(四)-3
「そ、そうだね……」
「なんで、あんな仕事もろくにしない人間にそんな金額を払わなくてはならないんですか。うちは常勤職にボーナスを出すのもやっとなのに。おかしいでしょう」
「いや、そういう条件なんだよ」
「どうりで毎月振り込まれる額が多いと思いましたよ。これ、あの人の分を引くと、増額分ってそう多くないですよ」
「でも、常勤職にはだいたい月一万円くらいは増額になったでしょう」
「三千円です」
吉見さんは金額の部分を強調した。
(続く)
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