第27話 脱がないと安心出来ませんの



 さて、眷属化については、俺が心臓のあたりに手を触れて力を注げばいいらしい。


 ようするにだ、左の胸を揉みながら力を注ぐといいということだ。


 え?本当にそれやるの?


 俺は、誰の胸を揉みたいかを選ぶって事?マジか?


 えっと、誰が良いかな……?


 別に揉みたい訳では無いけど……いや、そりゃ揉みたいさ。男の子だもの。


 そうじゃなくて……今は誰を先にするか決めていたんだ。


 ……結局、考えても結論が出なかったので、後回しにすることにしたよ。



◇◇



 俺はパチェの部屋を訪れた。俺の左腕についている呪い、いや婚約腕輪についてパチェにお願いしに来たと言う訳だ。


 コンコン!


「はーい!」


「パチェ、俺だ」


「アリマ様?今開けますの」


 パチェは部屋の鍵を開け、俺を招き入れてくれた。なんか俺通い夫みたいだな……。

「ありがとう。入るよ?」


「どうぞ、アリマ様……今日は、夜伽のお誘いですの?」


 パチェは相変わらず胸が大きい。薄手の肌着を着ているけど、胸が大きすぎて視線がそこにしか行かない。


「いや、それもいいが……この婚約腕輪をだな……」


「あ……わたしの婚約腕輪♡まだしてくれてたんですの?」


「いや。取れないから!これ!」


「え……まさか……わたしとの婚約は解消されるので?」


「しないから!そもそも婚約はしてないし?眷属解放したから!既に結婚してるも同じでしょ?」


「そうでした♡もう……わたし達は結婚済でしたの♡」


「うん、そう、だからこの婚約腕輪は外して置きたいんだよ」


「え……つけててほしいです……」


「はぁ……分かった……パチェ、どうしたら外してくれるかな?」


 パチェは渋ってなかなか外してはくれないようだ。え?パチェは服を脱ぎ始めたよ?


「……外すなら……それなりの安心が欲しいです……の」


「一応聞くけど?安心というのは……服を脱ぐのかな?」


 ……って今度は俺が脱がされていくよ?


「脱がないと安心出来ませんの……さぁこちらに……」


 そう言うと、パチェは俺をベッドに寝かせると……体を重ねてきた。


 ロリ巨乳の迫力は、半端なく……俺は秒で落ちた。


「ん……アリマ様……夫婦の営みで安心させて欲しいですの♡」


「……分かったよパチェ♡」


 パチェの可愛い顔が、俺に近づいてきて……重なった。


「んん……んあ♡……んちゅ♡……ん…ちゅ♡」


 パチェの舌が……何か大切な物を探すように絡み合う。


「もっと……もっと……パチェを安心させてください♡」


「パチェは……どうして?安心が欲しいの?」


「わたしは……失うのが怖いんですの……」


 すると……パチェは自分の事を話し始めたんだ。


 パチェッタの話をまとめると……。


 パチェッタの住んでいた小人族の集落は、小さくても皆が仲良く暮らしていたそうだ。

 ある時、集落が巨人族に襲われ、パチェ以外は全て巨人族の襲撃にやられて死んでしまった。

 一族郎党全滅。唯一パチェッタのみが生き残ってしまったとか。

 襲って来たのは、大きな体の巨人族、普段温厚なはずの巨人族が襲撃してきたのだから、たまったものでは無かっただろう。


 巨人族は身長が2mから3mもある巨人で、1m30程度の小人族では体格に差があり過ぎた。


 それにパチェッタには、生まれつき魔法の才能は無く、魔力があっても魔法が使えなかった。


 その時、両親や仲間が殺された恨み、怒りが彼女を変えてしまった。呪いという形で彼女の魔法は開花したのだ。


 彼女の呪いを受けた巨人族の村は、見るも無残な最後を迎えたという。


 その後、彼女は呪術師として生きて来たとの事だった。



 俺は……パチェッタを優しく抱きしめて……ずっと頭を撫でてあげた。


 そのパチェッタの悲しみに……俺は、抱きしめて撫でてあげる事しか出来なかった。

 


◇◇



 ……結局朝までパチェの部屋で過ごした俺は、やっと腕輪を外して貰えた。



 それから、エリス様の所に朝帰りをしたら……今度はエリス様に、こってりとあそこを絞られて……もうだめかもしれない。あっ……今度はエメラダが……交代じゃとかいって……。



 ……すんません……暫く寝かせてください。



 少し寝て回復した俺は、5人の中から一人目を選ぶことにした。


 今まで付き合って来た腕輪もなくなったので、大分気は楽になった。


 よし、決めた。俺は気に入った順に眷属にすることに決めた。


 その決めた一人目は……。


 王宮の中を一人歩く。5人の姫が住んでいる王宮は、俺達が滞在している神殿からさほど離れてはいなかった。


 確か5人は別々の部屋に住んでいるって聞いたから、この番号が付いている部屋がそうなのだろう。扉には番号が1から5まで振ってある。


 そして、俺が選んだ扉の番号は……。


 コンコン!


「はぃ……どうぞ……?」


 レスティアは扉をそっと開けてくれた。


 レスティアの白銀色の髪がキラキラ光ってとても綺麗だ。


 俺が選んだのは3番の部屋。第三教女レスティアの部屋だった。


「約束通り来たよ?レスティア♡」


「……ぅん……きてくれて……うれしぃです♡」


 レスティアは俯いて、恥ずかしがるように顔を赤く染めていた。


「それで、えっと俺と結婚するには条件が合ってね?俺の眷属にならないといけないんだ。眷属化っていうんだけど……それを今から受けてもらう」


「……はい。なんか……ドキドキします……」


 俺もドキドキしてるよ?


「これから胸を触るけど、エッチじゃないから。いい?」


「……ひゃ……い?」


 俺は眷属化のためにレスティアの心臓のある方、左側のちょっと小ぶりのおっぱいをもみしだいた。そして眷属化の俺の力を注ぎ込む。



「んん♡……あ♡……ああ♡……んんん♡」


 眷属化は思ったよりも力を使うようだった。エリス様が力不足になるのも無理はないってことか?


 リリアスの王族への眷属化について、亜神の欠片と呼ばれるものに力を加えることで欠片を成長させて、亜神核にまで成長させることにある。


 そうすれば、俺達と同じ眷属になると言う訳だ。


「気分はどう?」


「はぁ……はぁ……いい感じ……です♡……アリマ様の力が……」


「これで、レスティア。君は俺の眷属になった。俺の物になったという事だ」


「うれしい……です♡」


 今日はここまでかな?このまま眷属解放までやると、レスティアの体が持たないだろう。いや、俺の体の方か?


 まずは……眷属としての力を、体になじませてからにしようかな?






あとがき


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