第31話 再生した恐怖
1年後、
坂井高校は近くに普通科の高校はここしかないので町の中学校を卒業すると普通の成績で普通科ならみんなこの高校へ来ている。
そのため幼いころからの友人は珍しくない。
さくら、
3人は肝試しの計画を練っている。
行くのは赤壁の家である。
3人の話に
「邪魔だからあっち行って。」
「何だよ、お前ら赤壁の家に行くの
か。」
「そうよ、肝試しするのよ。」
さくらが答える
「どうせ昼間行くんだろ。」
「違うわ、ちゃんと夜に行くんだか
ら。」
「辞めとけ途中で逃げ帰るだけだか
ら。」
「一番奥の部屋に行くんだから。」
「お前たちの代わりに俺たちが行って
やるよ。」
「勝負しましょ、どちらが奥まで行け
るかで決めるわよ。」
「分かった、勝負だ。」
さくらと洋は勝手に勝負を決めてしまう。
洋は、
大和は洋に
「何をかけたんだ。」
「何もかけていないよ。」
「それじゃテンション上がらない
よ。」
日向が言う
「洋は考えなしだから仕方ないよ。」
博人が追い打ちをかける。
さくらも楓に
「何勝負しているのよ。」
「つい。」
「勝ったらおごらせるくらいさせなさ
いよ。」
日葵が言う。
さくらたちは土曜日の夜、洋たちは日曜日の夜行くことになる。
さくら、楓、日葵の3人は昼に集合し、懐中電灯を購入して、その後カラオケで時間をつぶしている。
夜10時、赤壁の家に着く。
赤壁の家は周囲を林で囲まれており、民家はなく、街路灯もないため暗闇に包まれている。
日向が言う
「真っ暗で雰囲気あるね。」
「大丈夫よ、ただの空家よ。」
さくらが言う。
3人は玄関のドアをかける、カギは壊れておりカギはかかっていない。
玄関に入ると見かけより広い、そして懐中電灯で中を照らすと黒い影が現れる
「何、あれー、来ないで。」
楓が騒ぎ始める。
さくらと日葵は慌てて楓を引っ張り居間に移動する
「追って来た。」
さくらが聞くと
「来ないみたい。」
日葵が答える。
居間ではソファーが浮き上がり飛んでくる。
3人は何とかソファーをかわす。
そして、台所に移動すると包丁が飛んできて壁に刺さる
楓に危うく刺さりそうになる。
楓は腰を抜かす、さくらと日葵は楓を引っ張って台所から廊下に出る
「もう、いやだー」
楓は泣き出す。
さくらは
「あと少しだから。」
と言うが楓は泣き止まない。
「日葵が少し休みましょ。」
と言いながら楓をなだめる。
ここは彼女たちが引き返すことのできる最後の場所である。
さくらが言う
「進みましょ。」
「もういや、帰る。」
楓は引き下がらない
「これ以上は危ないと思う。」
日向が言う。
結局、さくらが折れて引き返すことにする。
さくらは帰宅後、洋とLINEで連絡する。
台所までいったわ。
なら、俺たちは一番奥の部屋へ行くよ
洋は、一番奥の部屋まで行くつもりである。
しかし博人からLINEで連絡が来る
明日、やめないか
どうして
去年、ユーチューバーが一番奥の部屋
へ行って3日後に死んでいる
偶然だって
さくらに良い所見せたいのだろ
勝負に勝ちたいだけだよ
分かった
結局、博人は行くことになる
日曜日の夜9時洋の家に大和、日向、博人の3人が集まる。
4人は町の中を歩いて赤壁の家へ行く。
午後10時近くに赤壁の家へ着く、そこは林に囲まれ灯りはなく暗闇に包まれている。
大和が懐中電灯を照らすと赤壁の家が浮き上がる、幽霊屋敷の雰囲気が十分出ている
「本当に行くのか。」
日向が言う
「当然だろ、行くぞ。」
洋が言う
「本当にいいのか。」
博人が言う
「何かあったのか。」
大和が聞く
「去年、ユーチューバーが一番奥の部
屋へ行って3日後に死んでいる。」
博人が言う
「何で隠していたんだ。」
大和が怒りだす
「そんなの偶然だろ、怖いのか。」
洋が言うと大和は黙る。
「行くぞ。」
と洋は言いながら赤壁の家へ近づいて行く。
3人も黙って後について行く。
赤壁の家は木造平屋建で居間と台所、3つの居室がある。
洋は玄関の前に立つ。
そして、玄関ドアを開くとギ~ッと音を立てて開く。
カギは壊れており、カギはかかっていない。
洋は玄関の中に入る。
続いて3人も中に入る。
玄関を懐中電灯で照らすと玄関は意外と広い。
日向の懐中電灯が照らす中に黒い影が現れる。
彼は驚き後ずさり
「出たー」
と叫ぶ。
4人は驚き走って居間に逃げ込む。
洋は言う
「これくらいで驚いてどうするん
だ。」
「お前も驚いていただろう。」
大和が言い返す
「情けない。」
日向が言うと3人が
「お前が言うな。」
と言い返す。
その時、ソファーが浮かび上がって4人に向かって飛んでくる。
洋と大和にぶつかりはね飛ばされるがケガはない。
4人は台所に入る。
包丁が飛んできて壁に刺さる。
4人は青くなり廊下に飛びだす。
日向が泣き言を言う
「もうダメだ、帰ろう。」
「さくらたち本当に入ったのか。」
大和が言う
「台所まで行って引き返したそう
だ。」
洋が言う
「なら、ここで帰ろうよ。」
日向が言う
「ここで帰ったら、勝ちにならないだ
ろ、それに一番奥の部屋まで行くと
言ったんだ。」
洋が言う
「とりあえず休もう。」
博人が提案する。
今いる所は彼らが引き返すことのできる最後の場所である。
ここを過ぎると3つの居室を見ることになり、一番奥の部屋へ行くことになる。
10分ほど休憩すると
「もう少しだから頑張ろう。」
洋が言うと3人は立ち上がる。
彼らの運命が決まった瞬間である。
3つの居室があり、手前の部屋から見ていく。
1つ目の部屋には机と本棚、ベットがある。
懐中電灯で照らすが何もいない。
2つ目の部屋に入る。
中には机とベットがある。
ここも懐中電灯で照らすが何もいない。
洋は3つ目の部屋つまり一番奥の部屋のドアを開けようとするが手が止まる。
彼には何か嫌な予感がしたのだ
「どうした、怖いのか。」
大和が言う
「いやな予感がしたんだ。」
洋が言う
「ここで帰ろう。」
日向が言う。
洋は考え込む。
博人が言う
「ここでいいじゃないか、勝ちは決ま
っているだろ。」
洋は
「一番奥の部屋まで行くと言った。」
と言いながら扉を開ける。
中に入ると机に本棚、ベットがある。
窓ガラスが割れ、椅子が壊れている。
中を懐中電灯で照らすが何もいない。
4人は部屋を出ようとする。
この時頭の中に少女の声で聞えてくる
「最初はお前、次はお前、その次はお
前、最後にお前、3日、3日、3
日・・・」
と言いながら段々声は小さくなり聞こえなくなる。
4人は震えが来る、そして家の外へ逃げ出す。
洋が質問する
「聞いたか。」
3人は
4人で順番を確かめ合う。
洋、大和、日向、博人の順である。
しかし何が起きるのか分からない。
ユーチューバーの件が本当なら3日後に洋が死ぬことになる。
洋の家は
洋は言う
「お父さんにお祓いをお寺に頼んでも
らうよ。」
3人はホッとする。
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