色には名前が付いているけれど、名前だけではその全てを表現しきれない。そこには意味や見え方の違いがある。改めてそう気づかせてくれました。流麗な文体によって穏やかで鮮やかな庭の風景や、人物たちの言葉の重みが伝わってきます。SFの無機質な世界観と生きているものの対比が鮮明で、とても美しい作品でした。