動物(実在)

 エレドラの世界にも存在する、現実世界に実在する動物(虫も含む)です。もちろん、これ以外にもたくさん存在するはずです。

 当初は現実世界もエレドラの世界もごっちゃ混ぜだったのですが、現実と空想の区別がつかなくなるので分けました。

 異世界ファンタジー作品に登場させたい場合の参考にどうぞ。


イヌ

 哺乳類。オオカミを祖先とする。最も古くにヒトによって家畜化された。

 ヒトに猟犬や番犬、牧羊犬、軍用犬、警察犬などとして使役されるほか、愛玩動物(ペット)としても飼われている。

 毛の色は黒、茶色、金色、白など様々で、品種改良されて外見の特徴も品種によって様々である。

 鋭い嗅覚、優れた運動能力と動体視力を持つ。ヒトと同じく、社会的動物であることが特徴。猫と同じく、ネギ類などは有害。飼い犬は十二歳から二十歳程度まで生きる。基本的に大型犬より小型犬の方が長生きである。

 現実の中世ヨーロッパでは「邪悪なものから人間を守る存在」とされ、待遇は猫より良かったらしい。


ネコ

 哺乳類。ヤマネコを祖先とする。

 毛の色は黒、灰色、茶色、白など様々だが、模様も様々である。「三毛みけねこ」と呼ばれる、黒、茶、白の三色の毛の色を持つ個体もいる(ヤマトではよく見られるが、他の地域では珍しい)。

 優れた視覚、嗅覚、聴覚を持つ。体が柔軟であるため狭い場所に入ったり、高い場所にも登ったりすることが容易。独立心が強く、縄張り意識も高い。優れたハンターであり、そもそも家畜化されたのはネズミなどの害獣の駆除のためであった。犬と同じく、ネギ類などは有害。飼い猫は二十歳程度まで生きる。

 現実の中世ヨーロッパでは「魔女の手先」とされて虐殺されることが多かったらしいが、エレドラの世界では魔法使いの「使い魔」に相応しいとされている。


ネズミ

 哺乳類。

 前歯が一生伸び続けるという特徴を持ち、常に何か硬いものをかじって前歯をすり減らさなくてはならない。このため、保存された穀物や記録媒体である紙をかじる害獣とされる。


ウマ

 哺乳類。

 運搬用、農耕用、乗用、軍用、競技用などに使われる。走る際に背中が湾曲しないため、乗用に適している。寿命は二十五歳ほどで、まれに四十歳を超えることもある。肩の高さが一四七センチメートル以下の種類は「ポニー(小型馬)」と呼ばれる。


■ロバ

 哺乳類。

 ウサギのような耳を持つ小型の馬のような姿をしている。馬と比べると従順ではないが、力は強く粗食に耐える。山岳地帯や乾燥地帯でよく使われる。寿命は長く、三十年以上生きることもある。犬やオオカミに対して攻撃的なため、オオカミ避けとしてロバを飼う牧場もある。


ウシ

 哺乳類。オーロックスを祖先とする。乳用、食用、皮用になる。オスの牛を「ブル」、メスの牛を「カウ」と呼ぶ。

 様々な体毛の色の個体が存在するが、白と黒のまだら模様がよく知られる。


ブタ

 哺乳類。イノシシを祖先とする。主に食用になる。

 体毛は少なく、肌が露出している。肌の色はピンク色が多い。野生化するとイノシシのように毛が生える。実はかなり知能が高い。

 ふくよかなヒトをののしる言葉として使われることがあるが、ブタの体脂肪率は平均的なヒトの成人男性よりも少ない。


山羊ヤギ

 哺乳類。乳用、毛用、食用などに使われる。

 体毛の色は白が多い。粗食によく耐え、険しい地形も苦としない強靭な性質から、山岳地帯や乾燥地帯で生活する人々にとって重要な家畜である。

 現実のヨーロッパでは古くから神への捧げものとされた。また、キリスト教における悪魔の象徴でもある。


ヒツジ

 哺乳類。乳用、毛用、食用などに使われる。

 体毛の色は白が多く、縮れてモコモコしている。特に山岳地帯や乾燥地帯で生活する人々にとって、重要な家畜である。

 現実のヨーロッパではキリスト教の信徒と例えられ、神(ヤハウェ)が羊飼いに例えられている。


オオカミ(ウルフ)

 哺乳類。犬の祖先とされる。

 体毛の色は灰褐色が多い。ボディランゲージ、表情、遠吠えでコミュニケーションをする。野生の個体は五年から十年ほど生きる。

 現実のヨーロッパでは家畜を襲う害獣であるが、日本では農作物を荒らす害獣を狩る益獣えきじゅうとして扱われ、おそれられると同時に慕われていた。


クマ

 哺乳類。

 密に生えた体毛、短い尾、太くて短い四肢を持つ。視覚や聴覚はあまり優れていないが、嗅覚は犬よりも鋭い。農作物を荒らしたり、家畜やヒトを襲ったりするが、ぬいぐるみのモデルになるなど親しまれている面もある。


イノシシ

 哺乳類。豚の祖先とされる。

 体毛の色は茶色が多い。非常に神経質で警戒心が強い。農作物を荒らす害獣とされ、狩猟された個体は食肉になる。


鹿シカ

 哺乳類。

 オスは頭から枝分かれした角が生え、毎年生え変わる。農作物を荒らす害獣とされ、狩猟された個体は食肉になる。


■トナカイ

 シカの仲間である哺乳類。古来より寒い地域で、荷物を引くことに使われていた。


ウサギ

 小型の哺乳類。

 大型の耳と、ネズミと同じく伸び続ける前歯が特徴。農作物を荒らす害獣とされ、狩猟された個体は食肉になる。多くの肉食獣が餌としている。


栗鼠リス

 小型の哺乳類。

 ネズミと同じく伸び続ける前歯を持つ。「シマリス」などの小型の種類もいれば、「マーモット」などの大型の種類や、「モモンガ」や「ムササビ」のように飛膜ひまくを持ち滑空する種類もいる。木の実、種子、キノコなどの植物を食べる種類が多い。

 現実の中世ヨーロッパでは、毛皮を目的に狩猟されていたらしい。


キツネ

 哺乳類。

 体毛の色は赤褐色(いわゆる「きつね色」)が多い。夜行性で用心深いが、好奇心が強く知能も高い。小型の家畜、ペット、また家に侵入し子どもを襲うため、害獣とされる。エキノコックスという寄生虫がいることがある。肉の味はあまり美味しくないようだ。


ゾウ

 哺乳類。

 長い鼻、大きな耳、長い牙が特徴である。主にエスラやネスティカに生息し、陸生の生物としては最大。寿命は六十年から七十年ほど。牙は「象牙」と呼ばれて珍重され、密漁の対象となってしまっている。


■マンモス

 哺乳類。ゾウの仲間とされる。

 体毛、長い鼻、長い牙が特徴である。

 現実では絶滅している。


蝙蝠コウモリ

 哺乳類。

 前肢ぜんしが翼として進化し、鳥類のように飛行することができる。鳥類の翼は羽毛に覆われているが、コウモリの翼は飛膜と呼ばれる伸縮性のある膜でできている。吸血する種類もいる。


ニワトリ

 鳥類。代表的な家禽かきんとして世界中で飼育されている。食用になり、採卵もされる。ひな鳥は「ヒヨコ」と呼ばれ、黄色い羽毛が特徴である。


カモ

 鳥類。食用や採卵のほかには、羽毛採集などの用途で家禽化されている。羽毛は軽量で保温性が高く、掛け布団などに利用される。


七面鳥シチメンチョウ

 鳥類。ニワトリやカモよりも大きく、お祝いに食べる鳥として飼育されている家禽。

 現実の英語名は「トルコの鳥」という意味を持つため、異世界ファンタジー世界に登場させる際は注意が必要かもしれない。


ハト

 鳥類。伝書鳩や手品などに使われる。平和の象徴とされる。飼われているハトを「ピジョン」、野生のハトを「ダヴ」と呼ぶ。


翡翠カワセミ

 小型の鳥類。水辺にいる。青色にも緑色にも見える美しい羽毛が特徴で、その外見から宝石に例えられる。


■カナリア

 小型の鳥類。美しい鳴き声が特徴である。ひ弱なイメージとは引き換えに、意外と飼いやすいらしい。

 現実のカナリア諸島が名前の由来なため、異世界ファンタジー世界に登場させる際は注意が必要かもしれない。


■インコ、オウム

 鳥類。鮮やかな羽毛を持つ。人語などを真似て発声することがある。頭の上に冠羽かんうがあるものがオウム、ないものがインコである。インコのほうが小型の傾向がある(例外あり)。


■カラス

 鳥類。黒い羽毛を持つ。高い知能と学習能力を持つことが知られている。

 漢字が二種類あるが、「烏」の方は黒い鳥で目がどこにあるのかわかりにくいことに、「鴉」は「牙(ガー)と鳴く鳥」ということに由来するらしい。


フクロウ木兎ミミズク

 鳥類。猛禽もうきん類(鋭い爪とクチバシを持ち、狩りをする鳥類)の一種。丸くて大きな頭を持つ。頭部に羽角うかくがないものを「フクロウ」、あるのを「ミミズク」と呼ぶ(例外あり)。


ワシタカ

 鳥類。猛禽類の一種。比較的大きいものを「ワシ」、小さめのものを「タカ」と呼ぶ(例外あり)。その勇ましい姿から鳥の王者とされ、紋章にも使われている。


蜥蜴トカゲ

 爬虫類。四肢を持つ。極地や高山を除く様々な環境に生息する。


カメ

 爬虫類。胴体に甲羅を持つ。陸棲のカメ(トータス)と水棲のカメ(タートル)がいる。


ヘビ

 爬虫類。身体が細長く、四肢が退化している。毒を持つ種類もいる。


カエル

 両生類。尾が無く四肢の発達している。幼生は四肢が無く、ヒレのついた尻尾があり、「オタマジャクシ」と呼ばれる。


タラ

 白身魚。

 現実ではイギリスの代表的なファストフード「フィッシュ・アンド・チップス」によく使われる。


サケ

 白身魚だが、餌の影響で身はオレンジ色をしている。淡水と海水を行き来する。

 現実の日本では焼き魚にしたり、寿司すしネタとして食べたりするメジャーな魚である。


ニシン

 赤身魚。酢漬けにして食べる。

 現実の日本ではアニメ映画『魔女の宅急便』の「カボチャとニシンのパイ」で知った方も多いだろう。筆者もその一人だ。


イワシ

 ニシンの仲間の赤身魚。和名は陸に揚げるとすぐ弱って腐りやすいことから名付けられたらしい。

 現実の日本では刺身、握り寿司、焼き魚などとして、稚魚はシラス干しとして、欧米でも塩焼き、酢漬けなどとして食べられる。


ウナギ

 熱帯から温帯にかけて生息する魚。淡水と海水を行き来する。エアレシアでもヤマトでもよく食べられる。

 現実の日本では夏の土用の丑の日に食べられるものが有名だが、実際のウナギの旬は冬である。


蜘蛛クモ

 節足せっそく動物。足が八本ある。糸を出して網を張って、虫などの小型動物を捕食する。毒を持つ種類もいる。


サソリ

 節足動物。ハサミ型の触肢と、毒針のある尻尾を持つ。


チョウ

 昆虫こんちゅうるい。卵→幼虫→さなぎ→成虫という完全変態を行う。

 幼虫は青虫アオムシ芋虫イモムシ毛虫ケムシなどと呼ばれ、植物の葉を餌とするため害虫がいちゅうとされることがある。

 成虫は二対四枚のはねを持ち、口はストロー状になっており、花の蜜、樹液、果汁などを吸って餌とする。

 美しい虫の代表格とされている。復活や魂の象徴とされる文化もある。


カイコ

 昆虫類。の一種。

 幼虫はクワの葉を餌とし、糸を分泌してまゆを作ってその中で蛹に変態する。この繭の糸をヒトは繊維素材として利用する(絹)。


ハチ

 昆虫類。卵→幼虫→蛹→成虫という完全変態を行う。

 成虫は二対四枚の翅を持ち、メスは産卵管が発達しているが、これが毒針になっている種類もいる。

 メスを中心とした社会性を持つことが知られ、生殖能力を持つメスの女王蜂、メスの働き蜂、生殖のために生まれるオス蜂がいる。

 ミツバチ(ハニー・ビー)は花の蜜を餌とし、集めて巣に貯蔵して加工する。ヒトはこれを採取する(蜂蜜)。

 スズメバチは「ホーネット」と呼ぶ。


■ゴキブリ

 昆虫類。卵→幼虫→成虫という不完全変態を行う。

 強い繁殖力、弾力性のある身体、発達した脚や感覚器官、雑食性、飢餓への耐性を持ち、太古の時代から現在まで生存してきた。

 病原菌やアレルゲンを運ぶことから害虫とされる。現実の日本でもメジャーな害虫である。

 もともとは「ゴキカブリ」という名前だったが、「ゴキブリ」と誤植されたのが広まって名前が定着したらしい。

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