第7話


ドアをノックする音が聞こえた。

誰だろうと思いながら「どうぞ。」と声をかける。

入ってきたのは蓮だった。


「どうしたの?」


僕がそう聞くと、蓮はこう言った。


「少し話があってね。今時間大丈夫?」


僕は頷く。

それを見て蓮はほっとした表情を見せた。

「早速だけど……」そう言って蓮との話し合いが始まった。


話し合いの内容は僕たちの持ってる能力についてと、優のことについてだ。


能力はこの家に訓練場みたいなものがあるらしくそこで試せるようだった。

今度試してみよう、そう思った。


優のことについてだが、クローンを倒さないことには優本体のところにもたどり着けないようだった。

なのでどうしてもクローンは倒さなきゃダメみたいだ。


それと何気ない雑談をしていたら1階の方から嬉歌の声が聞こえた。


「なんだろう?」


そう言って蓮と一緒に1階に降りた。


そうするとテーブルに食卓が並んでいた。

これはなんだろう。

その言葉をそのまま蓮が言ってくれた。


「これ嬉歌さんが用意したの?」


その質問に嬉歌は「うん。」と下を向きながら答えた。


「考え事する時料理したくて……。作りすぎちゃったからみんなで食べない……?」


嬉歌は下を向いたままそういった。

僕は笑って頷いた。


「せっかく作ってくれたんだしみんなで食べよう!」


それを聞いてみんなそれぞれ適当な席に座った。

とても静かではあったが食事が始まった。


とても静かで重い空気ではあったが、料理はとても美味しかった。

嬉歌に感謝しなければならない。


そして静かな食事は終わり、それでもみんな部屋には戻りずらい空気が残っていた。

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