第四章 ゆうきをだして

いつのまにか、「あめ」は、あがっていました。


すると、ヒロシくんたちが、はいってきました。 


『なんだ、サトシじゃん。

おっ、うまそう・・・』


そういうが、はやいか、サトシ君からクッキーとジュースを、とりあげ、たべはじめました。


サトシ君は、うつむいて、なにもいえません。

 

ヒロシくんに、にらまれると、どういうわけか、いいかえせないのです。


『ちょっとぉ、なに、すんのよー・・・』


「おんなのこ」が「もんく」をいうと、ヒロシくんたちは、はやしたてながら、でていきました。


『へーんだ、おまえら、ふーふ、かよ』


そして、まだコンクリートのやまのそとから、「さんにん」で、はやしたてています。


『おんなのこ」はとびだしていくと、ぎゃくに、つかまってしまいました。


『いやー、たすけてー、おにいちゃんっ・・・』


ずっと、したをむいていた、サトシ君は、そのこえをきくと、かってに、からだがうごいて、とびだしていきました。


『やめろーっ・・・』


サトシ君が、たいあたりすると、ヒロシくんは、ころんで、なきだしてしまいました。


いつも、おとなしいサトシ君の、すごく「こわいかお」をみて、ほかのふたりも、にげてしまいました。


ヒロシ君もなきながら、そのあとを、おいかけていきました。

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