第4話
「それではゲームスタートです。」
一体どういうことなのだろうか?
ゲームが好きな僕もまだ理解出来ていなかった。
隣にいた海月も同じようだった。
僕は少しパニックになり、
「ゲームって何?ちゃんと説明してよ……」
と、呟いてしまった。
それを見て海月は苦笑いだった。
本当に申し訳ない気分でいっぱいだった。
そんな時、少し離れたところに優がいることに気がついた。
僕は少し安心してしまった。
いつもと少し雰囲気が違うことにも気が付かずに……。
「優くん?良かった!無事だったんだね。他のみんなは?一緒じゃないの?」
優は何も答えずただじっとこちらを見ていた。
そこで僕は優の様子がおかしい事に気がついて、ついこう言ってしまった。
「あなた誰?」
それを聞いて海月とても驚いたようだ。
それもそうだろう。
僕自身も驚いているくらいだ。
見た目はほぼ優なのだ。
だが、なにか違う。
何かが優と違うのだ。
戸惑っている僕たちを笑うように優みたいな何かはこう言った。
「僕は本体のクローンです。本体の命令によりあなたたちを撃破します。」
と、機械のような声で言った。
だが、それはどこか優の声に似ていた。
今思えば先程のアナウンスも優の声だったのかもしれない。
僕がそんなことを考えている間に、「行きます。」と言う声が聞こえた。
その声と同時に優のクローンは襲ってきた。
僕はどうすることも出来なかった。
なぜなら相手はどう見ても優なのだ。
攻撃できるはずもなかった。
(あぁ。終わったな。)
そう思った。
呆然に立ち尽くす僕を見て、海月が手を引いてくてた。
それと同時に声が聞こえた。
「危ない!」
その声とともに金属のぶつかり合う音が聞こえた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます