第199話 こうなったらアレで見つけてもらおう!

 その後も危険な爆弾や、ミサイルのようなものが大量に出てきた。


 使えなさそうなものばかりだったので、カオスにすべて処理してもらった。


 どうやらここは武器庫みたいだな。


 さて、処理も終わったし、他の場所に行くか。



 他の部屋にも、目ぼしいものはなかった。


 星間転移おろし金が20台見つかったくらいだ。


 超社長はどこへ行ってしまったのだろうか?


 なんとか見つけ出す方法はないものか?


「トウヤ、あの女性型バニーモンスターたちの、女の勘とやらを利用してみるというのはどうだ?」


 カオスが提案してきた。


「えっ、どういうことだ?」


「魂を他のものに移し替える魔法を使用したということは、どこかに受け皿となる体を用意していたということだ」


「それはそうだろうな」


「その体を占領していない星に持ち込もうとするだろうか?」


 普通はしないよな。


「破壊されるかもしれないから、安全な星に置いてあるのかもしれないということか?」


「そういうことだ。超社長は他の星にいるのかもしれん」


「なるほど、それでどうやって居場所を突き止めるんだ?」


「黒い円を開けておけば、女の勘とやらで居場所を突き止めるかもしれんぞ」


「それは、どうだろうなぁ?」


 いくら女の勘でも、そんなことはできないだろ。


「物は試しだ、やってみろ」


「そうだな、やってみようか!とりあえず、生産量ランキング上位の星につながる黒い円を出してみよう」


「トウヤ、ギデルヴィド星にもつなげてみてくれ。あそこは超社長の故郷の可能性がある。そこに置いてあるのかもしれない」


 ルギデルが提案してきた。


「確かにあり得そうだな。分かったよ」


 よし、では、広い場所に移動しようか。



 城の庭園にやって来た。


 女性型バニーモンスターたちが押し掛けたせいで、庭園は見るも無残な姿になっていた。


 植木はなぎ倒され、花は踏み荒らされ、噴水は破壊されている。


 ひどいねぇ。

 まあ、俺の家ではないから、どうでもいいけどな。


 では、黒い円を出すか。


 そういえば、星間転移おろし金って1台で複数の黒い円を出せるのか?


 ちょっと官邸に聞いてみよう。


「総理!星間転移おろし金は黒い円をいくつ出せますか!?」


「えー、入り口と出口をひとつずつしか出せません」


 そうか。

 なら、21か所にしかつなげられないのか。


 では、生産量ランキングの上位20までの星と、ギデルヴィド星につながる黒い円を出そう。


 黒い円を出した。


 よし、後は女性型バニーモンスターたちが来るのを待つとするか。



「ここから超社長の匂いがする気がしますわコラァ」

「超社長はこのあたりにいるわオラァ!あたしの女の勘がそうだと言っているわオラァ!!」

「ああ、わたくしの超社長、今おそばに参りますゴラァ……」


 女性型バニーモンスターたちが集まって来た。


 まさか本当に来るとは思わなかったぞ!?


 女の勘、すご過ぎだろ!?


 さあ、超社長はどこにいるんだ?


 見つけ出してくれ!



「これは違うなオイコラァ。こっちも違うと女の勘が言っているぜオイコラァ」

「かすかに超社長の匂いを感じるけど、ここは違うわねアァコラァ」

「ああ、超社長、あなたは今どこにテメェコラァ?」


 女性型バニーモンスターたちが黒い円を調べ始めた。


 匂いでも探せるのか?


 嗅覚がすごいんですね!!



「ここから超社長の匂いがしますわオイオラァ!!」

「今行くわ、超社長アァオラァ!」

「ああ、超社長、今度こそ私と一緒に死にましょうテメェオラァ!!うふふふふふふふふふっ!!」


 おっ、見つけたのか!?


 あれはギデルヴィド星につながる黒い円だな。


 あっ、マズい!?

 女性型バニーモンスターたちが黒い円に殺到し出したぞ!


 このままでは押し潰されるヤツが出そうだ!


 黒い円を大きくできないのか!?


 ちょっと官邸に聞いてみよう!


「総理!黒い円を大きくできますか!?」


「えー、できます」


 官邸から大きくする方法を教えてもらった。


 黒い円を直径50メートルにした。


 これなら渋滞はしないだろう。


 ついでに、他の星につながる黒い円は消しておいた。



 女性型バニーモンスターたちは全員黒い円に入ったようだ。


 では、俺たちも向かうとしようか。


 ヘリコプターフライを召喚し、飛行魔法をかけてもらった。


 よし、黒い円に突入だ!


 超社長め、今度こそぶっ倒してやるぜ!


 まあ、俺たちと戦う前に、女性型バニーモンスターたちに倒されるかもしれないけどな!!



 海の上に出た。


 黒い円は水面の2メートルくらい上に出ている。


 ここはギデルヴィド星の、どのあたりなのだろうか?


 まあ、どこでもいいか。


 とりあえず……


「うおおおおおおおおおっ!!超社長、今行くぞオイゴラァ!!」

「超社長、今度こそ責任を取ってもらいましょうかアァゴラァ!!」

「ああ、超社長、ワタクシととも死にましょうテメェゴラァ!!」


 あの海の上を走っている、女性型バニーモンスターたちを追うとするか。


 あれも怒浮気力のなせる業なのかねぇ?



 しばらく後を追って行くと、大陸が見えてきた。


 あの大陸にいるのか?


「超社長、ついに見つけたぞオンドリャァ!!」

「ただちに浮気をやめろオラオラァ!!」


 女性型バニーモンスターたちが騒いでいる。


 どうやらあそこにいるみたいだな。


 で、超社長はどこにいるんだ?


 えっ!?

 もしかして、アレが超社長なのか!?

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