第2話 大典太光世
天下五剣のうち、第一話で紹介した
問題はランキング二位の位置に、どの名刀を置くかである。
いま増殖中といわれる刀剣女子なら、
細身で
仏門関係に造詣が深く、別して
というのも、数珠丸は日蓮上人が破邪
鬼斬りの伝承がある皇室御物の宝剣
さて、前置きが長くなったが、筆者としては、またしても独断と偏見により、
大典太光世は、そもそも足利家の重宝として
その後、足利幕府最後の将軍
では、なにゆえに、大典太光世は加賀前田家に渡ったのかというと、大まかに言って三つの説がある。
一つ目は、慶長三年八月、死期を悟った秀吉が形見分けとして盟友前田利家に分け与えたというもの。
二つ目は、備前中納言
最後の三つ目は、秀吉から直接利家に渡らず、まず徳川秀忠に渡り、前田家三代目の藩主利常が、長女亀鶴(秀忠養女)の病を治癒する目的で拝借したことから、前田家に渡ったという説である。
結果としては、豪姫、亀鶴の両姫とも病が平癒したというから、大典太光世の霊力、おそるべしというところであろうか。
無論、武用刀としての威力も抜群であったことも、二位に推した理由である。
寛政四年、江戸千住の
そのハイライトは、土壇場に積み重ねた罪人の死体による三つ胴試しである。朝右衛門が「えいっ!」と
天下の宝刀は、凄まじい剛刀でもあったのだ。
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