第二章
第23話 「この街にはまだ闇が潜んでいる」
良い子のみんなァァァァァァァ!
お久しメリッサアアアアアアアアッ!
TS魔法少女オトメリッサども以下略楽しんでる?
前回、ついに闇乙女族の幹部、ルビラをオトメリッサたちはなんとか倒したんだよね。だけど、最後に放った「オトメリッサ・インフィニティゴドムス」の反作用で、桃瀬翼くんは変身解除した後も女の子のままになっちゃったの!
なんとか黒塚先生の計らいで女子生徒として爪くんたちの学校に通うことになったわけ。
あれから翼くんは結構学校生活を楽しんでいるみたい。まぁ、爪くんはすっごい複雑な思いで日々を過ごしているみたいだけど……。
そんなこんなで、翼くんが転校してから二ヶ月が過ぎようとしたある日――。
ここは、彼らが通っている高校の近くにある商店街。
もうすぐハロウィンの時期が近付いているのか、街中はカボチャのモニュメントやらたくさんの飾り付けやらで彩られているわね。
まぁそれでも日付変更線をとおりすぎようとしている深夜帯は、いつもなら静かになるはず……、なのに、
「おあああああああああッ!」
「いええええええええええええええあああああああああッ!」
「商店街のみなさまあああああああああ、うるさくしてすみませええええええええええええん!」
なんかすっごい五月蠅いわね。
バイクのエンジンを大きくふかして、一升瓶片手に騒いでいるのは、二十代くらいの男の子たちかしらね? 多分、未成年も混じっているとは思うけど……。(当たり前だけど、未成年はお酒飲んだら駄目よ。勿論、飲酒運転なんて絶対ダメッ!)
「おいおいおいおい、こっちになんか貼ってあんぞ!」
「なんだこりゃ? 連続窃盗犯? ハッ、なんか馬鹿面そうなガキじゃん! おりゃッ!」
あっ、なんてことを……。
掲示板に貼ってあったポスターを悪ふざけでビリビリに引き裂いちゃった。
こういう行為は刑法第261条の器物損壊罪になるから、良い子は絶対にやったらダメだよッ!
それにしても、こんな迷惑な人たちって何とかならないのかしらねぇ?
「……もし」
あれ?
誰かが彼らに話しかけてきたわよ。こんな時間に一体誰なのかしらね?
「あん?」
「おいおい、姉ちゃん何か用か!?」
「魔女の恰好なんかしちゃって、ハロウィンの予行練習? しかもカボチャのお面被るってすっごいセンス!」
うん、大体女性の描写を説明してくれちゃったけど、つまりそんな感じの女性がヤンキーたちに話しかけてきたって感じなのね。
「あら、失礼しました」
そういって女性はカボチャのお面を外したの。そこには何故か肌が橙色、だけどかなり顔が整った別嬪さんが露わになったわ。
「うっひょおおおおッ! 結構美人じゃん!」
「えっ、もしかして逆ナンとか!?」
「そうねぇ、当たらずとも遠からず、と言ったところかしらね」
「マジマジ!? えっ、早速ホテルとか行っちゃう?」
女性は不敵に笑いながら、
「ホテル……? いえ、もっと素敵なところに連れて行ってあげるわ」
「素敵なところって、え……」
「あれ……?」
段々女性の顔を見つめる不良たちの目がトロンとしてきたの。先ほどまで暴れまわっていたとは思えないぐらい、ね。
そして、女性は道の傍らへと歩き出していったわ。
「さぁ、こちらよ」
そこに置かれていたのは、大きな光るカボチャ。だけど、下には車輪が付いていて、前に馬のモニュメントがあしらわれているの。そう、それはまるで、あの童話に出てくるような……。
「これって、しんでれ……」
トボトボと歩き出したヤンキーたちは、そう呟いたわ。
けど、それ以上は何も言わずに、馬車の扉が開かれるのを黙って見ているだけだったの。
「乗ってくださいまし」
女性がそう誘導すると、彼らは黙ってその馬車に乗り込んで行ったわ。
そして――、
「ごゆっくり、素敵な舞踏会をお楽しみなさい」
そのまま、暗闇の彼方へと馬車は消えていったの――。
そして、その女性も「フフフ」と微笑んだ後、どこかへ消えてしまった……。
「ヒッヒッヒ、さぁて、まずはアタイのターンだな」
その様子を遠目から眺める一つの影――。
青いパーカーの少女の姿があったことを知る者は、誰もいない……。
これってもしかして、やっぱり新しい敵の予感!?
まだまだ闇乙女族の気配は残っているみたいだし……。
一体、これからどうなっちゃうのおおおおおおおおおッ⁉
TS魔法少女オ以下略、第二章スタート!
「と、まぁこんな感じで、第三者視点で語るために開発したのが、このメパーの妹分の『メター』ってわけ」
「みんな! これからもよろしくねッ!」
「メ……、ボクの同型にリボン着けただけだメ」
「プンプン、失礼しちゃうわねッ! お兄ちゃんなんて大っ嫌いッ!」
「……」
「・………」
「……………」
「…………………」
「………………………」
「なんかいきなりワケの分からない新キャラ出てきたあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます