(二)-18
東の豪快で早口な語り口に、益田は圧倒されて、何も言えなかった。
「それでいいですよね!」
満面の笑顔のまま、東は身を乗り出して益田の方に顔を出してきた。
益田はその圧に、「ええ、わかりました」と答える以外になかった。
「よし、決まり! がっはっはっはっ! いやあ良かった良かった!」
東はそう言って大きく笑った。そして手で何かを合図した。
後ろに控えていた大塚が、ソファの間に置かれて低いテーブルに紙とペンを置いた。
(続く)
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