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私の反応などそっちのけで、彼女は話を進める。
「どうやら、ミケ様は、最後の時間を、秀次様と過ごすことを望んだようですね」
「最後の、時間」
嫌に、心を引っ掻く言葉だ。
「ええ。今回、秀次様がここを訪れる事が出来たのは、ミケ様の強い御要望によるものだったようです。
本来、招待のないお客様はお断りしていますが、今回は特例と致しましょう」
彼女は、「これでは、あの髭爺の事を、とやかく言う事も出来ないですね…」と呟きながら、奥の扉を開ける。
「丁度ミケ様がご覧になる演目が、上映される所です。
最後の瞬間が訪れる、その時まで、どうかごゆるりと、おつくろぎください」
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