第4話 まずは準備運動の無限復活!
第一ゲームは無限復活のカウンター戦であった。
何度もヒットされてもいいが自分の陣地のカウンターをカチッとしてから戦線へ復帰してトータルでカウンターの数が多い方が負けである。
チームは赤チームと黄色チームに別れるマーカーが無い人はフィールドが貸してくれるのである。俺と将太は赤チームであった。
「めっちゃ緊張してきたよ」
ゴーグルをして陣地で戦闘開始を待つ間に将太はおどおどしていた。
「ヒットされると痛いからね!大きい声でヒット!って言いながら手を大きく振るとオーバーキルされないからね」
「オーバーキルってなに?」
「撃たれ人を更に撃つ事をオーバーキルって言うんだよ。だから大きい声でヒット!そして大きいリアクションで相手に撃たれましたよってアピールしてあげるんだよね」
「なるほど!怖~!」
「めっちゃ痛いからね!」
将太は更におどおどしている。
周辺の仲間達が「脅しすぎ~!」とワイワイしてくれた。
俺はこの久々の緊張感の中、左腕に付けた“毘”のワッペンを撫でた。
この“毘”は個人的に上杉謙信が大好きだから昔から付けているワッペンである。このワッペンを付けて遊んだ思い出がたくさんあるー。
は~い!皆さん!準備いいですか~!
無限復活カウンター線!
3 2 1 スタート~!
スタッフの明るい声の号令でそれぞれがワチャワチャと戦闘開始した。
俺も取り敢えず撃たれる痛さを思い出そうと将太を連れて前線へ走り出した。
林の中にバリケードや櫓のあるこのフィールドはブッシュも程よく有り廃車やバンブーエリアもバランスが良い……!?ニットを被った頭に激痛!
「ヒットーーーーーー!!!」
そんな事を思っている内に頭を撃ち抜かれた。
「早~~~!」
将太がめっちゃ笑って俺を見送った。
そしてカウンターを押して再び前線へ。
今度は索敵しながら慎重に前へ行くー。
左バンブーエリアに二人!
廃車裏に二人!
奥の櫓の二階にスナイパーいるよ~!
などと仲間達がそれぞれに敵の情報を伝え合っている。
俺は一番近いバンブーエリアを撃破しようとぼろ屋へ姿勢を低くして進んだ。
ぼろ屋の隙間から敵の位置を確認して射程内と判断できたから狙撃した。
“ヒット~!”
「ワンダウン!」
もう一人の敵があたふたしている。
そして撃つー。
“ヒット~!”
「ツーダウン!この感じ!この感じなんだよ!」
俺は小さくガッツポーズをしながら視線に気付いた。
直ぐ横に頭にカメラ付けた人が親指を立てて笑っていた。
「やりますね!」
「あざっす!」
俺も親指を立てた。
続く
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