登場用語解説②

【登場する地名】


◾️小笠原おがさわらシータウン


 新東京都の小笠原諸島沖に浮かぶ海上都市。建設されてから3年ほどの新しい街で、海中テーマパークなどもあり休日は観光客で賑わっている。



◾️惑星わくせいサマンサ


 地球から16光年離れた場所にある惑星。地軸の傾きにより季節が1年中夏であるため、1年中海水浴やリゾートに訪れる観光客で賑わい、グラビアの撮影やロケ地としてもよく使われる。



【登場する団体や組織・施設など】


◾️最終決戦部隊さいしゅうけっせんぶたいジェネシック・トルーパーズ


 最終自衛隊に所属する、バスターシリーズおよびジェネバスターを操縦することができる少年少女の兵士たちのこと。通称、「G《ジー》トルーパーズ」。


 現在のメンバーは大和悠理、杏花・E・ティアー、皇麻里奈、雪月萌、華園明日美の五人であり、メンバーにはそれぞれイメージカラーとなるパイロットスーツと特性に合ったアーマード・ギアが与えられている。


 出撃時の決めゼリフは「最終決戦部隊Gトルーパーズ、ここに見参‼︎」で、その時のポーズは戦隊モノの特撮ヒーローを彷彿とさせる。



◾️ハーケンローゼス


 機甲十字軍のエリート兵士で構成された特殊部隊。隊員一人一人がスパイ・戦闘・暗殺・破壊工作などのスペシャリストで機体の操縦技術も白兵戦も一流。


 特に「ハーケンローゼス13人衆にんしゅう」と呼ばれる隊員はエリート中のエリート兵士で、一個師団で一つの銀河を制圧でき、並の機動兵器なら白兵戦で容易く破壊できる。


 機甲総司令ゲネラルコマンダントである、ハインリッヒ・フォン・ゼッペラーが長官を務める。



◾️地球環境省ちきゅうかんきょうしょう


 旧世界の日本政府の環境省を前身とする組織。海堂亜里沙の父である「海堂功かいどういさお」が大臣を務めている。



◾️ Space Girls369《スペースガールズミロク》


 皇麻里奈が所属するアイドルグループで、略して「SGL369《エスジーエルミロク》」。宇宙を股にかける敏腕プロデューサー、秋山康雄が手掛けたアイドルグループで、人類が宇宙へ進出したことにより宇宙規模でアイドルが集められた、史上最大規模の新時代アイドルグループである。その数、総勢369人。


 メンバーには地球人以外にも、アンドロメダ星、シリウス星など、様々な異星人がおり、年齢層も様々で、わずか8歳のキッズアイドルから60歳以上の美魔女アイドルまで在籍する。


 かけ声は、「ベントラ、ベントラ、Space Girls《スペースガールズ》‼︎ベントラ、ベントラ、僕の推し‼︎」


 皇麻里奈は第3回総選挙で1位に輝き、17thシングル「E・V・E☆《イヴ》」でセンターを飾った。


 宇宙連邦政府は彼女たちの影響力をプロパガンダに利用しようと画策している。



◾️かみメン13《サーティーン》


 大人気アイドルグループ、SGL369のライブコンサートや楽曲のMVで最前列を飾るグループ内人気上位13位までのアイドルたちのこと。神メン13は黄道十二宮の星座をモチーフとしたステージ衣装を着用している。


 皇麻里奈はその一人で、担当はへびつかい座。



◾️アンドロメダまでかけぬけたい


 皇麻里奈がSGL369の仲のよいメンバー5人と結成した、アイドルユニット。略して「かけぬけたい」。リーダーは皇麻里奈で最近1stシングル「私をアンドロメダまでつれてって♡」をリリースした。



◾️華園財閥はなぞのざいばつ


 日本に古くから存在する名家の一つである「華園家はなぞのけ」が創立した大財閥の一つ。金融業・鉄鋼業・造船業・重工業・エネルギー資源業などを展開している。



◾️新東京大学しんとうきょうだいがく


 華園明日美が通う大学で、旧世界の東京大学にあたり、日本全国や海外、異星からもエリートが集まる大学。



◾️稲田中学校いなだちゅうがっこう


 新東京都の中野区内にある、北村拓哉たちが通っていた中学校。偏差値は普通。



◾️明星中学校みょうじょうちゅうがっこう


 北村拓哉たちが通っていた、稲田中学校とも距離が近い中学校。偏差値は高く、藤之宮優一郎という近辺の女子生徒から大人気の男子生徒がいた。



◾️Wild Wind《ワイルドウインド》


 北村拓哉が中学時代に同級生5人と結成したロックバンド。北村拓哉はボーカルを担当している。地元では人気があり、北村拓哉の親友たちもライブをよく観に来ている。将来はメジャーデビューを目指しており、プロモーション活動も行なっている。



◾️機甲警察きこうけいさつ


 住民の生活と安全を守るための警察機構。宇宙連邦政府軍とも連携を取り合っており、ラニアケア超銀河団内の各地に警察署が点在している。ハイテク化・多様化する犯罪に対処するため、プラズマガンやプラズママシンガンなどの最新兵器で武装しており、プロテクターに身を包んでいる。


 反重力装置で動くパトカーや装甲車、アーマード・ギアの原型となるパワードスーツのような形をした「ギア・スーツ」も保有しており、犯罪者の逮捕・テロや暴動の鎮圧は可能だが、アーマード・ギア同士の激しい戦闘は対処できないため宇宙連邦政府軍に頼っている。



◾️流星組りゅうせいぐみ


 星龍會傘下の二次団体の暴力団。流山正男が若頭を務めている。星龍會の後ろ盾があるのをいいことに悪事を働いているが、星龍會からは面倒事を押し付けられたり、鉄砲玉のような扱いをされている。



◾️スレイヴァ解放戦線かいほうせんせん


 奴隷として扱われている宇宙人種の解放や、他の惑星や銀河国家からの植民地支配から独立を勝ち取ることなどを目的としている武装勢力。


 第一次宇宙大戦以前から存在し、当初は異星人差別の反対や惑星の植民地化反対などを訴える活動団体であったが、徐々に先鋭化しテロ活動などを行う過激派グループとなった。



◾️ナチス・ドイツ


 機甲十字軍の前身となる、旧世界に存在した組織。第二次世界大戦に敗戦したのち、南極へと逃亡した。驚異的な科学力と兵器の数々から恐れられ、都市伝説やオカルト・創作物でも度々取り上げられる存在で、機甲十字軍の指導者フューラー、Dr .エビルはかつてその天才科学者だった。



【登場する出来事】


◾️第三次世界大戦だいさんじせかいたいせん


 旧世界で有史から数えて3度目になる大規模な戦争で、旧世界で起こった最後の戦争となり、核の炎によって地球に存在する全ての文明と自然は滅び、全生命体の90%以上が死滅し、わずかに生き延びた人類たちは月や火星、地下などへ逃げ込んだ。


 その一部始終は地球外の異星人たちも目の当たりにしており、地球人たちの危険性を知らしめてしまうことになってしまった。そこから地球再星計画で地球が元通りになるまでは長い年月を要することになる。



【登場する語句】


◾️ジェネシス・スパイラル・コード


 通称GSCとも呼ばれる特殊な遺伝子コード。GSCのデータが一致する者だけがバスターシリーズとジェネバスターを操縦できる。


 現在GSCが確認されているのは大和悠理、杏花・E・ティアー、皇麻里奈、雪月萌、華園明日美、プロトZの6人だが、GSCがどういう経緯で発生したのか、何故彼ら彼女らだけが持っているのかなどはまだ不明。



◾️バスターシリーズ


 I計画で開発された試作型アーマード・ギアの総称。現在5機が開発されており、内部のOSに登録されたGSCが一致する者のみが操縦できる。


 「チェンジ‼︎ ジェネシック・フォーメーション‼︎」の掛け声とともにジェネバスターに合体できる。



◾️ダークバリオンだん


 第二次宇宙大戦時、最終自衛隊が有事の際に備えて開発していた対アーマード・ギア兵器。試作品が一発のみ作られただけで、量産化プロジェクトも凍結したまま最終自衛隊総司令部の武器保管庫に眠っていた。


 当たった対象物に極小重力場を発生させ、強力な重力波で押しつぶしてしまうという兵器で、華園明日美がバスター5のプラズマスナイパーライフルに装填し、覚醒したばかりで暴走している大和悠理のパンツァーカイルに撃ち込んで暴走を止めた。



◾️プロトX《エックス》


 実験体の一つ。正体も生成過程もその目的もまだ不明。



◾️プロトY《ワイ》


 実験体である大和悠理のこと。彼が何故プロトYと呼ばれているのか、どういう生成過程でどんな目的で作られた実験体なのかはまだ不明。



◾️プロトZ《ゼット》


 実験体の一つで、湯川英一郎が1年前に機甲十字軍から亡命する際に持ち出した。蘇生までは成功したが覚醒して暴走し脱走、その後の行方も正体も少年であること以外は分からない。


 元々はこの世でただ一人バスター1とGSCが一致し、バスター1及びジェネバスターのパイロットとなる予定だったが、何故大和悠理と入れ替わったのかその原因もまだ不明。



◾️パンツァー・クロイツ


 機甲十字軍のシンボルマークで、十字架を模っている。機甲十字軍の兵士の戦闘服や多くのアーマード・ギアにはこのマークが入っている。



◾️文明ぶんめいレベル


 知的生命体が存在する惑星や星系・銀河の文明の発展度合を数値化したもので、「カルダシェフスケール」とも呼ぶ。

 この概念はロシア連邦の天文・物理学者「ニコライ・カルダシェフ」が提唱したもので、知的生命体が生命活動をし、科学や文明を発展させるためにどれだけのエネルギーを消費しているのかを数値化してレベル1〜7でレベル分けしている。


 レベル分けの指標はその文明が毎秒生み出すエネルギーの総量であり、レベル1の文明なら毎秒10の16乗W以上。


 かつての旧世界の地球の文明レベルは0.72だったが、現在のラニアケア超銀河団全体の文明レベルは3.72あり、ギャラクシア・ヴァース帝国は現在4.72ある。



◾️v Phone《ブイフォン》


 「Virtual Phone《ヴァーチャルフォン》」の略称。旧世界のスマートフォンを更に発展させたもの。


 本体にSIMやメモリーを差し込めば指一本で簡単に端末を起動でき、画面が立体映像となって現れ自由に画面の拡大や縮小をできる。


 登録した指紋情報で個人を識別し、指先から脳波を読み取って文字入力などの作業やイメージしたものを瞬時にネット検索したり、脳内のイメージをイラスト化・ムービー化したりできる機能がある。

 これを応用した完全立体型テレビや完全立体型映画などもある。


 しかし、旧世界のスマートフォンでもあった飛躍しすぎた技術は様々な健康被害や社会問題を引き起こしており、指先やイメージだけで全ての動作が簡単になることにより身体機能の低下や心身に異常きたしたり、現実世界と錯覚してしまうほど緻密に再現・立体化された世界で擬似体験をできることで現実世界と仮想空間の境界が曖昧になり、様々なトラブルや事件を引き起こす事例も出ている。


 正に指先1つ、思考1つで人間はイメージを具現化した世界さえも創造できる領域に達している。


 さらには、これを小型化したスパイ用に開発された「Nano Phone《ナノフォン》」、略して「n Phone《エヌフォン》」もあり、その技術は軍用化にも応用されている。



◾️v Pod《ブイポッド》


 携帯型デジタル音楽プレイヤー。指でタッチすると曲目リストが立体映像で現れ、ダウンロードしたMVを立体映像でライブ感覚で楽しめたりする。杏花・E・ティアーは杏子・ティアーに生前渡されたものを大切にしており、寝る前に「ヨハン・パッヘルベル」の「カノン」をいつも聴いている。



◾️UV TUBE《ユーブイチューブ》


 「Universe Virtual Tube《ユニヴァースヴァーチャルチューブ》」の略称。宇宙規模の動画配信サービスで、ラニアケア超銀河団全域に配信されている。旧世界の動画配信サービスがさらに進化して、画面から立体映像が飛び出すようになったため、スマートフォンの見過ぎによる肩こりや姿勢が悪くなるといった問題点も軽減された。


 個人サービスであるため宇宙連邦政府の検閲や規制が敷かれにくく「UV tuber《ユーブイチューバー》」と呼ばれる配信者が自由に情報を発信できる側面もあるが、最近は宇宙連邦政府の検閲や規制が厳しくなる傾向にある。



◾️GA☆RA☆XY LOVE♡《ギャラクシーラブ》


 SGL369の9stシングル。この曲が大ヒットしたことがきっかけで、SGL369は一気に宇宙のスターアイドルの道を駆け上った。


◾️わたしをアンドロメダまでつれてって♡


 皇麻里奈がリーダーを務めるSGL369から派生したアイドルユニットの一つである、アンドロメダまでかけぬけ隊の1stシングル。オリコンヒットチャートで初日に7位を記録し、秋葉昇太は、このシングルを握手券欲しさに30枚買った。



◾️まれわったらちょうイケメンだったけんについて…。


 雪月萌が最近、「サンダー文庫ぶんこ」から出版したライトノベル。


 主人公である青年は、超イケメンで成績優秀・スポーツ万能で女にモテモテであり、何不自由ない人生を送ってきたがある日突然交通事故に遭い前世の記憶が蘇り、前世の自分は何をやってもダメダメな冴えない男で来世ではイケメンに生まれることを夢見て自殺したことを思い出し、今まで何不自由ない人生を送ってきたことに次第に疑問を抱くようになる、というストーリー。


 この作品には、欲望を追い求めた人間の末路と、弱みがあるからこそ人は強くなれる、弱みを乗り越えていくことで人生が輝くという雪月萌からのメッセージが込められている。


 インタビューで雪月萌はこうコメントした。


 記者「萌♡凛ッ先生、今回の新著のテーマは何でしょうか?」


 萌「うーん…かな⁉︎人間、がある方が面白いもんね。」


 記者「ええ、そうですね。では、最後に本作を通して伝えたいメッセージをどうぞ‼︎」


 萌「だらけの男はつまらないけど、のない男は人間味がなくてもっとつまらない。

 それでもって、を隠して自分を強く見せてる男は痛々しくてもっとつまらない。

 って…言うところかな⁉︎」


 記者「………、ありがとうございます…。」


 雪月萌のボソッと毒舌コメントをするスタイルに、インタビュー記者は苦笑いしていた。


 だが、これを見た秋葉昇太は大いに萌えた。



◾️銀閣寺ぎんかくじ


 萌の著書で代表作の一つであり、萌が直江賞を受賞した作品。かの有名な作家、「三島由紀夫みしまゆきお」の代表作の一つ「金閣寺きんかくじ」に感銘を受けて執筆した。


 金閣寺では主人公が戦火の中で大切なものが燃やされるくらいなら自分の手で…と、自ら金閣寺に火を放ったが、銀閣寺では最後まで守り通そうと必死に抵抗する様子が描かれている。

 これについて萌は、インタビューでこう答えた。


記者「萌♡凛ッ先生、今回の作品で主人公が最後まで抵抗したのには、何か意図があったのでしょうか?」


萌「大切なものだからこそ最後まで希望を捨てずに守り抜かなきゃダメ。そう思わない?

 敵に奪われるくらいなら自分で奪うって考え方もあるけど、やってみなければ最後まで分からないって考え方もあるからね…。」


記者「ありがとうございます‼︎」


 この作品のタイトルとテーマには、美の象徴に自ら手をかけて永遠に自分の心の中の美とする行為に対する彼女のアンチテーゼが込められている。

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