第10話


「みんな役職はなんなの?」


と、蓮が聞いた。

蒼太が騎士、小夜が魔法使い、嬉歌が回復者、僕が暗殺者、海月が戦士そして連がバッファーだった。

なのでチームは、蒼太、嬉歌で1つ目のチーム、小夜と蓮で2つ目のチーム、僕と海月で3つ目のチームだった。


午後からクローンを倒しに行くようだった。

少し憂鬱だ。

だが、優を助けるためにもこれしかないと判断したのだ。

やるしかない。


僕たちの作戦はこうだ、海月が敵を引き付けて僕が引き付けているやつを倒す。


そして今日改めてわかったことがある。

それは敵にも僕たちと同じように役職がある事だった。

敵の役職はゲームらしく頭上に表示されていた。

そして敵を倒すと経験値、アイテムがドロップした。

このアイテムはきっと武器や装備の強化素材なのだろう。


それと…

敵を倒すとき、僕はもっと血が出るものだと思っていたが、そうでは無いらしい。

敵を倒すのは何か硬い人形を壊している感覚に近い。

僕たちが傷つけられた時は血が出る。

そういう仕組みだった。


しばらくそれを続け、夕方になるころに、僕たちはログハウスに帰ることにした。


ログハウスに帰りリビングに行くと懐中時計のようなものがリビングの丸テーブルの上にあった。


「これ、なんだろうね。」


と、海月が言い、懐中時計を開こうとした時、ちょうどほかの4人が帰ってきた。


「お疲れ様。」


と、こちらに来て小夜が言った。


「ありがとう。そっちこそおつかれ。」


と返した。

そして懐中時計について聞くことにした。


「これ、何かわかる人いるかな?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る