12
彼女は、突如指を鳴らした。
ぽんっ、という音と共に現れた大きなフィルを手に取ると、慌ただしい様子で、何かを確認し始める。
「今の、どうやって…」
「何と…、これは…」
私の反応を無視しながら、ファイルを捲っていた彼女は、どこか困ったような表情で、その手を止めた。
「どうかしましたか…?」
「申し訳ありません。秀次様のご招待は、まだ随分と先の予定なのですが、どういった手違いか、ここまで道を開いてしまったようです」
「手違い?」
「ええ。ここには、どういった形でお越しに?」
「どういった、と言っても…。
ただ、ミケを探していたら、ここに着いていただけで…」
「ははぁ…。エンジェルタイム、という事ですか…」
「はい?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます