第11話廃止そして…
保健室が廃止されて3年が経った。
あれから何事もなく高校を卒業し、私は専門学校生に一葉と柚は大学生になった。
私は専門学校でラジオ制作とテレビ制作の勉強と毎日大変だけど充実した日々を送っていた。一葉と柚とも時々連絡を取り合っていて一葉は大学の文学部で毎日課題に追われ柚は一葉とは別の大学の心理学部でカウンセラーの勉強をしていた。
そんなある日、久しぶりに一葉と柚に誘われ、母校の猿渡学園を訪れた。
そこで、私達は加山先生と雪村先生にお会いし、昔話に花を咲かせていたが、加山先生と雪村先生から池田さんの話を聞いた。池田さんがなぜ保健室警察で冷酷だったかを。それには、こんな訳があった。
池田さんは、小学生の頃よく虐めに合い、学校の先生に相談したが、わかってもらえなかったそうだ。それが原因で、池田さんは他人が相談してる姿を見るとイライラして攻撃してしまうようになったのだ。
私達が知ってる池田さんと保健室警察は、3年前保健室警察の事で、校長先生から厳しく注意を受け保健室警察廃止という結果になった。廃止後、メンバーだった岩田先生は私達が卒業後学校を退職し、前田君は、卒業まで周りの同級生から嫌われていたみたいだ。一方、柚の伯母の飛鳥井千夏は親戚から保健室警察にいた事がわかり更生させるために飛鳥井千夏の母親と同居している息子一家つまり柚のお祖母さんと叔父さん一家と一緒に暮らしているそうだ。
そして、池田さんはといえば、卒業後は保健室警察のリーダーだった事が原因で大学に行けず、諦めてフリーターになっているとの事だ。
保健室警察廃止後の母校は私達が驚くぐらい平和になり、私達が卒業して2年後には、スクールカウンセラーの導入が始まった。これで、生徒も学校に行きやすくなったと加山先生と雪村先生は笑顔てわ語った。
その帰り道…。
「椎菜!」
一葉が急に言うと
「私決めた!」
と言い、走り出したかと思ったら急に止まった。
「私、今回の事を色んな人に語るよ!ただ話すんじゃなくて別の方法で!」
一葉はニッと笑った。
「私も今回の事が起きないように将来のために勉強頑張るよ!」
柚も先程の一葉みたいに走って急に止まった。
「椎菜は?」
「椎菜ちゃんはどうするの?」
そう聞かれてふと思った。
「私も同じ悲劇が起きないように何かやりたい」
そう思った。
「うん!私も今回みたいにならないように自分がやりたい事を通じて伝えたい!」
そう宣言して2年後、私はラジオのパーソナリティーになり、一葉は保健室警察を題材にした小説を執筆し賞を受賞、柚は小学校のスクールカウンセラーの先生になった。
この話を聞いて驚いた方もいると思いますが、これは紛れもない本当にあった私の学生時代の話です。
今の私は保健室警察での嫌な出来事を乗り越え今日も生きていきたいと思います。
そろそろお時間になりました。本日の隅田川椎菜のラジオshow如何でしたか?また来週もお楽しみください!
お相手は、隅田川椎菜でした!
Bye!
〈了〉
保健室警察 目黒恵 @meguro831
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