第11話 私などゴミルネで十分です!
さて、エリス神聖国の王様にさせられた俺だけど、国の全権を委ねられたと言っても、俺には国の事は良く分からない。なので初めは形だけの王様として名前を貸すような感じになるとの事だった。名義貸しのようなものか?
それに俺が王になったら、女神様が女王様という事になるのか?エリス様を信仰する国としては、神様が全てに於いて優先されるのだから、良く分からないけど王の器とはそういう事なのだろう。
だけど、困った事に3人の王女まで押し付けてくるし、その中には俺を召喚したミル姫までいたんだよね……。
……はぁ、取り敢えず会ってみない事には始まらないので、一人ずつ後で会ってみることにしたよ。
まぁ……エリス様のギルティがどうなるのか怖いけど。
あと、リリムは初代王女という事が分かったんだけど、俺との関係といえば眷属解放した仲?というのがどのような仲になるか分からなかったんだけど、リリムが言うには眷属解放されたら、俺と契約した事になっていて、リリムの眷属としての力は俺に加算されているとの事。
良く分からないけど、その契約ってのが人でいう婚姻という契約よりも強力らしい。うん、分からない。
要するにはリリムは既に、俺と結婚してるって事?聞いてないんだけど?エリス様?
という事は、これからドラゴン〇ールもとい、眷属を集めながら嫁を増やしていけ?という事になるんだけど?
まぁ、それは置いといて、今俺はエリス様含めリリムと2人の嫁がいて、さらに3人の王女を押し付けられている状況という事になる。
別に王になったんなら、奥さんは何人でもいいのかもしれないけど?この世界に召喚されるまで彼女いない歴=年齢だった俺には荷が重すぎるんですけど?
と、言ってる間に一人目の王女が俺が待機している部屋にやってきたようだ。
「失礼する」
「はい、どうぞ?」
一人目の王女は、赤髪赤目の女騎士だった。髪の毛は肩までしかなくキリっとした目つきは歴戦の猛者を想像させる。美人女騎士と言うのが、彼女を表現するには妥当だろうか。白い騎士服に身を包んでいるけど、胸部はミル姫ほど大きくはないようだった。
「私は、第一王女のティナリア・ディン・イスラグネ、22歳だ。どうぞよろしく頼む。女神様の使徒アリマ殿」
第一王女のティナリアは、部屋に入ってくるなり、俺の前に片膝をつき、騎士の礼をしてきた。
「よろしく、ティナリア……えっとティナ姫でいいいかな?」
「そんな、アリマ殿に愛称で呼んでいただけるなど、思ってもない幸せ」
「いいって事だよね?」
「是非、ティナ姫と呼んで欲しい」
ティナ姫は、ちょっと男っぽい言動をするけど、顔は少し羞恥で赤くなっている。
「うん、ではティナ姫。今回の俺に嫁ぐ?という件について、ティナ姫の考えを聞かせてくれないか?ほら、私には心に決めた人がとか?生理的に嫌だとか?」
「私の幸せは、女神様の家族となれる事。アリマ殿へ嫁がせていただき、その末席に加われるならば、他の全てを捨てても構わない」
「分かった。ティナ姫の望みは、女神様の家族になりたい。女神様の眷属に成りたいという事だね?流石に女神様の眷属の子孫の事はあるね」
ティナ姫は、正直に話してくれたので信用は出来そうだな。俺の家族じゃなくてエリス様の家族になりたいなんて、俺の事は二の次らしい。
ティナ姫には、もう下がってもらって、次の人を呼んでくるように頼んだけど、次に来たのは第二王女のミル姫のようだ。
「失礼します!」
「どうぞ?」
大きな胸を強調した赤いドレスに金髪碧眼のミル姫は、腰まである髪をさらっと靡かせ、部屋に入ってきた。
「有難う御座います!使徒様!この度は!大変、申し訳ございませんでしたぁぁ!!」
え?いきなり土下座!?
「ミル姫?」
「私の名前を呼んで頂くなど、勿体無く!私など、ミル何とかで構いません!」
「困ったな、ミル姫には一応?感謝しているんだよ?俺がミル姫に召喚されなかったら、エリス様に御会いする事も無かったからね」
「この腕輪を付けてくれたことは、許してないけどね?」
「御免なさい!私のミスなんです!私などゴミルネで十分です!もう、ゴミと呼んでください!」
「ゴミ?」
「はい!使徒様!ありがとうございます!踏んでください!そのお足で!」
もう、駄目だこの人。はい、次の人どうぞ?
次に部屋に来るのは、当然3人目なので第三王女のマリ姫だろう。
「入りますわ?」
「どうぞ?」
桃色の髪をしたショートカットの美少女が入ってきた。胸はあるのか分からないほど平だ。
「ちょっと、私の胸が何か?私はミル姉みたいに大きくは無いのですけど?」
「あ~、そんなつもりは無かったんだけど……それに、俺は胸で人を判断しないよ?」
「そんな、ジロジロと私の胸を見られると……はぅ♡困りますわ?」
「心配しなくても……俺の嫁は2人とも胸はマリ姫と変わらないから」
「はふぅ♡、そんな心配はしてませんわ!」
マリ姫は顔を赤くしながら、胸を両手で隠すようにしていた。
「それより、マリ姫。俺の嫁に成りたいと思う?」
「そうですわね……あ、アリマ様がどうしても私が欲しいって言うのでしたら、そ……そのお嫁さん、とかになってあげても良くってよ?」
「それは、俺が好きって事でいいのかな?」
「す、好き!?え、ええ……そ、そうですわ。アリマ様、この気持ちが好きっていうのか、分からないですが……今でも動悸がすごくて、胸が苦しいのです」
「わ、分かった。マリ姫は俺と結婚したいと」
「俺も、マリ姫がすき……」
その時だった、この感覚は覚えている、やばいやつだ。目の前が白い光に包まれる。目を開けると、女神エリス様が降臨していた。
「さて婿殿よ、ギルティー!じゃ♡」
「エリス様!?これはその違うんです!この人達はリリムの子孫で……」
「え?女神様!?」
「そうじゃ、
「えええ!?エリスロード様がご降臨なされるって?夢ではないのです?」
「はいエリス様、ですが天罰は……容赦していただきたく」
「……天罰?なんですの?」
「分かっておる!婿殿よ!
「ありがとうございます。エリス様」
「それと、眷属リリムの子孫であったか?」
「あ、はい!マリーシャと申しますわ。エリスロード様」
「本来ならば
「ひぃ!」
エリス様はマリ姫の無い胸を見て嬉しそうにしている。
「その胸に免じて、婿殿の眷属にしてやろうかの」
「え?それでは……」
「第一王女、第二王女(巨乳)は駄目じゃ。マリーシャよ、其方にはリリムの面影が強く残っておる。ゆえに特別に眷属としての力を与えるのじゃ」
「エリスロード様!あ、ありがとうございますわ!」
「では、今回の天罰は?」
「天罰は無しじゃ。というか、今マリーシャに力を与えてしもうたので、そもそも無理じゃがの」
と、いう事で今回の3人の王女押し付けられ事件は、ティナ姫とミル姫は論外として外され、マリ姫が俺の嫁となり、さらにはエリス様の温情によりマリ姫を眷属化までさせて頂いた事で決着がついたのだった。
「
エリス様は暫く降臨したままのようなので、また一波乱の予感がするのは気のせいだろうか?
あとがき
続きが気になる。更新頑張ってと思っていただけましたら
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