第4話 エクソシスト
お母さん、息子さんいつから引きこもってるんでしたっけ?
約20年前にいつものようにジョギング行ってそれからおかしくなったのよ
それまでは普通だったのに、発狂したりして大変だったわ、こういう時って父親は「全部お前が甘やかすからだ!」なんて言われてね
と、うっすら涙を浮かべていた
この部屋、鍵壊れてるんですよね?
ひろし君、ひろし君、ちょっといいかな?開けてくれる?
話しかけたが一切返事はない
…
涼子は一瞬黙り込み
こういう時はこうするんだよ!っと言って、部屋のドアをブチ破る
ドンッ!と音とともにドアを開けると其処にはひろしがベッドの上に浮いていた
しかも目を閉じたまま本人は意識がないようだ
浮いてたと思えば今度は何度も上にあげられたり叩き降ろされたりする
ひろしは口から泡を吹いている
レイ、塩出せ!レイが塩を渡す
すかさず握りしめていったん額に当て呪文を唱えてから投げつける!
ヴァ〜ァ〜ァ まるでこの世のものではない二重音声のような唸り声が鳴る
出てけ〜!今度は真っ白の目でひろしが睨んで来る
声はさっきの地獄のような唸り声だ
必死に涼子が呪文を唱え続ける、その後ろでレイも唱える
外にある大きなヤシの木がいつの間にか降っていた雨風に吹かれ大きく揺れる
それはまるで悪魔があざ笑うかのようだった
まずいわね…これじゃあこの子(ひろし)連れてかれるわ
外の雨風と音がゴーッ!と強くなったと思ったらガシャーン!と窓が割れてヤシが窓に刺さった
階段の電球もチカチカッとなり切れた
するとお母さんがひろし〜!と叫んだ
完全に豹変したひろしもある夢を見ていた
母と小さい頃からいつも可愛がられてらた事
兄弟でも末っ子でいつも引っ込み思案なひろしに優しくしてくれた母
その時遠くのほうから声が聞こえる
ひろし〜!ひろし〜!
ひろしは金縛りに遭いながら遠い意識の中、母の声を聞く。
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