マイヒーロー

第6話一葉

高校3年の春、私が塾帰りの途中塾用のノートを落としてしまった事に気づき、慌てて塾に戻ったが、塾の先生からノートが届いていないと言われ、私はがっかりして帰った。

その帰り道、塾の桜並木の通りを歩いて行くと、私と同じような年齢の女の子が手にしている物を角度を変えながら見ていた。

女の子はよく見ると美人でまるでハーフかクォーターの芸能人みたいだった。

その女の子が手にしている物をよく見ると私の塾用のノートで、私は彼女にお礼を言うと

「とんでもない」

女の子は手を振って言った。

「あれ?猿渡学園なんだ」

女の子はニコニコしながら言った。

「うん。どうしてわかるの?」

私がそう聞くと

「ノートに表紙に名前と一緒に書いてあったから。私今度猿渡学園に転校するの。高校3年に」

「マジで!?私高3!」

「あ!一緒だ!私、源一葉みなもとかずは!」

「隅田川椎菜」


これが私と一葉との出会いだった。

一葉は後に私達の救世主となるのだった。

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