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朝だ。昨日と同じく、痛い痛いと言いながら身を起こし寝癖直しのスプレーを髪の毛に掛けて手でテキトーにぐしゃぐしゃとして直す。セットなんてまともにしたことがない。本人はもちろん誰も俺の髪型を凝視したりしないんだから、セットなんて無駄だ。

ゴミ部屋をでる。ゴミが外に飛び出したので掴んで部屋にぶん投げる。

路上。知らんおっさんとおばさんが向こう側てペチャクチャ話していて不快。並行移動しているのでうるさい。イヤホンをしてマイルスデイヴィスの「アガルタ」を聴く。不快さが軽減された。おっさんとおばさんはいつの間にかいなくなっていた。駅に着く。

駅。また待合室に缶が捨ててあるので撮影。

日本人の民度が低いことを示す一次資料である。恐らく同じ人物だろうなと。待合室にカメラ付けるべきだろうが、しないんだろう。まあ、別に怒りも湧かない。人間なんてこの程度の生き物。ありがたがって崇拝してる奴らの方がおかしいのだ。尊敬なんてしたことがない。人間より犬や猫の方が可愛いではないか。

電車移動。あんまり記憶ない。クセナキスの音楽を聴いていた。乗り換え。モーツァルトの35番シンフォニー、その終楽章を聴く。

走行中の電車内をぐんぐん移動していく若い男がいた。理由はわからない。今歩くのも、下車してからホームを歩くのも変わりはないように思えるが。走行中の電車をぐんぐん歩くことに、ある種の快楽を見出しているのかも知れない。彼がチンポを勃起させていたかは確認していない。

職場。仕事。疲弊。昼メシ。松屋。焼きキムチ牛めし。

いつもの場所で休憩。

はてなブログが割合と見られているようだ。俺のヌード画像が目当てだろうか。出来るだけエロい目で見て欲しいものだ。

仕事終わり。疲弊が酷い。体が痛い。トイレでエロスな気分になり写真撮影し、はてなブログに記事を書いた。全く意味がないおじさんのヌード画像が掲載された記事である。だが割合とアクセス数が増えた。この世界がおかしいのだ。おじさんのヌードが好きなんだろうか。おぞましいことだ。

電車。メシアンの「ピアノと小管弦楽のための異国の鳥たち」「天の都市の色彩」を聴く。それぞれの楽器の音色が、絵の具のように扱われる。音で確かにお絵描きしている。そのように感じる。ワーグナー「ニュルンベルグのマイスタージンガー前奏曲」を聴く。やはり対位法が素晴らしい。ワーグナーの作曲技術の高さはかなりのものだ。複数のメロディをこんなに自然に立体的に絡ませてクライマックスを築くのは驚き。ベタベタに通俗的な感じもあるが……。通俗的なくせにやけに技術が高いからハンスリックやらなんやらに嫌われたのだろうか。まあ、ワーグナー本人の人間性にも難があったらしいが。「マシアス・ギリの失脚」を読む。下車。

コンビニでアーモンドクリスプのチョコを買う。

帰宅。

服を一枚一枚脱ぐ様子を撮影。はてなブログに掲載する。

おじさんのヌードを今日もブログに載せる。恥ずかしいとかない。気持ち悪いもんだと自覚していれば、恥ずかしいとかない。本当ならチンポも出したいが、それは流石に犯罪だから、やらないのだ。犯罪でないなら、余裕でチンポくらいブログに掲載するのだが。俺は善意の精神に溢れているから犯罪だというならチンポはブログに掲載しないのである。


(了)


※はてなブログ版には「日本人の民度が低いことを示す一次資料としての写真」「雄臭いモグラ研二のヌード写真」が掲載されています。

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