第24話
元々食料事情の改善を目的に魔物を狩って、お肉を食べたいというのが強くなろうと思ったきっかけだったけど実際に魔物と相対し魔物の危険性を肌で感じ、また僕を含め家族もその危険が襲いかかってくるかもしれないというリスクを負って日々生活している事を肌で感じ、父ちゃんや母ちゃんを守るために強くなりたいと考えた。
魔物に負けない力を今の僕がつけるためにはいくつかハードルがあるけどその中で一番ネックになるのがジョブが農民って事だ。
ゲームでは主人公が就くことの出来ない、モブ専用のジョブだけど改めて考える必要がない程、戦闘に向かないのは何度かレベルが上がるたびに上昇するステータス値の低さに嫌というほど実感させられている。
これが例えば戦士とか剣士、魔法使いとかのジョブであれば僕の今のレベルでも湖で遭遇したフォレストウルフ一体と充分戦えていたと思う。
もちろん個々それぞれ得意不得意があってそれもステータスに反映されるから、例えば僕と主人公が同レベルで同じジョブについた場合、主人公のステータス値の方が高くなる筈だ。どの世界でも才能の差ってやつはついて回るもんだ。
ちなみに僕の才能って部分で言えば多分平均か、もしくはそれ以下かもしれない。湖に向かう度に村を通過する際にたまに出くわした村の人を鑑定していたんだけど、みんな僕とそんなに大差ないステータス値だった。
まぁ、才能のない僕だからこそ、よりジョブの恩恵が効くんだけどね。
ただ、ジョブの変更はかなりハードルが高い。一生無理な場合だってある。現に村の人達は全員ジョブが農家だし。ジョブの変更、所謂転職ってやつけど方法は二つで、教会で変更してもらうか魔道具ショップで転職の宝玉ってアイテムを使うかのどっちかだ。
どっちにしてもめちゃくちゃお金がかかるし、転職できるジョブについても条件をクリアしていないと転職の際に選択肢として表示されない。
主人公もそうだけど条件を無視して、生まれつき選択肢が多い場合もある。才能があるって事になるんだけど、普通の人、僕みたいな農家の子供なんかは基本的にはほとんどのジョブが各ジョブの条件をクリアしないと選択肢が表示されない。
例えば剣士のジョブなら剣を使って魔物を数体倒す等があり、条件は様々で強力なジョブになる程条件が難しくなる。
それを見つけ出すのもゲームをプレイする楽しみの一つだったけど条件は探し尽くされてるので、その点僕は大体把握しているので問題にはならないんだけど、お金がなぁ...。
ちなみにゲームの設定上何故ジョブなんてシステムが存在するのかは、ちゃんと理由があって、ぶっちゃけボスの一人が作ったもんなんだよなぁ。まぁ、メインストーリーに関わらなければ全く関係ない話なんだけど。
とにかくジョブの転職は今は無理だけどなんとかしたいからこれは長期的な目標にしよう。
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