第8話 呪い屋
彼女は呪いを
彼女は早紀の父親に言う
「私のできるのは時間稼ぎだけです、
いいですね。」
雫は早紀の父親から仕事を受ける時、事情を聴いている
「どうして、私に依頼したのです
か。」
「私の依頼は呪うのではなく呪いから
守るためです。」
「呪詛返しですか、なら他の呪い屋で
もできるはずですよ。」
「違います、呪いから守ることなんで
す。」
「どう違うのでしょう。」
「初めから話します、私の娘は肝試し
をして、霊に祟られてしまったので
す、既に2人死んでいます。」
「どのように死んだのですか。」
「娘たちは順番で殺されます、それで
1番目の子が自分の部屋で死にまし
た。」
「もう1人も子供たちですか。」
「いいえ、私は
みました、しかしお祓い中に亡くな
ってしまったのです。」
「あなたの娘さんは何番目ですか。」
「2番目です。」
「それは大変ですね。」
「今夜、殺されます。」
「分かりました、しかし、これはおそ
らく怨霊の仕業です。」
「怨霊ですか。」
「はい、呪いから守るだけではだめで
す。」
「元の怨霊を退治する必要がありま
す、そのうえで解呪しないと娘さん
は助かりません。」
「困りました、今日、祓い屋を二人雇
ったのですが失敗しています。」
「良い祓い屋を知っています。」
「ほんとうですか。」
「少しお年を召していますが実力者
です。」
「力強いです。」
「
「私はその方に依頼したのですが失敗
しました。」
「清純さんがですか。」
早紀の父親は肩を落とす。
「かなり強力な怨霊ですね、私が時間
稼ぎをします。」
「どうするんですか。」
「五條家に連絡してください、そこな
ら優秀な呪い屋がいますし、祓い屋
の情報もあると思います。」
「分かりました。」
五條家には
後は時間との勝負になりそうだ。
高志は
「
ます。」
「いいえ、何か御用ですか。」
「娘を呪いから守って欲しいので
す。」
「ちょっと待ってください、電話を替
わりますので。」
「はい。」
「失礼します、家長代行の
言います。」
「高木高志と言います、お願いしま
す。」
「呪いから守るとの話ですが詳しく教
えていただきますか。」
「はい、私の娘は友達と4人で肝試し
をしたのですが霊に呪われたようで
す。」
「何か起こりましたか。」
「娘たちは殺される順番を付けられま
した、そして1人目の子が自宅で死
にました。」
「お祓いとかはしなかったのです
か。」
「しました、しかし、お祓いをした和
尚は殺されてしまいました。」
「かなり悪いですね。」
「それから祓い屋を2人雇いましたが
失敗しました、1人は重傷です、そ
れからかかわった私も呪われてしま
いました。」
「なぜ分かるのですか。」
「娘の友だちに霊が見える子がいるの
ですが、呪われている人は顔が変形
して見えるそうです。」
高志はみおのことを話す
「これは、怨霊による呪いですね。」
「怨霊ですか。」
「はい、これは守るだけではだめで
す。」
「どうすればいいのですか。」
「怨霊を退治して、その後、解呪する
のです。」
「それで娘は助かるのですか。」
「はい、あなたも助かりますよ。」
高志は1つ欠けているものを思い出す
「しかし、怨霊を退治する祓い屋がい
ません。」
「私は小池清純さんに頼もうかと思っ
ています。」
高志は驚く、五條樹が考えているより怨霊は強力なのだと、当然、呪いも強力になるはずだ。
彼は絶望の淵に立たされる
「小池清純さんはお祓いに失敗しまし
た。」
「本当ですか、私が思っているより強
力ですね。」
「知っている中で一番協力な祓い屋は
誰ですか。」
「
います、おそらく立つことも出来な
いでしょう。」
「また、呪いですか。」
「これは、家長が彼に呪いをかけたの
です。」
「なら、呪いを解いてもらえません
か。」
「それはできません、それに呪いを解
いても助からないでしょう。」
「しかし・・・」
「これは呪い屋のことですので控えて
ください。」
「分かりました。」
「代わりに強い助っ人を説き伏せて連
れて行きます。」
「お願いします。」
高志は五條樹に賭けるしかない。
そして彼は今夜、早紀が助かることを願う、思っていた以上に状況が悪いのだ。
早紀が助かることは、葵と自分が助かることにもつながる。
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