第Ⅸ章EngageManagement異聞伝DJシゲ‐偏屈王ネモウス・ファンザ伯爵-

 藤堂凜・桜の実父第6次指輪戦争エンゲージリングの参加者の1人藤堂シゲの回想。

 ♪Hero's determination "Awakening, the hero awakens"♪

 作詞作曲YUYUUTA・MASAYOSHIOOISHI

 Hero's determination "Awakening, the hero awakens"

(Determination is the journey that leads the hollow pilgrim)

 A hero's command, the answers to each person's thoughts come together, wield the blade of justice, and unite the people.

(Determination, the hero has many flames of vengeance that will never be extinguished, The path of blood, The praise of the avenger, We make the hero a deceiver, Praise be, what lies beyond vengeance?)

 Can I change? What is the unchangeable determination and what lies ahead? This is the determination of a hero and the desire to protect.

(Hero, the multiple self is one's own self, confronting one's self, another self, and one's ego, make a new decision and take a new step)

 Hero's determination "Awakening Awakening"


 Hero's determination "Awakening Awakening"

 Determination and heroism are born here.

 Is it victory or defeat that I hold in my hands? I am a hero who has transcended the corpse of a sacrifice and bathed in blood.

(Response to life, burn your life, as long as the cycle of life continues to burn, your determination as a hero's pride will grow)

 Hero, stand up to the demon with determination and inherit the blood of the demon.This is an endless journey and battle based on humanity that leaves a cross on the hero's back.

(Hero, your thoughts disappear with just a handful of dew. Hero, burn your life. You must fight this as long as your life continues to burn.)

 若かりし頃のシゲは音楽を聴いていた。

 1990年代

 17~18歳のシゲは青森県五所川原市出身で高校卒業のタイミングで東京に行き、今は東京に向かう新幹線だ。

 藤堂家の宗家は中臣家の檀家で決まっている。藤堂シゲは藤堂高虎直接の家系で地元の高校を出て平成初期の東京の街に行くことになった。

「憧れるんだよなぁ、YUYUUTAさんとテレビに出て紅白出場30回も経験してる伝説のアニソンの父とMASAYOSHIOOISHIに東京に会えるって聞いたら、オラッ、オラッ、ワクワクすっぞ!」

 39歳でこの世を去るシゲとは思いもよらぬ連続だ。

 東京に出て、最初はDJの仕事をバイトとして1980年創業の表はバー&ディスカウントストア「マリーアントワネット」裏はソープで爆乳・巨乳専門の風俗店にシゲはDJとしてここでDJの腕を鍛えた。

「東京ってレベチだなぁ」

「シゲ!?今日はフロアを任せたよ」

「YOッ!?兵頭さん、わーかっりまっしたぁ!?」

 月日が経ってのこと。DJ歴4年目の時に1995年8月だ。運命の出会いをする。

 多くの作曲や日本音楽を変えた音楽の父こと、YUYUUTAとアニソンの父MASAYOSHIOOISHIと出逢ったことだ。

「キミがシゲであってるよね?腕利きのDJってのはモノの噂には聞いてる。まさかね。僕はね。東京に帰ってくること自体が15年振りだね」

「昭和のヒーローっすよ。」

「僕は曲を遺したってのは・・・・笑えるねぇ、いや・・・指輪戦争エンゲージリングってシゲは知ってるか?みけねこ(潤羽るしあ)が遺した指輪を巡る争いだ。もちろん、僕は関与しない」

「二人で、盛り上がってるところ失礼?あーはーはーはーはーはーはー、シゲくんさ?僕とコラボしない?年内に大きなツアーの仕事やアニソンがあってね。シゲくんさえよければバックで、こうパンパンパンと突き上げてもイイんだよ?イヤらしい言い方と違ってDJの意味よ。シゲ君、DJとしてMASAYOSHIOOISHIと違い大石昌良LIVEツアーRe:1990→1995をやるんだけど1年中日本のドーム、アリーナ、を巡るんだけど来るかな?」

「マ、マジ、ッマ”ジ”ッ”マ”ッ”マジッ”スカ?よ・・よ・・・よろしくお願いします!?」

 1995年これが大石昌良MASAYOSHIOOISHIとの出会いであり、DJとしての能力が覚醒してその年の1年は全国のドームやアリーナやフェスに野外と忙しくも楽しくて仕方なかった。

 12月のNHK紅白楽屋である話を聞かされたのだ。

「シゲくん?シゲ君、お噂には聞いたことあるけど、指輪戦争エンゲージリングには関わらない方がイイ。音楽業界人の僕が言うより、あれは地獄だよ。うん、僕もそうだけど、YUYUUTAくんもね。」

「オーイシさん、聞かせてくれませんか?指輪戦争エンゲージリングってなんすか?あの前にお聴きになって・・・指輪ってナンスか?」

「ないな、それはないな。ただし、みけねこがこの1990年代に蘇った仮定の話だよ。DANDANみけねこが終わってる、心が惹かれてくるんだったらそれは信者がSUPANKINGBANGしてるってことだよ。みけねこが遺した指輪だよ。気にするのによぉ、シゲくん?都市伝説な内容だけど、7つの指輪を巡って最終的に1つの指輪、勝者は1人でDANDAN1人で指輪を持ってタルタロスに行って最後はみけねこを斃す。どうかな?って言うてもそれが指輪戦争エンゲージリングだよ」

「俺は多分、分からないですし、関わらないと思うよ」

「それはいい。その方がイイ」

 1999年12月第4次指輪戦争エンゲージリング開始。おそらく正史の世界では語られることのない指輪戦争エンゲージリングに違いない。

 東京を舞台に人類の害する悪性腫瘍の癌である人類悪との14日間の戦いの末、勝者は記録上に残ってるのは聖剣使いの加藤純一だと。それは間違いないだと。

 シゲは2000年~2010年にジャマイカ・メキシコ時代にDJの修行に海外に廻ってるときに葉山美咲子と結婚して後に、凛と桜が生まれる。

 ―――――2010年・ジャマイカ――――

 29歳のシゲは中南米を代表するDJとして名を馳せていた。

「YO、DJシゲです。日本を出て10年が経った。YUYUUTAニキとMASAYOSHIOOISHIの生死不明とニュースを聞いて心配はしてる。日本、東京で光の衝撃波が大きく地面を鳴らしたってのも聞いた。俺はメキシコのメキシコシティで仕事をしてから詳細は知らない、然しある筋のニュースは聴いた」

 シゲがメキシコシティのとあるクラブでDJをしてところに50代ぐらいの男性と70代の老人に話を持ち掛けられた。

「¿Shige?Tengo una historia muy interesante.Este es un agradecimiento a DJ.Me siento bien.¿Estás interesado en el “Tesoro de la creación de la humanidad”?」

「Me interesa, pero ¿no es eso una leyenda urbana oculta?」

「No.Esto es cierto.Se dice que nacimos de los monos, ¿no?, evolucionamos de los monos.La verdad es que los "humanos" nacieron de manera híbrida combinando genes alienígenas con genes de simios.」

「¿Qué significa eso? Soy DJ, así que te escucharé.」

「¿Has oído hablar de la Guerra de los Siete Anillos? El que tenga todos los anillos abrirá la puerta final.Eso es todo」

「Gracias, gracias, hoy me voy a evacuar.」

 シゲは流暢なスペイン語で会話をしてその日は帰ったが、ホテルに戻って気になって1999年に起こった指輪戦争エンゲージリングの史料を読んだ。

 なぜにMASAYOSHIOOISHI・YUYUUTAが姿を消したのか?

 文字が読みづらいがその日は徹夜して、気づいたときは朝になってメキシコシティを飛行機で帰る時間ギリギリだった。

 ――――――記録・1999年――――――

 第4次指輪戦争エンゲージリング

 YUYUUTA・MASAYOSHIOOISHI(大石昌良)は指輪戦争エンゲージリングに参戦していたいつの間にか記録されていたVHSの焼き直しだ。

「くっ、YUYUUTAくんだけでも生き延びろ!?いいから!?ここから!?」

「そ・・・そおそ・・そ・・・そんなッ!?日本アニソン界に欠かせない大石昌良を死なせるかよっ!?僕の命でよければ、僕がここに時間を稼ぎます」

「まったく、厄介な弟子を持った気分だよ。この指輪『力』をうん。相手は・・・」

「知っているとも。『愛』の指輪を持つ北阪家現当主北阪莉愛。マジで言うけど、立石本家の檀家は北阪家が宗家の菩提寺東別院家の参加かよ」

 この後はどうなったかは映像が途切れて分からない。

 そして思う事がある。DJシゲは2005年に緊急帰国する。

 第6次指輪戦争エンゲージリングが始まったのが2005年。

 享年39歳でこの世を去ったシゲだが、シゲを刺殺したのは教会の神父だが、その遺体を確認してもいない。

 ――――――2020年―――――――

 あれから15年が経ってDJシゲは確かに背後からナイフで、刺殺されたのだが即死ではなく辛うじて生き延びていた。

 シゲは現在50歳だ。40歳の誕生日前に指輪戦争エンゲージリングで死を感じたが今までタルタロスに囚われていた。タルタロス監獄の監獄塔の囚人スペースには推定700人がいた。

「久しぶりだね、ここも、あれも」

 アイコスを吸いヘッドフォンで音楽を聴く。4月になって外は寒い。

「娘にも顔を合わせたいなぁ、だが、やることはある」

「600℃の法則、タルタロスの外は気分がイイ。4月になって1月2月の気温だ。1990年代とは違う」

 自分がいない15年の進化を感じる。タルタロスは現在いつ制御不能かも知ってる。アイコスを吸いながら近くのバイクを借りてハイウェイを進む。

 首都高速を走り、環状線を通過するバイク。

「俺は果たすべくして戻ってきたぞ」

 第6次以来のDJシゲの目的は東京都町田市鶴間・金森に用があった。

 この指輪戦争エンゲージリングの裁定且つ監視を務める町田ガーデンパレスA棟のペンテコステ派のプロテストタント・カトリック正教会の教会が建っている。

 Qみけねこが存命であった紀元前120000年からこの人理が文明が興る前からの少なくとも人類の神託者にして人理側ではない聖職者だ。

 DJシゲの目的はQであった。

 ≪もしもし?DJシゲさんですか?俺って言っても分かりませんよね?公安の湊天凜月ッすよ。本名は川村大介。元√5のボーカル。分かりますよね?≫

 ≪あ”ぁ”分かるとも。蛇足さんが私に紹介してくれなきゃこの機会は訪れようがなかった。このスマホからの着信ってそういう意味か≫

 ≪追っている人物掴めましたよ。いや・・・・世界統一ロードリオレメス財団教会に潜入でとんでもないっすよ。神将ロシエルがこの21世紀も監視しているんだからな。シゲさん?YUYUUTA氏・MASAYOSHIOOISHI氏ですけど、この2ちょっと意味わからねぇと思うんすけど、確かに言えばこの2名は生きてますよ≫

 ≪それを聞けて良かった。やっぱり生きていたんだ。で、場所は?この人理って言う事はこの世界ではない様だけど?≫

 ≪そうっすね、そうっすよね、話を言いますと。第4次の際、北阪莉愛と一騎打ちの末に勝ったんすけど、神将ロシエルの1騎にタルタロスに堕ちてしまい、現在その命の鼓動はタルタロスから伝わってくるんすよ、俺が言えるのはここまで≫

 ≪蛇足さん、ありがとう。湊あくあと天月の息子という世間の烙印を捺されながらももう45っすか?47でしたか。すいません、最古の配信者にして歌い手の起源ともいえる蛇足さんですからね、長い潜入お疲れ様です≫

 ≪俺は向かいます。身体が39歳で止まっているがもう気づけば50歳でイイ歳をしたおっさんだが、俺にはやるべくことが残っている≫

 電話が切れる。環状線を潜り抜けて新宿バイパスを通り過ぎて、町田方面にバイクで駆け抜ける。

 今もなお、DJシゲを刺した神父は血を啜っている。

 Qは無限無為転生者でその魂は転生の記憶と継承を保有している。

 かつて人ならざる真祖がこの地球を支配していたのはみけねこ存命の紀元前120000~65000ほど前に遡る。

 今は教会の神父で前職は歯科医。本名は朝生由雄。17人の子供がいる。

 DJシゲがタルタロスに収監されていた時期に齢80代の救いともいえる人物と出逢い、その神父の息子として約15年も命を繋いできた。地上に遺した2人の娘。

 シゲは、Qちゃん牧師に嘘の情報漏洩・社外機密情報を嘘の濡れ衣を着せられて刺殺されたのがそれはデマである。

 町田市・1900年創建された西洋風の教会。

 ここにQちゃん牧師がいる。

「ん?誰かと思いきやその顔は知っているとも、知っているとも、ア”ァ”ア””アァ”ア”ァ”ア”ァ”ア”ァ”ァ”ア”ァ”」

 高揚と昂り。Qちゃん牧師は見た目は変わってない。

 ドアが開く、その分厚いドアが開き、鐘がなる。

あなたの怨敵にしてその復讐者が目の前に。俺は。そう、DJシゲの名をこの復讐の恩讐の焔に焦がれた、俺は藤堂シゲだ」

「あぁ・・はい、はい、はい・・・愚かにもあのハンゼウ神父の名を出すとは。この時代に生きる者として秘匿を明かすとは教会が泣く」

「黙れ、黙れ、黙れ!?この地上に忌まわしい真祖は全員片付ける。俺はこの剣に誓い、焔に焼き焦がれた」

「人類が勝てると思うなよ」

 超高速超次元の動きでDJシゲは教会の外に吹っ飛ばされる。

「ゴハッゴ”ハ”ッ”ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァゴホッゴホッゴホハッゴホハッゴハアッゴハッゴフォッ」

 身体の痛みが取れない。真祖相手に挑むのだ。覚悟はしていた。

(我が、我が焔は、焔よ、恩讐の焔よ、どうか、我が救世主に天の父よ。ハンゼウ神父あなたの啓示に。何度もタルタロスに救われた言葉がある。嘘のデマに情報漏洩・機密情報違反・俺は青森県五所川原市に産まれた6人家族の末っ子で幼いころから音楽は自分の生きがいで生涯現役に音楽に携わりたいと願った。この、恩讐の復讐者になるな。復讐は何も生まれはしない)

 ――――待て、然して希望せよ――――

 生前の10年間ハンゼウ神父が教えてくれた言葉と真祖に対する戦い方。

 痛みによって感覚が蘇ってくる。

「ん?何事だ!?これは!?」

「思い出させてくれてあり”が”と”ぅ”な”ッ”!?真祖に対する心得、その1、ハンゼウ神父、今ならわかります。俺が歩む道、俺はこのために帰ってきた」

 剣を抜く。黒い焔が剣から纏う。燃える焔の剣。抜刀状態からでも温度を感じる

「なにごとだ?そんな剣で、しかもケンでな!?」

 超次元超高速の光ファイバーの移動速度の攻撃も目を閉じればわかる。

祖師枝琉ソシエール

 ハンゼウ神父との10年間でタルタロス監獄塔で囚人の服役の最中に教わったのがイタリアで学んだ魔女の業。ニュイ・ソシエール。その名を取って祖師枝琉は真祖と対峙するのに1対1の天然剣術だ。

「旧人類をもう一度この星に選ばれた者のみが生存したいと思うかね?DJシゲ」

「俺はハンゼウ神父の遺言に従い千葉県館山市の14懐かしいなぁ、関優太と誓い合った。誓い。誓約。我が恩讐の仔の煌きと星よ、輝く星を往け!?オレの音楽は世界を戦争を根絶させる」

 対するのはQちゃん牧師は幾度となく蘇る。魂がある限りは不滅だ。

 ――――――タルタロス監獄塔―――――

 15年前になるか。39歳で40歳誕生日の目の前に牧師に刺殺されそうになり、命は辛うじて生き延びることはできたが青山霊園で記憶は途切れている。

 目覚めると、タルタロスの監獄塔の中に手枷で牢に繋がれていた。

「2005年8月17日か。待て、然して希望せよ。まだ若い者だな。地上で絶望を味わったか、私は一番許せないのは人の生きる意味を奪う。夢を奪う。して、名は?」

「シシ・・・・シシシ・・・シゲ・・・」

私はもう老いぼれ出先がない。最期に与えられたこの機会に言うが、シゲ、よく聞くんだ。この地上で血を啜っている悪党は誰だかわかるか?みけねこの時代よりも前にこの星に知恵を授けたのが真祖じゃ」

「・・・・・ん?・・・・・・・何言ってるんだ?」

「お前をこの監獄塔に送った真の敵だ。ならば、授けよう。我が人生の終局に至る旅路の経験を、我が息子であるDJシゲを」

「オ、オ・・オ・・・・オ・・オオオ・・・オヤ・・・オヤジィ」

 泣きじゃくる。もう何年も泣いてない。自然と涙がこぼれる。

 それからハンゼウ神父は俺に教えてくれた。

「生きて、生きて、ここから地上に帰ることが叶うならば14を。必ずやシゲを導いてくれる」

 それからシゲは監獄塔の中でハンゼウ神父の下技を磨いた。

「王覇山蔵王ッ!?」

 精神強化に基づく鋼の意志だ。あらゆる異常を無効化する。

「待て、然して希望せよ」

「なんすか?」

「たった1度のみに赦される人生の希望。生きるという希望を捨てなければ、シゲ?Qちゃん牧師は今の人類よりも脅威となりうる」

「そうだな、俺は諦めぇねぇよ!?」

 剣を抜いて、焔を纏い、そして神速の抜刀術が相手の隙をついて臓を撃つ。

「名を遺せ。シゲ?そうだな?ここは地獄、冥界タルタロスの監獄。偏屈王ネモウス・ファンザは?シゲ?私はもう天が近い。然しだ、このこの名に恥じぬ戦いをせよ」

「ざす!?」

 故だ。故にだ。この記憶と名を。ここでQちゃん牧師を斃す。

 ――――汝、希望を恩讐を超えろ

 ―――――汝、一切の希望を捨てよ、一切の絶望を喰らえ

 ―――――待て、然して希望せよ

 DJシゲ≠偏屈王ネモウス・ファンザ伯爵で間違いはない。

 千葉県館山市の600km離れた孤島の財宝。みけねこの秘宝にして人理の秘匿。

「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァゴホッゴホッゴホハッゴホハッゴハアッゴハッゴフォッ」

 立ち上がる伯爵。

「どういう状況でこの覇気!?」

「血の記憶だ。忘れていた、名だ。名は偏屈王ネモウス・ファンザ伯爵ッ!?」

 剣を構える。音楽でこの世界を変える、これは今も変わらない願い。

 指輪戦争エンゲージリング同時期に起こったこの戦い。

「音よ、我が音楽の星を往け《エスペランザ・ディ・ノイズィ・ハンゼウディフ》」

 伯爵のその剣の一撃とQちゃん牧師の魂が宙に消えた。転生もできない。無為もできない。伯爵の斬った剣とその焔はまさに希望を照らすガチDJのバイブスのテンションが上がるユーロビートの焔だ。

「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァゴホッゴホッゴホハッゴホハッゴハアッゴハッゴフォッ」

 偏屈王ネモウス・ファンザ伯爵の脚は静かに最後の旅路に向けて歩んでいく。

 シゲはその状態を解く。全身から力が抜けていく。

「ま”か”ぁ”う”」

 シゲ覚醒状態の時にこの偏屈王ネモウス・ファンザ伯爵に憑依できるが流石に力を使い果たしてシゲはアイコスを吸いながらバイクを駐輪場に戻す。

 第6次以来での指輪戦争エンゲージリング急遽乱入だ。

「みけねこの大罪、そしてハンゼウ神父が俺に教えてくれた一つにある。タルタロスが顕現された場合とこの地上の世界を暗黒の光無き支配にしようと、葉加瀬ハヤト・夜見冬雪・加賀美れなの両3名にみけねこの直系筋の血を継ぐ子供王覇山魔鈴・匡生・・・・俺の旅は続く。まふまふのリミット迎えてる」

 夜明けの中、目黒川をバックに歩いて行った。

 ――――――指輪戦争エンゲージリング――――――

 8日目を迎えた。

 14日間のうちもう8日間を迎えたことだ。

 藤堂シゲの娘、藤堂凜と凜の実妹にして立石家の養女立石桜。この姉妹が土井邸にて土井純一とくるるが見張ってる中で来訪客が来ていた。

「ンンンッン”ン”ン”ン”~ま”か”ぁ”う”ッ”!?」

 桜が言うにはこの来訪客が立石豊もこう。潰瘍性大腸炎を発症したのは中学1年でその後半年間の入院で引き篭もりを高校は通信制で大学は奈良産業大学後に京都国際デジタルアソシエーション大学のストリーマー・eスポーツ科を卒業。現在はニコニコ生放送・YouTubeでは有名なゲーム実況者としてそのもこうが土井邸に来ていたのだ。

「桜、今日来たのは戦いとじゃない。俺も潤季おにやもそうだが。指輪を終わらせるつもりで来たんだよ」

「もこたん、いや・・・家のしゃべり方が出てしまってすいません。お兄ちゃんが来たのはどうして?純に何か用?」

「純一、純、お前にしかできないことだ。この地上が終焉を迎える。タルタロスが近い。もう時間がない。俺も力になれようと思えない」

「でしょうね。もこう?立石で最も非凡な凡夫な才能でしょ?これからは後半戦。一番気合を入れないとダメだわ。最悪な事に、楠栞桜が再臨してしまった。頼りに出来るのは?」

 視線がくるるをみつめる凛。

「ん?私を見て何だ?」

「現状、楠栞桜をこの地上から消せる術があるのは聖剣。『王』の指輪の特権よ。みけねこの指輪程力を最大限に引き出せる。」

「だろうなぁ、わかった・・・・」

 くるるは聖剣を顕現した状態で鞘に納めた。

 こうして、8日目を迎えた指輪戦争エンゲージリング・・・・。

 次章、立石豊もこう戦が始まるのであった。




 

 



 


 


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