第29話 閉じ込められた?
2、3、4階を探し回った。
大型のバニータコバナナの皮の部屋も、大型のバニーウニの部屋も探した。
4階は大型のバニーカモ鍋セットの部屋以外の場所を、すべて探した。
しかし、黒い円は見つからなかった。
どういうことなんだ!?
なんでどこにもないんだよっ!?
これはまさかダンジョンに閉じ込められてしまったのか!?
しかも、探している最中に起きた戦闘で、シャベルが折れてしまったぞ!
まさに踏んだり蹴ったりだな!!
ああ、いったいどうすれば良いんだ!?
「トウヤさん、こうなったら、進むしかありませんよ」
SIBINがそう言った。
「もしかしたら、4階のボスの部屋か、5階に出入り口があるかもしれませんよ」
「そうだな。よし、先に進んでみよう!!では、4階のボスの部屋か、5階のどちらに行こうか?」
「4階に行くべきだな」
突然、骸王がそう言った。
「なぜそれを選んだんだ?」
「我が進化したからだ。腕試しがしたい」
「えっ!?進化!?」
「うむ、カードを見てみろ」
「あ、ああ、分かったよ」
よし、見てみるか。
「私も進化したようです」
「なんか付いたよ」
ええっ!?
SIBINとダブルクリーナーヘッドも進化したのか!?
よし、みんなのカードを見てみるか。
まずは骸王からだな。
えっ!?
名前が追加されているぞ!?
『聖魔龍王院・骸王・
な、なんだ!?
この黄金多威通というのは!?
えっ!?
こういうことなのか!?
その下に描かれている骸王の絵も変わっていた。
顔の部分だけ露出している、金色の全身タイツを身に着けている、骸王が描かれていた。
こ、これが黄金多威通なのか!?
『黄金』は見た目通りだけど、『多威通』というのは、なんなんだ!?
何か意味がある言葉なのか!?
それとも、ただの当て字なのか!?
うん、全然分からないな!!
まあ、良いか。
では、ステータスも見てみよう。
レベル …… 黄金の輝きを放っている。
強さ …… な、なんだと!?そんなバカな!?
頭脳 …… ほう、なかなかやるな!!
速さ …… これはすさまじいですねぇ!!
幸運 …… 良いんじゃないの~。
特殊 …… 念話、念聴、念視が得意なのです!!
縮小召喚もできるのです!!
特記事項 …… なんと特にありませんよ!!!
おおっ!!
なんか強くなったって感じの言葉が並んでいるぞ!!
戦闘では頼りになりそうだ!
姿はお笑い系だけどな!!!
ん?
縮小召喚?
なんだこれは?
聞いてみるか?
「骸王、縮小召喚ってなんだ?」
「体のサイズを小さくした状態で召喚できる。家の中で召喚する時に便利かもしれん」
なるほど、そういう能力なのか。
骸王は身長が2メートルくらいあるから、確かに便利かもしれないな。
今は家に帰れないけどな!!
次はダブルクリーナーヘッドだ。
おっ、確かに増えているものがあるぞ。
掃除機の本体の部分だ。
色は白だ。
これで掃除ができそうだな。
では、ステータスを見てみようか。
レベル …… 荒れ狂う風雨のよう。
強さ …… 返事がない。どうやら気絶しているようだ。
頭脳 …… とても優しい良い子です。
速さ …… これは素晴らしいですねぇ!!
幸運 …… おそらく良い気がする。多分。きっと。
特殊 …… 念話、念聴、念視が得意です!!
吸引魔法、排気魔法もできるのです!!
縮小召喚だって使えるのです!!
特記事項 …… こ、これは!?何もありませんでした!!!
これは強いのか?
レベルと速さは強そうだけど、強さはよく分からないな。
評価者が気絶するくらい強いということなのか?
どうなのだろうか?
後、吸引魔法と排気魔法って、なんなのだろうか?
ちょっと聞いてみるか。
「ダブルクリーナーヘッド、吸引魔法と排気魔法って、どんな魔法なんだ?」
「そのままの意味の魔法」
言葉通りの魔法なのか。
掃除機だからヘッドから吸い込んで、本体の後ろから排気するのかな?
それって、魔法なのか?
まあ、良いか。
後で見せてもらおう。
次はSIBINだな。
こ、これは!?
名前が『繊細なダイヤモンドのSIBIN』に変わっているぞ!?
ダイヤモンド製の尿瓶になったのか!?
なんで尿瓶をダイヤモンドで作っちゃったんだよっ!?
恐れ多くて使えないだろっ!?
まあ、本来の用途では使わないから、どうでもいいけどな。
では、ステータスも見てみようか。
レベル …… 素晴らしく美しい光沢。
強さ …… ふむ、なかなかの強さじゃな!!
頭脳 …… こ、こやつ!?やりおるぞ!?
速さ …… 結構速いですねぇ!!
幸運 …… 大吉から末吉を引いたような感じ。
特殊 …… 水魔法と人間のお茶魔法が得意なのです!
念話、念聴、念視もできます!!
縮小召喚も使えます!!
特記事項 …… な、なんと!何もなしです!!
順調に強くなっているようだな。
多分。
他のみんなは、ヘーマン、官邸、アビス、ヤマさん、ラビリンは、ステータスが伸びて、縮小召喚を覚えたようだ。
カオスはステータスがちょっと伸びたという感じだ。
ポイズンは……
ん?
特殊のところに何か増えたな。
レベル …… 実に快く出た。
強さ …… ふむ、なかなかのツヤじゃな!!
頭脳 …… ほう、この形はまあまあ良い感じだな!!
速さ …… これは、それなりに良い感じですねぇ!!
幸運 …… こ、この形は!?まあまあ良いね。
特殊 …… 毒が効かないのです!!
毒魔法ができます!!
念話、念聴、念視も得意なのです!!
縮小召喚も使えるのです!!
特記事項 …… なんと何もありませんでしたーー!!!
毒魔法?
なんだこれは?
とうとう毒が使えるようになったのか?
ちょっと聞いてみよう。
「ポイズン、この毒魔法というのはなんだ?」
「名前通りの毒に関連した魔法だ。今は解毒する魔法と、他者を毒から守る魔法を使える」
「おおっ、それはすごいな!」
これで毒は怖くないぞ!!
……なんてことはないか。
即効性のある毒の場合は対処できない可能性があるぞ。
まあ、それでも心強いけど。
さて、これでステータスは見終わったな。
みんな成長したものだなぁ。
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