幻想大戦史略

『大戦』後の年表

　これは、シャドウによって引き起こされた『大戦』後に、主に帝国でなにがあったかを記した年表である。いわゆる大戦期がいかにして終わったのかという視点で書かれているため、洩れがあることをご了承いただきたい。

摂政期23年

8月18日：カンタール死去。息子リファイアが後を継ぐ。

8月19日：天京院秋忠、所領へ帰国のため、帝都を出発。

8月25日：天京院春見及びフェルディナンド、カンタールの死を隠し、皇国を講和し、軍を引き上げる。このころ、共和国にてクーデター発生。後世に言う『8月革命』である。

8月末：天京院春見及びフェルディナンド、ルッグらを派遣し、皇国在陣の諸軍を撤収させる。撤収作業がおわったのが12月。

9月3日：天京院春見、フェルディナンドたちがリファイアに忠誠を誓う。また、天京院春見ら年寄（ベテラン）衆、ルッグら実務担当者と誓約（ゆびきりげんまん）する。

11月8日：小早川元隆、ルッグらを招いて宴会。

摂政期24年

1月3日：井之原と天京院両家の往来（いったりきたり）にルッグが詰問する。この日、井之原に誓書をあたえ、異心なきことを誓う。

1月10日：リファイア帝都のカンタール邸宅に移動。

1月19日：天京院春見、柏木邸にて舞（ダンス）を見に行く。その時柏木に家臣にルッグの陰謀を告げられる。

2月2日：このころ天京院春見、剣星隻眼のウェイブ・レイモン・藤沢家政らと婚姻外交を行っていたが、フェルディナンド、ルッグたちに詰問されたため、この日誓書を交換して和解。

2月29日：このあたりからルッグたち官僚による天京院春見排斥の動き。この日フェルディナンド、帝都にて天京院春見と直接会談、あらためて和解の確認と、春見に自分の領土に帰ることを進める。

3月11日：天京院春見、帝都に赴き、フェルディナンドの病気を見舞う。ルッグたちが春見を襲撃しようとするが、はたせず。

3月23日：このころ対皇国戦の論功を巡り争いが発生。この日、トラノスケらが、天京院春見ら年寄衆に自分たちの功績を訴える。

3月26日：天京院春見、帝都に建てた別荘に移る。

閏月3日：フェルディナンド死去。享年62歳。

閏月4日：レイモン、トラノスケらルッグを除こうと謀る。この日、ルッグ帝都の天京院邸へ逃れ、天京院春見を頼る。春見、諸将を説き、ルッグを蟄居させる。

閏月13日：天京院春見、カンタール別宅に移る。

閏月21日：天京院春見、小早川元隆に異心なきことを誓う。

4月2日：天京院春見、井之原家に異心なきことを誓う。

6月4日：小早川元隆の養子春景、コーリアに天京院春見に通ずることなきを誓う。

6月：この月、帝都にいた諸将、自領に帰国する。

7月29日：天京院春見、自領にいるダインに、ルッグらとの和解がなったことを報ずる。

9月28日：天京院春見、カンタール別宅から、本宅ゲストルームに移る。

10月2日：天京院春見、高（こうの）政長（まさなが）らの春見暗殺計画を糺（ただ）す。政長らは流刑に処された。

10月24日：天京院春見、九條忠利がフェルディナンドの息子ティベリウスに通じると疑う。忠利に父イルハム、異心なきことを春見に誓う。

11月20日：このころ、ワカツ領主旗下のギュフィというものが、天京院春見へひそかにワカツ領主の動静を報ずる。この日、春見はそれに答える。

11月：この月、九條忠利、天京院春見に誓書を進める。

12月：この冬、天京院春見、ティベリウスの異心あるを聞き、軍を起こそうとする。ティベリウス、使者を派遣し、他意なき旨を陳述させる。

摂政期25年

1月1日：リファイアに諸将が年始の挨拶。その後天京院春見にも挨拶。

1月15日：九條忠利、その子供を人質として天京院家に送る。

1月：この月、天京院春見、カンタール本宅のゲストルームにて諸将と宴会。

1月：この月、天京院春見、剣星ラストーラスの娘を養女とし、これを藤沢家政の息子一茂に嫁がせる。

2月1日：天京院春見、カンタールの家臣に所領をあたえ、その土地を持っていた領主を配置転換させ、べつの土地をあたえる。

2月2日：ワカツ領主、家臣に領境に城の修繕を命ずる。

2月7日：天京院春見、九條忠利に領土をあたえる。忠利、それを老臣に守らせる。

3月10日：井之原家の内紛に天京院春見介入。井之原家臣ゴンチチが降伏。

3月：この月、天京院春見にワカツ領主の動静が報じられる。

3月：この月、ワカツ領主の家臣団で内紛。続次郎、家中粛清を謀るも、一部のものが天京院領へ逃れる。

4月1日：天京院春見、ワカツ領主に帝都への入城をうながす。続次郎、使者に返答する。

4月27日：井（い）之（の）原（はら）維新（いしん）天京院春見にゴンチチとの和解を仲介したことを謝する。春見、ワカツ征伐にあたり、維新にカンタール別宅のるすを託す。

5月3日：天京院春見、ワカツ領主の返書に怒り、諸将にワカツ征伐令を出す。

5月7日：藤沢家政と、帝近臣の珠洲島・柏木ら、天京院春見にワカツ征伐の中止を請う。

5月17日：これより前にティベリウス、天京院春見と和解を講じ、生母を人質とする。この日春見、この女性を自領に送る。

6月2日：天京院春見、諸将にワカツ征伐の期日を告げ、軍備を命ずる。

6月6日：天京院春見、諸所を帝都に集め、ワカツ征伐の配置を定める。また、春見、家臣の子どもを養女とし、ダインの嫁がせる。このころ、皇国で対帝国で活躍した赤熊のネーベルスタン、戦時の傷がもとで死去。