第5話 最後に愛は

その時である、御守りの30センチくらいの短刀が眩いばかりの光を放ちベッドに叩きつけられたひろしの上までふわふわと飛びながらひろしのちょうど頭上で止まった 




金縛りに遭って動けないひろしはなぜか刀に手が届き手に握り締めた瞬間、金縛りが完全に解け血の通った肌色に戻った 



気がつくと嵐も嘘のように去っていた 




どうやらあきらめたようね


と、涼子が言った 




何が?と、レイ



お前馬鹿か、悪魔だよ、20年たっぷり時間かけて悪魔が迎えに来てたのよ 



もう少し遅かったら連れてかれてたわ



と、疲れた様子 




あの刀は何?とレイ 



あれはおそらくお母さんが藁をもすがる思いでひろし君に渡した刀の御守りよ 



霊視した時に勘違いしてたけどあの刀の御守りとひろし君についていた元々のお侍の守護霊が祓ったのよ 


それに加えてお母さんの想い、これが重なりさらにそれを私達が手助けした、というわけ 



なるほど、そうだったんだ、と目を見開いたレイ 



ひろしは無事意識を取り戻し、泣きじゃくるひろしのお母さんに何度もお礼を言われた 



ひろし君、暗い道や変なとこ寄っちゃあダメだよ 



なんでも、ジョギング中に防空壕跡地や殺人事件があったような心霊スポットや暗い場所を通ったのが主な原因らしい 


それも、元々ネガティヴなひろしの波長と合ってしまっていたのだ 


お母さんに深々と礼を言われ二人はZで其処をあとにする 


お祓いが終わると聴くのは何故かBO¢WYのDREAMINだ♪


その方がテンション上がるらしい。

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