大丈夫かしら⁉︎
ええっ、昔の秘密兵器⁉︎ それで謎の少年を止められるの⁉︎
次回、宇宙創戦記XTENTION‼︎
【第15戦記 登場‼︎ 機甲十字軍‼︎】
って言うお話らしいわ‼︎ 次が楽しみでワクワクするわね‼︎
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