応援コメント

第5話:「対談:2」」への応援コメント

  • 断罪出来ず結局甘ちゃん公爵か、今後何言っても軽い言葉にしか聞こえない。

    作者からの返信

    @mjujhuma様、ご感想ありがとうございます。

    この際、ぜひご考慮いただきたいのは、エーアリヒは簒奪の陰謀を企む一方で、非常に優秀な行政官であったということです。
    つまり、エーアリヒを使うことができれば、エドゥアルドの治世はこれ以上ないほど円滑にスタートすることができます。

    また、前後の話でにおわせておりますが、エーアリヒが公爵位を欲しがった理由は非常に個人的なもので、ルーシェという存在を知った今となってはすでに公爵位を欲しがる理由もなく、エドゥアルドと対立する必要もなくなっております(前作で急激に陰謀の遂行に消極的になったのはこのためです。また、エーアリヒ準伯爵の血縁関係については、すでになんとなくお察しいただけているかと思います)。

    ペンダントうんぬんの話など、すべて本作の展開につながるフラグとして用意させていただいたものになっております。

    確かに罪人を断罪できないのは甘い、と見れるかもしれませんが、エドゥアルドが行っているのはすべて政治判断です。
    なにがエドゥアルド自身や公国にとってもっとも良いかで決めています。

    そもそも、フェヒターを殺さなかったのは、エーアリヒ準伯爵の弱みを握って、円滑に政権交代を実現するためでした。
    しかしながら、エーアリヒ自身はすでに公国の権力を掌握する意義も意志も失っており、ましてやエーアリヒと関係のあるルーシェを拾って大切にしてくれているのがエドゥアルドですから、エーアリヒとしてはエドゥアルドに対してもはやなんの害意もなく、むしろ協力したいとまで考えるようになっています。

    こういうわけで、エーアリヒの心情の変化を、その理由までは具体的に知りませんが強く感じ取ったエドゥアルドは、自身が目指す改革の実現のためにエーアリヒを登用するという判断を下します。

    優柔不断だから断罪しなかったのではなく、それがエドゥアルドが行いたい公国の改革を実行するうえで、もっとも合理的だからこういう判断をしています(もちろん、感情的な部分もありますが、根本はそうすることが一番効果的だからです)。

    ここで、宙ぶらりんの立場になるのが、フェヒターです。
    エーアリヒが自らエドゥアルドに従ったことにより人質としての意味は薄れるのですが、フェヒターは公爵家の血筋を僭称していたわけではなく本当に引いている(エドゥアルドとは従兄弟になります)ため、簡単に処刑することもできないという状態になります。

    あつかいに困ったエドゥアルドたちは、フェヒターを幽閉したまま、公国の改革や、間もなく始まる戦争などのために忙しくなり、フェヒターのことをすっかり忘れて行ってしまいます。

    そのフェヒターに関する問題ですが、現在(8月8日現在)投稿中の最新話付近で取り扱っており、その処遇が決定します。
    また、甘い、と言われてしまうかもしれませんが、実際に公爵家の血を引いているフェヒターの存在は、現在エドゥアルドの後継者がいないノルトハーフェン公爵家にとっては無視できない存在であり、エドゥアルドは単にお人好しだからというわけではなく、なにが自分や公国にとってもっとも良いのかを考慮して判断していきます。

    もしよろしければ、今後も本作をご覧いただけますと幸いです。
    どうぞ、よろしくお願い申し上げます。