〈閑話〉某乙女の渇望
おともだちがほしい。
私の悲願だった。これをいうと皆は笑うけどやめてほしい。私は真剣だ。
おともだちがほしい。
私の切望だった。これを言い続けると皆は『自分は友達じゃないのか』って怒るけど、そうじゃない。それは違う。
『おともだち』というのは本当に特別なものなんだ。
本当に特別な人じゃなきゃいけない。
そう教えてもらったのはいつの頃か。
そしてついに私は見つけた。特別な人を。特別な『おともだち』を。
彼女を見た瞬間に私は思った。
彼女こそが!彼女こそが『おともだち』なのだと!
悦喜、歓喜、狂喜。
彼女はまるでそう、花だった。私の白い花。
繊細な花。簡単に手折れそうで手折ることができない。そんな芯の通った素晴らしい花。
その鮮烈な銀の髪を翻して私の方に来てほしい。
その淡い緑の瞳で私をじっと見つめてほしい。
嗚呼、彼女こそが私の__
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