第192話 変な薬品作り過ぎ!
さて、次はバニー白衣のいた部屋に置いてあった薬品を、鑑定してもらおうか。
「総理!この薬品はなんですか!?」
「えー、これはバニーモンスターの幼体にも効く除草剤です。幼体にかけると死亡します。成体は死亡はしませんが、なんらかの悪影響を与える可能性があります」
はぁぁぁぁぁっ!?
な、なんだってぇぇぇっ!?
なんでバニーモンスターの拠点に、そんな薬品があるんだよっ!?
おかし過ぎるだろっ!?
バニー白衣は何をやっているんだ!?
「総理!なぜこのような薬品があったのですか!?」
「えー、おそらく偶然作り出してしまったのでしょう」
偶然かよっ!?
偶然できた危険物を敵に奪われるとか、バニーモンスターどもも運がないな!
日頃の行いが悪いからなのか?
そういえば、この薬品はどのくらいの量があるんだ?
「総理!この除草剤はどのくらいの面積に散布できますか!?」
「えー、地球の陸地3つ分程度です」
多過ぎぃぃ!?
と言いたいところだけど、ランキングを見た後ではなぁ。
少な過ぎるか。
どこで使ったら良いのだろうか?
やはり生産量ランキングの上位3つの星か?
ん?
よく考えると、幼体とはいえバニーモンスターを駆除できるような、強力そうな薬をまいて大丈夫なものなのか?
深刻な土壌汚染になりそうな気がするぞ。
その辺も官邸に聞いてみようか。
「総理!この除草剤をまいた場合、土壌汚染になりますか!?」
「えー、なります。薬品を取り除くまで、農地として使用できなくなります」
やはりそうなのか。
これを原住民がいる星で使ったら、後々問題になりそうだな。
環境破壊で損害賠償とか勘弁して欲しいぞ。
さて、この除草剤をどうしようか?
とりあえず、保留で良いか。
アビスに収納してもらおう。
他の薬品も鑑定してもらった。
バニーモンスターが夕日に向かって走りたくなる薬。
バニーモンスターが急に泳ぎたくなる薬。
浮気をしたくなる薬。
浮気したくなくなる薬。
ウサギになる薬。
ウサギだけが死ぬ薬。
バニーモンスターの耳が取り外せるようになる薬。
バニーモンスターの耳が猫の耳に変わる薬。
バニーモンスターが踊りたくなる薬。
バニーモンスターが歌いたくなる薬。
というものがあった。
なんだこれは!?
バニーモンスターに害悪なものばかりじゃないか!
なんでこんなものばかりあるんだよっ!?
バニー白衣って、実は裏切者なのか!?
倒さずに放置しておいた方が良かったのか!?
まあ、今更どうしようもないけどな!
さて、これで薬品の鑑定は終わったな。
では、次はバニー白衣とバニー鏡餅の鑑定をしてもらおう。
まずはバニー白衣からだ。
「総理!バニー白衣について教えてください!」
「えー、発明が得意なバニーモンスターです。戦闘能力はまったくありません」
へぇ、そんなのもいるんだ。
「素材の質は、トウヤ氏が現在装備しているものほど高くはありません。装備の更新は不要です」
まあ、ダブルバニーランクだからな。
では、次はバニー鏡餅だ。
「総理!バニー鏡餅について教えてください!」
「えー、頑丈で巨大な体を生かし、体当たり攻撃を行ってくるバニーモンスターです」
強そうなヤツだな。
「素材の質は、現在トウヤ氏が装備しているものよりも上です。装備を更新した方が良いと思います」
さすがはクアドラプルバニーランクだな。
ところで、なぜこいつは負けてしまったのだろうか?
「総理!バニー鏡餅の敗因はなんですか!?」
「えー、武神流の奥義とガス魔法の集中砲火で負けてしまったと思われます。敗因はそのあたりでしょう」
爆発する奥義、怒浮気力、数の暴力の勝利なのかな?
では、装備品を作ってもらおうか。
カオスに作り変えてもらった。
官邸の武装や装甲も作り変えてもらった。
よし、これで戦利品の処理は完了だな。
では、今まで得てきた情報を整理しよう。
バニーモンスターの数は非常に多い。
バニーモンスターは各地の星で生産されている。
他の星のバニーモンスターと取引をしている。
そのために直接会談している。
取引以外で他の星の者と接触した痕跡は見つからなかった。
情報のやり取りができる、スマホもどきが存在する。
スマホもどきは黒い円を開くと通信できる。
超社長は2か月前は地球にいた。
今は不明。
超社長はバニーモンスターたちに慕われている。
超社長の下に大統領がいる。
バニーモンスターたちは出世競争をしているヤツもいれば、してなさそうなヤツもいる。
バニーモンスター同士は仲が良いヤツもいれば、悪いヤツもいる。
こんなところだな。
では、これを踏まえてどうするか?
みんなと相談してみよう。
「そうじゃな。ひとまず超社長の居場所は調べた方が良さそうじゃ」
ラビリンがそう言った。
「確かにそうだな」
「見つけた場合は、そこで倒してしまえば良い」
骸王がそう言った。
「いや、そんな単純な問題なのかな?」
「むっ、どういうことだ?」
「超社長を倒してしまったら、バニーモンスターたちはどうするのだろうかと思ってな」
「超社長の仇を討つために、地球に殺到するかもしれませんね」
SIBINがそう言った。
「それはあり得そうだな。地球の人たちが生き残っていた場合、確実に全滅するだろう。なんとか手を打たないと……」
「超社長が倒されたことを、隠す手段が必要ですね」
「そうだな。何か良い手はないものか?」
「そのスマホのような機械で、偽の情報を流し続ければ良いのでは?」
「なるほど、良いかもしれないな!よし、このスマホもどきをもっと調べてみよう!」
と言ったものの、俺にはよく分からなかった。
なので、官邸、カオス、キーカさんに調べてもらった。
その結果、情報を提供しているコンピューターのようなものが存在することが分かった。
いわゆるサーバーというヤツだな。
そのサーバーを改造してしまえば、偽情報を流し続けられるかもしれないそうだ。
そして、そのサーバーが『マーサバゴ・マサバァ』という星にあることを突き止めた。
よし、では、その星に行ってみようか!
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