第六感系アイドルは今

シックスセンス☆

　私は超人気アイドル、メルルン・メルン☆

　今日も今日とて第六感パワー☆でみんなをメロメロ♡

　あれれー？　ライブの帰り道、怪しい人はっけーん！

　これは警察に通☆報。

　なんと露出魔だったんだって！　怖いね！

　さてとライブの準備準備！

　私の感は冴えきってる！　冴えわたってる！

　世界を超える歌声とこの第六感があれば無敵。

　流行も逃さない！

　次くるのは……バーチャルアイドル！？

　嘘……リアルアイドルが負ける……！？

　いやそんな事ない！　私はバーチャルでもやれるわ！

　見ていて小林〇子さん！

　見ていて初音〇クちゃん！

　私、電子の世界に羽ばたきます！

　というわけでパソコンの前。

　そこで閃き。せっかくＶやるんだもん。

　性別変えてみよう。そうしよう。

　おいっすー。俺、ルルス・ルルース。

　よろしくな（イケボ）

　これが大ウケしたのなんのって。

　いや本当ですよ記者さん？

　私、持ってますから。

　じゃ次の現場行って来まーす。

　というわけでやって来ました幕張メッセ。

　Ｖの祭典、その名も「メタバース・イン・ザ・トーキョー」

　VR空間にひしめき合うアバターたち。

　私の第六感が閃いた。

　そうだ。ここでさらに種明かしをしよう。

「俺ことルルス・ルルースの正体、分かるかな？」

　イケボにメロメロの女子達の前でアバターチェンジ。

　変身☆メルルン・メルン！

　ロックでパンクな衣装にフロアは熱狂！

　私の正体などお構いなしにファンが殺到！

　これには私も卒倒！

　なんてうっそー！

　これぞラッパー！

　いくぜリリック！

　刻めよロック！

　これが♡に刻む！

　第六感ビートだ！

　だいたいこんな感じですね。

　まあ正体明かした事による炎上は避けられなかったわけですが。

　その時のための貯金はしておいたので。

　いやーしかし私が「あの人は今」に出られるとは。

　第六感で分かっていましたけどね？