2話 過去
私の思い出は、辛いものばかりではない。
ただ、辛いことが多いだけだ。
どんな思い出もその辛さで塗り替えられてしまう。
幸せも、不幸も、全部簡単に塗り替えられる
だから期待するのを辞めて、一歩引いて見ている。
学校で、どんなに褒められても、私に言っているように聞こえない。
私は心が狭いから、許すことができない。
今はやめたから仲良くするなんてできない。
それでも私は吐き気を抑えて笑顔を作った
仲良くしたフリだけがうまくなって、誰からも心配されなくなる。
それは、私が出した最適解のはず・・・なのに。
ストレスはたまる一方で、自傷にまで手を出した。
自分を傷つけるなとか抜かす大人も、自傷を見せびらかす自称メンヘラも嫌いだ
それよりも、自分自身の方が大嫌いだ。
だから、風邪が治ったら死のうと思った。
天気の良い日に、誰にも見られずひっそりと。
私が死んで悲しむ人がいたら呪ってやろうとも思った。
誰もかなしまないだろう。生きている意味もないし。
私は・・・私は、不幸より幸せが怖かった。
いつか終わってしまうから。
それでも、永遠を夢見ずにはいられないなんて、
私はとんだ愚か者だ。
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