(四)-2
「お話があります」
低く、強い口調だった。この口調は、何か抗議があるときの言い方だった。
「ともかく席で話そうよ」と益田は自分の席に向かうと、吉見さんも自分の席に向かった。そしてお互い椅子に腰掛けた。
「なんでこんな給料なんですか」
「え、お給料? ちょっとアップできたでしょ」
「私のではありません」
「ああ、田端さんの」
「計算すると、二回のボーナス含めて年収一千万円になりますよ。これ、代表の倍額以上じゃないですか」
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます