93 - 「城壁掃除」
「おし、このまま北の城門まで城壁の上にいる
後ろでレイアが驚きに目を見開いているのが何となく分かる。背中から回される腕ががっちがちに力んでいるのだ。相槌もないし、多分驚いているんだろう。
正直、俺も驚いている。
東から俺とレイアの乗った
北へ逃げる
そしてその
衝撃で左右へと波が割れた――
城壁の上から数十メートル下へと、追い立てられた大量の
「今だ!
俺の命令で、
直撃を受けた
地上から数十メートルある城壁上部から飛び降りれば、
「次はどうするの!?」
ベルが大声で指示を仰ぐ。
羽ばたく音と大雨と風と火吹きの音やら何やらで騒音が酷いからあまりよく聞き取れなかったが、何となく言おうとしてることは伝わった。
腹に力を入れて怒鳴るようにベルへと伝える。
「後は街の中にいる奴らの対処! 手分けして追い立てるぞ! 後、ベル! なるべく
「分かった!」
本当に伝わったのだろうか。むしろちゃんと聞き取れたのか? 心配だ。
「俺たちも行こう! まずは…… 大穴の」
と言いかけ、ローズヘイムにいるゴブリンからの繋がりが一つ消えたのを感じて止まる。
「マサトどうした!?」
レイアが耳元で叫ぶ。
レイアさんは近いから叫ばなくても聞こえるんですが! 耳がキーンって…… っと、そうじゃないトレン達がピンチだ!
「俺の屋敷に向かう! 仲間がピンチだ! 大穴は、仕方ない
(うおおおー! 間に合ってくれよ!)
俺は
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