応援コメント

第146話:「人は権力に微笑む:2」」への応援コメント

  • 帝国の帝位継承について、ちょっと不安な点が見えてきた。

    帝王が崩御した時には被選帝侯の大公家から選出されて
    新帝王が当極するのだろうが、それまでに「帝王教育」が
    十全になされるかが不透明な感じなのだ。

    王家血統による継承ならば、長子に教育を施せておけば
    よほどのバカでない限り国を傾ける事はないのだが、
    この帝国は王太子を冊立しない。

    大公家の当主の誰もが帝王になる可能性があるのだが
    その「資質」について正当な議論が尽くされるのか?
    おそらくは崩御の時点で「最も力のある大公家当主」が
    選出されるのだろう。

    となると。
    「領主としては相応しくても、帝王としてはそうでもない」
    といった人物が当極してしまう事もあるはずだ。

    カール11世陛下もその例に当てはまると思う。

    帝王は一代限り。
    つまり、次代へのノウハウ継続性が極めて弱いと言う
    システムの弱点を抱えていると言う事なんだろう。

    だから、カール11世陛下はエドヴァルドに
    「頂点に立つ者の心得」を伝授した。
    言わば、王太子を教育するような行動。

    きっと、陛下は次の次の帝王が
    エドヴァルドになるのではないかと感じている。
    それ故に
    「自身の立ち位置と、付き従う者たちの心情を理解して行動せよ。」
    と諭したのだ。

    凡庸と言われていても「帝王」に変わりはない。
    カール11世陛下は「泥をかぶる覚悟が出来ない」だけで
    国王の統治能力としては標準以上の能力を持っているように思えるな。

    ただ。
    今回の謁見でルーシェの献身・忠義について
    疑心暗鬼にさせてしまったのは…。

    大公家当主として「脇が甘い」と言えるかもしれないけど
    「無条件で信頼できる」存在を自ら手放すのは悪手。

    はたして、エドヴァルドはどうやって気持ちの折り合いをつけるのか?

    次回を楽しみにしています。




    作者からの返信

    隼 一平様、いつもありがとうございます!

    いつも勉強になるご指摘で、熊吉、恐縮です。
    帝国の皇位継承についての制度上の問題点については、熊吉はそこまで深く考えてはいなかったのですが、こうしてご指摘をいただくと、なるほど、確かにとうなずかざるを得ませんでした。

    今後の展開で、うまくご指摘いただいたことを取り込んだ流れにしていけたら面白そうだなと思っております。

    ご推察の通り、皇位継承については、将来的に揉めることになるんです。

    エドゥアルドとルーシェについてですが、雨降って地固まる、という格言がありますが、そろそろひと雨降らそうかなーとか考えている次第でして。

    エドゥアルドはこれから公国でアントンに主導してもらって軍制改革を実施するのですが、長期間国に留まることになり、その間に一波乱起こそうかなと考えております。

    多分、読者様ももう忘れておられるあのキャラクターにも、再登板してもらおうかななんて・・・。

    いつも応援、ご感想をいただき、本当にありがとうございます。
    とても励みになり、また、参考にさせていただいております。

    もしよろしければ、今後も熊吉と本作を、よろしくお願い申し上げます。

    編集済