第6話 ウサギで統一?
次の日。
今日も仕事は休みなので、ダンジョン探索をしよう!
準備はすでに完了している!!
では、出発しよう!
さて、今日も探索範囲を広げてみるか。
書いたマップを見ながら、まだ行ったことのない場所に向かった。
おっ!
これは!
階段を発見したぞ!
かなり長い上り階段だな。
材質は周囲の壁と同じだ。
ん?
上り階段ということは、ここはダンジョンの最下層だったのか?
まあ、そんなことはどうでもいいことか。
さて、どうするか?
ちょっと上の階を覗いてみようかな?
いや、まだ早いか。
やめておこう。
この階の探索が終わったわけではないし、突然強い敵が襲ってくるかもしれないからな。
今回はマップに記載するだけにしておこう。
よし、完了!
では、探索を続けようか。
これは……
大きな両開きの扉だな。
高さ3メートルくらい。
飾り気のない黒い金属製の扉だ。
なんでこんなものがあるんだ?
洞窟の中にこんな扉が存在するなんて、不自然だし怪しいな。
まあ、ダンジョンだから、そんな理屈は通用しないのかもしれないけど。
さて、どうするべきか?
やはり、この中に入ってみるべきなのだろうか?
いや、いきなり入るのは危険だろう。
かといって、無視するのもなんだから、ちょっとだけ開けて中を覗いてみようか。
不審者っぽい行動で抵抗があるけど、仕方ないよな?
では、ちょっとだけ開けてと……
中は広めの空間になっているようだ。
天井、壁、地面は部屋の外と変わらない。
ん!?
な、なんだあれは!?
部屋の中央に何かがいるぞ!?
あれは人型の砂の塊なのか!?
しかも、なぜか赤色のバニーガールのような衣装を身に着けているぞ!?
身長は3メートルくらい、体型は男性みたいな感じだ。
なんということだ!?
すごく変態的に見えるぞ!?
あれはゲームとかに出てくるゴーレムなのか?
砂で作られているから『バニーサンドゴーレム』とでも呼べば良いのだろうか?
うーん、ちょっとカッコワルい気もするなぁ。
まあ、呼び方はどうでもいいか。
それより、あれはなんなのだろうか?
とりあえず、敵であることは間違いないのだろうけど……
こんな扉をわざわざ用意して、中に配置するくらいなのだから、ゲームのボスに当たるような存在なのだろうか?
もしそうだとすると、あいつはかなり強い可能性があるぞ。
そして、もし倒すことができれば、何か良いものが手に入るかもしれない。
さて、どうしようか。
……今日のところは、戦うのはやめておこうか。
正直、勝つ自信は全然ないからな。
当面の目標は、あいつに勝つことにして、しばらく修行しようか。
よし、そうしよう!
では、修行開始だな、敵を探そう。
ええっ!?
なんであいつがいるんだよっ!?
敵を探していたら、バニーサンドゴーレムを発見してしまったぞ!?
ただ身長は小さくなっているぞ。
150センチくらいだな。
あれは小型のバニーサンドゴーレムなのか!?
あ、向かって来たぞ!
見つかってしまったようだな。
よし、戦ってみようか。
ボス戦を踏まえた練習台になってくれそうだしな。
こ、こいつ!?
ウサギ耳の豚よりも動きが速いぞ!?
しかも、格闘術の心得があるようだ。
パンチとキックの巧みなコンビネーションで攻め立ててくる。
俺は先程から防戦一方だ。
こいつ強いぞ!?
小型でもこの強さだなんて、大型のあいつはどれだけ強いんだ?
いきなり挑まなくて、本当に良かった。
さて、どうするか?
どうやって、この猛攻をかいくぐって、攻撃に転じたら良いのだろうか?
そんなことを考えていたら、小型のバニーサンドゴーレムの鋭い回し蹴りが飛んで来た!!
これは避け切れない!?
とっさにシャベルでガードする。
小型のバニーサンドゴーレムの蹴りがシャベルに命中する。
ん?
思ったよりも衝撃が来なかったぞ。
こいつは小柄なせいなのか、1発の攻撃力は高くないようだ。
こうなったら、多少のダメージは覚悟で強引に攻めよう。
俺は覚悟を決めて突撃した。
頭や顎を守りながら接近し、そのまま体当たりをする。
俺の方が体格が大きいことを利用した攻撃だ。
最近そこそこ痩せたとはいえ、まだまだ太り気味なおっさんだからな!
この体当たりは、結構効いただろう?
小型のバニーサンドゴーレムは、吹っ飛ばされて壁に激突した。
効果は抜群というより、ちょっと効き過ぎじゃないのか、といったところだ。
まあ、良いか、追撃をしよう。
俺はシャベルで小型のバニーサンドゴーレムの頭を、壁に押し付けるように叩いて潰した。
小型のバニーサンドゴーレムは、粉状になり崩れ去った。
なぜかバニーガールの衣装まで粉になったぞ。
なんでだろうな?
まあ、どうでもいいか。
とにかく、倒したんだし、めでたし、めでたしだな。
それにしても、結構苦労したなぁ。
小型でこの有様では、まだまだ修行が必要だな。
もっとがんばろうか。
この日はバニースケルトンとウサギ耳の豚を、3体ずつ倒して帰宅した。
3日後。
ウサギ耳の豚の熟成が終わったので、焼いて食べてみた。
口の中でとろけるくらいやわらかくて、うま味たっぷりでとても美味しかった。
修行ついでにウサギ耳の豚を、もっと狩らなくては!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます