第5話
俺は近くにある街にやってきた、テンプレなのか道中で魔物や盗賊が襲ってきたりしたのだが、授かったチートスキルを試しながら倒して行った。
盗賊に洗脳魔法を掛け情報収集しアジトを襲い、今まで奪ってきたであろう金銀財宝などを回収したり、襲ってきた魔物を倒しては拾って行った。
定番のアイテムボックスを魔法で再現したので無限に収納できて、中は時間停止のお約束機能で便利だ。
「うむ、チートだな」と1人呟く。
ちなみに今の俺の服装はと言うと、黒い着物の様な服にブーツ、腰には2本の刀を挿している。
全て創造スキルのおかげだ、生産スキルと併用したら何故か作れたのだから不思議だ。
一応素材らしきものにスキルを使うと魔力が消費され出来るのだが「魔物の毛皮や牙や骨でどうやって作っただろう?」本職の人に謝りたい。
考えても無駄っぽいので気を取り直して街に入る。
街は城壁らしき物に囲われてはいるが、一目見てボロいと分かる。
盗賊達からの情報によると、この街は「出来損ないの街」と呼ばれているらしい。
魔族領と人族領の中間にある街で住民は皆んなハーフなんだそうだ、人と魔族のハーフだけでなくいろんな種族のハーフが集まってできた街の様だ。
この世界ではハーフは人族と魔族の両方に認めて貰えないらしく、肩身が狭く自由に生きる事を夢見た者達が集まって出来たのだそうだ。
俺の目的は情報収集と「この街を支配下に置く事」なんだが人族領と魔族領の間にあるこの街は非常に都合が良いのだ、この街を拠点とすればどちらに対しても防波堤となり、攻めて来られても俺が居ればどうとでもなるのだから。
後はどう動いていくか決める前に、とりあえず腹が減ったので食事にしよう。
街の門番らしき者にジロジロ見られたものの、すんなり入って来れた俺は異世界定番のギルドにやって来た。
なかなか小綺麗にされた西部劇に出てきそうな建物に大きくギルドと書かれた看板が屋根に飾られており、玄関は足元と顔が見える設計の木製の扉みたいな物を開けて中に入ると右側に受付カウンターがあり、おそらく冒険者であろう服装の者達が列をなして並んでいた。
待つのも嫌だったので俺は左側に併設されたパブみたいな所で食事をしようと移動する。
まだ昼ぐらいの時間なんだが酒を呑んで騒いでいるのをチラホラ見つける、気にせずカウンターに座るとウェイトレスであろう女性が注文を取りに来たのでオススメの食べ物を何品か注文してみた。
ウェイトレスの頭の上には獣の耳らしき物が付いておりピクピク動いてるのが印象的だ。
そんな俺の視線に気付いたのか、ウェイトレスが少し恥ずかしそうに「ウチの耳、珍しいですかにゃ?」と話しかけてきた。
俺は思ったままに「初めて見たんだが可愛らしいな」と返すと顔を真っ赤にして「もーう、揶揄わないで下さいにゃ★」と言いながら長い尻尾を揺らし足早に厨房へ行って注文を伝えに行った。
「猫の獣人か、異世界最高♪」と脳内で思っていると誰かが近付いて来た。
「おい、てめぇー!」
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