特別SS 交換日記をしよう少年/交換日記なんて闇しかないぞ創造神<パート2>

『交かん日記・1日目』担当:少年


 は〜あ。

 創造神からムリヤリ日記を押し付けられてしまったが、トップバッターでいったい何から書けば良いのか……。

 ただ、こういうのは日記が一周回ってからが本番だと俺は思っているので、とりあえず今これ書いてるとなりで「早く日記わたせ」と圧かけてくる妖精アルファに番を回したいと思います。

 今日はとっても良い天気です。晴れてます。以上。


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『こーかんにっき・2にちめ』担当:アルファ


 きょーはとってもいいてんきです。はれてます。

 きょーはともだちと、カレシといっしょにがっこーでランチをたべました。

 よるはスノトラせんせーといっしょにおうたをうたいました。

 スノトラせんせーにおうちまでおくってもらったら、よるはとてもきれいなおほしさまがみえました。


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『交換日記・三日目』担当:スノトラ


 は〜い♪ エルフ族の代表、スノトラ先生で〜す♪

 昨日も今日も、スーの授業には誰もおやすみがいませんでした〜♪

 スーの生徒たちはみんな、とってもとっても良い子で嬉しいです〜♪

 あれ? そういえば……ヨルズ先生のクラスは最近、おやすみや遅刻をする悪い子が増えてきていますね〜? いったいどうしちゃったのかしら?

 まあ、あまり無理はしすぎない程度に。これからも毎日、スーたちといっぱいお勉強しましょうね〜♪


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『交換日記・四日目』担当:シロ


 こちらでの広報活動はわたくし、カチク・コーポレーション営業部長のシロが担当いたしますので、どうぞお見知り置きを。

 我が社ではつねにフレッシュな人材、もといカチクを求めております。

 特に、最近新しく立ち上げた支社では新興都市による街おこしが精力的に行われており、我々もアパレル商品の制作や『カチク・パーク』のオープンなど、次々と事業拡大に着手しております。

 社員の待遇は応相談。みなさまも我々とともに、新時代を築くいしずえもといカチクの一員となりませんか?

 楽しい社歌を歌いながら……総員、ご連絡をいつでも笑顔でお待ちしております。パッカー!


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『ここっこここーかんにっき・いつかめ〜ぇ』担当:シュー


 ここっ! 皆様。お目汚しをたいへん失礼いたします〜ぅ!

 新たに稼働したステーションは、本日も異常ございませぇ〜ん。

 ただ、わたくしぃの部下が目撃したという情報によりますれば〜ぁ、真昼にもかかわらず空から突如、謎の光が降ってきたそうでして〜ぇ。

 あれはただの流れ星だったんでしょうかぁ〜あ? なにぶん結界の内側でしたので、余程のことはないと思いますが〜……創造神様も市長様もご覧になる、交換日記にて念のためご報告させていただきます〜ぅ。

 本日もステーションのご利用、誠にありがとうございます〜ぅ!


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『交換日記・六日目』担当:レオン


 いらっしゃいませ、リザードマン・サロンへ。

 当店、本日はいつにも増してたいへん盛況にございました。

 特にロボット族のお客様が非常に多くお見えになりまして、皆様はもともと毛髪の類を搭載していらっしゃらないのですが、自分のリーゼントをご覧いただいたことで、この髪型を真似たいとのご要望を多く寄せていただきました。

 よって、当方で以前から取り扱っているウィッグにて、ご希望通りの対応をさせていただきました。皆様すてきな色とりどりのリーゼントにイメチェンしていただき、たいへん喜んでおいででした。

 どなたかは「コレデ、アシタカラノ『イベント』ハバンゼンダ!」とか仰っていましたね。はてさて、イベントなどこの都市で何かありましたでしょうか。当方は初耳だったのですが。何かご存知でしたら、ぜひとも自分にも教えてくださいませ。


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『交換日記・七日目』担当:プリン


 あわわわわわっ! たたたたた、たいへんですっ!!

 朝起きたら急に、大使館へリーゼント頭のカラフルなロボット集団が押し寄せてきたんですよ〜!

 いったい何事かと思ったら、皆さん、どうやら大使館に設置されている魔法陣がお目当てのようで……姉妹都市への移住をボクに申し出てくるんですよ!

 姉妹都市への移動に関しては市長さんからボクにすべてお任せされているので止めるに止められなかったんですが、移住の是非は神様に権限がありますので、ボクでは残念ながら対応できないんですよ〜。

 いやあ困ったなあ。本当はこれ、ロボット族の皆さんからはどうか住民たちへは内密にと……特にアルパカ族へは内密にと口止めされてたんですけど、ボクが対応できないものを放置するわけにはいかないので。収拾つかないんで!

 この交換日記なら、きっとアルパカたちよりも早く市長さんや神様のお耳に入れることができますよね! すみません神様、どうか助けてくださ〜い!!






*****



 ──交換日記が始まってから一週間が経過し、とうとう創造神わたしの手元へ日記が戻ってきた。

 パラパラとページをめくり、住民たちの日記を読んだ私は、少年が先週に告げていた交換日記の闇とやらを思い出していた。


 ……うん。なんかさあ。

 私の世界だというのに、なんか私が知らないところでさあ。



 …………闇の遊戯ゲーム、始まっちゃったよね!?



(Special Side Story.2___The Endless Game...)

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