第4話 解体、実食
ダンジョンを発見してから、2週間が経過した。
ついに、ついにジョギングをしても、筋トレをしても、筋肉痛にならなくなったぞ!
ちょっと前進なのかな?
さて、今日は仕事は休みなので、ダンジョンに行こうか。
そして、今回はウサギの解体に挑戦してみようと思う。
解体方法を解説してくれる動画の見まくったおかげで、できそうな気がするからだ!
解体用のナイフと手袋と大型のクーラーボックスも、すでに買ってある。
準備は万全だ!
よし、では、出発しよう!!
ウサギを発見した!
頭をぶん殴って倒したぞ!!
では、解体をしてみようか。
……結構うまくいったぞ!
勉強の成果が出たようで、うれしいねぇ!
ウサギの肉は、変な色ではないし、妙なにおいもしない。
普通の赤身の肉だ。
食べることができそうだな。
肉を氷と一緒にクーラーボックスに入れた。
それでは肉を持ち帰って、熟成させて食べてみよう。
3日ほど冷蔵庫で保存すると良いそうだ。
後のものは埋めるか。
皮のなめし方は、まだ勉強していないから分からないし。
では、次のウサギを探すとするか。
もう1匹くらい入りそうだからな。
発見、撃破、解体したぞ!!
クーラーボックスがいっぱいになったから、いったん帰って冷蔵庫に入れて来よう。
その後もウサギを倒して解体した。
冷蔵庫がいっぱいになってしまった。
これで食べられなかったら、どうしようか?
ダンジョンに埋めれば良いか。
では、熟成するのを待つことにするか。
3日後。
熟成が終わった。
焼いて食べてみようか。
シンプルに塩コショウ焼きにしてみた。
見た目はただの赤身の焼肉で、変な臭いもしない、とても美味しそうだ。
よし、食べてみよう。
いただきます!
おおっ、うまいぞ!!
ウサギの肉には、独特の臭みがあるとネットに書いてあったが、こいつには特にない。
鶏肉のような感じの、味わいと食感だ。
脂っぽさはないし、タンパク質が多そうで、健康にも良さそうだ。
これは素晴らしい発見だな!!
食費の節約にもなるし、今後も狩ってこよう!
そういえば、骸王たちは食事を取るのか?
まったく食べ物を与えていなかったから、いらないと思っていたのだが、どうなのだろうか?
まあ、みんな食事を必要としなさそうな感じだけど、念のために聞いておこうか。
では、召喚だ。
骸王たちが出て来た。
ん?
また大きくなっているぞ。
骸王は身長15センチくらい。
ダブルクリーナーヘッドとSIBINは、全長18センチくらいだな。
「どうした?我に何か用か?」
相変わらずのポーズで出て来た骸王が、そう言った。
「ああ、骸王たちは食事は必要なのか、聞きたくて呼んだのだが……」
「我は不要だ。この体であるからな」
「私も不要ですよ。お気遣いありがとうございます」
SIBINがそう答えた。
うん、まあ、それはそうだよな。
骨と尿瓶だし。
ダブルクリーナーヘッドはどうなんだろうか?
ちょっと与えてみようか?
ウサギ肉を皿に載せて、与えてみた。
食べないな。
まあ、掃除機のノズルだし当然か。
こいつらには食費がかからないのか。
家計が助かるぞ。
そういえば、カードのステータスを見てなかったな。
見てみるか。
みんなをカードに戻した。
まずは骸王からだ。
レベル …… 目が悲しんでいる。
強さ …… 修行が足らん!!
頭脳 …… 悪くないと思う、中の中の上の下って感じ。
速さ …… いやあ、まだまだですねぇ!!
幸運 …… 普通でノーマルかなぁ?
特殊 …… ないのですよ!!
特記事項 …… おおっと、特にありませんでしたーー!!!
表記に変化はあるけど、イマイチよく分からないなぁ。
これは強くなっているのか?
身長が伸びているし、強くなっていると判断して良いよな?
次はダブルクリーナーヘッドのカードだ。
レベル …… 悲しい表情をしている。
強さ …… まだまだまだまだ青いな!!!
頭脳 …… 素直な良い子ではあるのですが、成績の方は……
速さ …… 遅い中で中の下くらい。
幸運 …… 良くも悪くもないんじゃないの?
特殊 …… はずれです!なにもないのです!!
特記事項 …… な、な、なんと、ありませんでしたーーー!!!
こっちも変化はしているけど、よく分からないなぁ。
SIBINのカードも見てみよう。
レベル …… 表情がくもっている。
強さ …… なっとらんな~。
頭脳 …… くっ、なかなかやるじゃあないか。
速さ …… これはいまいちな感じですねぇ。
幸運 …… 中の中の下吉ですね!
特殊 …… 水魔法と人間のお茶魔法が得意です!
特記事項 …… なにもなし!なにもなしですよ!!!
ん?
特殊のところに、何か増えたぞ!?
水魔法ってなんだ!?
文字通りのものなら、水が出て来そうだがな。
ちょっとダンジョンで、人間のお茶魔法も含めて試し撃ちをしてもらおうか。
SIBINを召喚して、水魔法と人間のお茶魔法を見せてもらった。
水魔法は、直径1センチくらいの水の球が飛んで行く魔法だった。
人間のお茶魔法は、直径2センチくらいの黄色い水の球と、茶色い水の球が飛んで行く魔法だった。
両方とも飛距離は2メートルくらい、球速はそんなに速くない、簡単に避けられそうなくらいだ。
戦闘では嫌がらせくらいにしか使えないな。
いや、待てよ。
これもレベルアップで、パワーアップするかもしれないぞ。
……そうだと良いなぁ。
ん?
ダンジョンで遭難した時は、最悪これを飲むことになるのか?
そ、それは仕方ないとはいえ、嫌過ぎるぞ!?
遭難には気を付けよう!!
絶対にしないぞ!!!
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