第Ⅱ章連続誘拐拉致事件
1日目・午前
4月10日9:00
日常という日常が感じられるが違和感はそこにはあった。
もう後戻りにすらできない線まで行った。
話を遡ること1時間前、8:00ムラッシュ中高等学校旧館で俺と凜は合流した。
「土井君?呼んで悪かったね。少し時間取らせるけどイイ?」
「構わないよ、隠し通せるなんてできやしない、俺は俺を。このモヤモヤを一生一緒エンゲージには出来ない。言おう、正直に。そうしよう」
「凛!?お、俺、俺さぁッ!?
「話は分かりやすいけど、今は休戦よ。互いに手を取り合いましょう。土井君?1日目よ。作戦的には10日目あたりからハメた方がいいわ。」
「凛、凛ぐらいだよ、話してよかった。確認だけど7人いるんだよな?」
「えぇ、そうよ。」
「俺は・・・お前ほどの才能はねぇよ。ムラッシュを運営するに手を焼く。チームとしては今が最高潮なんだよ、凛?このことは桜には言わないでくれ」
「分かったわ」
現時刻。教室内。
土井純一は寝ている。霊体化で視えないがこのムラッシュをパトロールしているジュリアにとっては明らかに違和感とこの鼻につく妙な匂いが気がかりであった。
≪地獄の残滓のニオイ?生者ではなくか。指輪には吸い寄せられてる?≫
同クラスメイトの立石豊・
「土井?土井?お前、もう2限も寝てるんだぞ、睡眠不足か?夜中にヴァロに夢中か、PEXし過ぎだぞ、ノーウェイ!ゲラウェイ!?高3になって、お前PEXのヤリ過ぎで感覚バグって感度3000倍じゃないか?」
「うるせぇ、俺はこうは視えてもムラッシュ背負う。背負う看板がデケェんだよ、潤季ッ!?」
「剣道のエースが途中逃げて、これか?全国大会直前、お前は逃げた。理由は?」
「前にも言ったろ、ムラッシュⅢ代目オーナーに就任したって。もう剣道だけでこの身はもたないと感じてムラッシュを引き受けた。以上」
「土井、土井?桜がよくお前の家に入り浸ってるってしょっちゅう噂に耳に入るが、お前、桜とPEXしたか?」
「ヤル訳ないだろ、桜は高校1年だぞ。俺がそんな歳離れた子に手を出す訳ねぇだろ」
俺は眠たい眼を擦って屋上に足を向ける。
屋上の扉が開いていた。
「冷たっ、」
「凜に桜、来てたんか」
「どっと疲れすぎだわ、え?ナンツウカ言うたか?」
「土井君、生徒会の話全然聞いてないの?今日も15時下校。」
「連続誘拐拉致監禁事件が解決しない以上は部活も休止ですしね」
「あー、剣道だっけ?ワリィなぁ、桜も。俺はムラッシュの看板背負って4月のVCJオフラインのプレイオフまで行かせなきゃチームに悪い。millionもトン兄もRITASさんも今季末での選手引退。最後ぐらいの花道用意させてやんなきゃダメでしょ、プロ現役30年もこの道一筋FPS界の重鎮にガキの俺がしっかり面倒見てやってんだろうがよぉ!?」
ドンッ!?土井純一はストレスと紙一重に桜はそれでも献身的に、霊体化しているがティーチャーとジュリアが会話する。
≪純一はああいう者か、改めて石舟斎とは違うと視た≫
≪オタクは前回の参加者だっけ?ジュリアを騙ってか?見え見えの嘘は自分を打ち壊す、早々の時期に機を図って自身の名を言え≫
≪パーティータイム、それはお心遣い感謝する。『王』の指輪が覚醒状態ではない。今は力不足だ。私も前回の記憶をストック積みだ。純一が本当にマスターと認めた際にて私は真なる名を明かす≫
≪ネックレス継承者もこのガキを狙って動き出した。私は無だ。無に干渉だ。だがしかし、私は見込みはあると思うぞジュリア。≫
≪凜は最年少に実力を窺えるが、覚醒する其のトリガーはまだわからない。潤羽るしあイヤ失礼。地獄から蘇るみけねこあの超特級過呪怨霊を祓えるには覚醒した人間がその遺伝子に刻まれた罪を狩る必要がある≫
≪様子見と行こうじゃないか。指輪も今のところ、タフさみえるがこの学園内では3つ反応がある。あと1人は?私にも感知が出来ないとは驚きだ≫
≪ティーチャー、そう言う事にしておこう≫
ティーチャーとの会話を終えてジュリアが姿をみせる。純一が咽返す。
「お、オイ!?」
「イイんですよ、純兄ちゃん。いや・・・その・・・先輩」
「桜にはもう気づかれてるみたいよ」
桜?純一は咽返して、その反動で首輪が宙に浮いた。
「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァゴホッゴホッ」
「私?いやでも、何言ってるか全く何を言うんですかね?姉さん」
「・・・・・・・アンタはその関係者に属する。そして《立石家の秘術》初代立石家の当主が
「姉さんは完凸してるんですか?その索敵の意識共有の認識把握も空間とか?潤羽るしあの犯した大罪は地上に遺した7つの指輪のうち、先輩・・・・その『王』の指輪はもう純兄ちゃんとも先輩ともいえない関係。正直ツラいです」
「マ、マジで、マジで訳が分からねぇんだよ桜ぁっ!?俺だってこの指輪・・・いきなり言われても頭が混乱する。みけねこの罪を俺らが祓うのか」
「指輪ってのは言い換えれば『聖杯』これからが重要なのよ。『スターオメガ』を7人が殺し合う。5人はネックレスの継承者にして、そのネックレスが『スターオメガ』夜明けの日が昇り新時代の支配者になれる。私も、桜は関係ないわ。万一巻き込まれようとでも阻止するわ」
それは姉妹の絆であり、姉妹の心だ。土井純一は指輪を首に隠す。昼食も終わって、今のところ桜は第3者で安心できると言ってもまだ油断はできない。
―――――1日目・午後都内――――――
おおえのたかゆきが喫茶ルノアールでコーヒーを飲んでる。
LINEが鳴る。
≪もい、もしもし?ルミナの御家主かい?僕だ。僕と言ってもまだ名は明かせないが獲物は仕留め損なってしまい申し訳ない。引き続き、ルミナと追っているが、極めて事態は最悪だ。問題点はムラッシュ中高等学校がパンデモニウム次点で言うなら御家主?僕が出来るのはあの大結界内に入ることだ≫
≪ン”ナ”ッ”ハ”ハ”ハ”ハ”ハ”ハ”ハ”ッ”ァ”俺に言うなや、自分で考えろ!うるさいわぁボケガぁ!?ぶっ叩くぞぉ、ゴラァ!?孕めぇオ”ラ”アァ”!?指輪同士の戦いも知らんくせにな、みけねこの地雷女の遺した大罪を狩るには大罪を纏う必要があるっちゅう訳よお前なんでルミナを呼べた?ルミナは俺の罪や。奴隷を貸したんや、その分働けや、ゴラァ!?≫
≪それはそうですな。面目はない。アナタが代表の座を奪ってこの勢力は朽ちる。大罪を祓い、大罪を狩るというのなら魅せてやるとも。≫
LINEが終わる。喫茶ルノアールで女性リスナーと密会して抜きゲーみたいなこの状況でおおえの社長はPEXするのに夢中であった。
「1日目だからな、まだジョブや、ン”ナ”ッ”ハ”ハ”ハ”ハ”ハ”ハ”ハ”ッ”ァ”それぃよぉ、地雷女が遺した厄災は目覚める。・・・・・・・・LINEかや」
おおえのたかゆきに2度目のLINEが鳴る。
≪マール、マール、マールよぉ、青山霊園近くの霊廟付近の霊脈にやっっぱり違和感はあったよぉ、社長。正直に言うと、これよ。≫
≪LINEのネモか。わざわざ送ってくれてありがとうなぁ、マール?近くにまふくんがいるんじゃないか?まふくんはみけねこの大罪を祓うのに、霊脈に封じた例のアレLMMLNASCMWRT?この第7
≪マール?ルミナと手を組んで、どうにか阿弥陀寺の関君に調略して説き伏せや。目覚めたらどんな被害がこの東京では済まされんぞ、俺も第5次の参加者や。ン”ナ”ッ”ハ”ハ”ハ”ハ”ハ”ハ”ハ”ッ”ァ”≫
≪LMMLNASCMWRTの頭文字には心当たりあるなら芽は早い段階の内に摘んでおくのが吉やな。みけねこが孕んだという表現は間違いか。まふまふの努力虚しく、まふくんの水の泡になる前に行動しますよ、社長。第0次に孕まされた厄災は12000年を超えてこの現代に甦るか、社長?ではお疲れ様です≫
≪おう、おう、マール、ご苦労やった。≫
PEX中であったおおえのたかゆきは洗面台で顔を洗い、ヘッドホンをして首元には『財』の指輪がちらつかせる。
(第0次原初の時にみけねこが孕んだ大罪の象徴か。LMMLNASCMWRTだいたい俺が参加した時の名前やな。あとはどう目覚めるかや。みけねこ《エンゲージリング》の孕んだ大罪に夜天メルシア、利香の落胤もそうや。俺が大好きだった湊あくあ《りんこ》あくたんも天月に孕まされた。イヤチガッ、まだ1日目の状況は整理すればいい。まふくん自身、60を超えた伝説の蛇鳥布団の蛇に、元√5メインボーカルや。)
おおえのたかゆきはルノアールの扉を開けて暖かい春の風の外に出る。
学校内に戻すと、土井純一は決断が迫られていた。
「俺はどうすりゃぁイイんだ?」
「連続誘拐拉致監禁事件もここのムラッシュ生徒が狙われてる。これはおそらく霊脈の確保?地盤づくりに例えるならわかりやすいわ」
凜か。18歳の俺は突然この
そして土井純一にはまだ眠っている遺伝子の覚醒がまだ未だ覚醒はない。
「連続誘拐拉致監禁事件3月からこのムラッシュでは話題で、生徒会も4月号の会報では発表していたって知ってるはずだったけど?」
「・・・・・・・3月はVCJと加藤ひなたプレゼンツ
「私が家に会報持っていたの知ってる?」
「覚えてるっちゃ覚えてるけど、会報積んであったのを虎河が廃品回収に持っていたぐらいだぞ、マジな話言うけど」
チャイムが鳴る。13時の授業だ。
ムラッシュ中高等学校の東京都新宿区の西新宿の4億円タワーマンションの1室に釈迦が別宅の趣味部屋の配信部屋のゲーミングチェアに腰を下ろす。
タバコを吸い、
「お前を呼んで正解。大正解だ。俺は
≪潤羽るしあが犯した大罪の象徴に違いはない。まぁ私も原初の罪に生を受けた。まったく憤慨だ。Nと言えば私ノエルのNだからな。リスナーを食って私は色欲に負けた。今は
「俺ぁ気ままさとコラボが出来れば文句は言うまいよ。みけねこが孕んだ対価は呪いの女王だ。俺はお前を選んだ。さて、
釈迦はアイコスを吸いながらゲーミングチェアをゆっくりリクライニングしながらレッドブルの冷蔵庫から600㎖の缶を開けてレッドブルを呑みながら弾丸を装填する。
≪
「まだ早い、ムラッシュ中高等学校の結界内にパンデモニウムは危険だ。魔眼で有名なのはギリシャ神話のメデューサとペルセウスだ」
釈迦は動き出すタイミングを計っていた。
15時ぐらいになって生徒全員下校の時に、凛は教室に残った。桜を速めに帰らせて残らされたのは俺だ。
「本題に入りましょうか。土井君?『王』の指輪の継承者にしてそれで手を打ちましょう。ジュリアでイイの?」
≪構わない。真の覚醒状態で私も自分を偽ることなく明かせる今はその時ではないからな、凛。凛?私は予期せぬ継承者も襲撃も備えたいとダメだ。7つの指輪を1つの指輪に。みけねこが孕んだ大罪の代償は大きい。中絶ドラゴンズ、馬鹿馬鹿しい命を無に帰すなど、愚者のやることだ≫
「俺が残ってもいいのか?戦力にはならんぞ」
「土井君は元剣道部員のエースでインターハイの実力でしょ?」
「いつの時代の話だよ、俺はもう剣が握れない」
土井石舟斎湊純に育てられた土井純一は二天一流免許皆伝の資格は有しているが剣は触れない手となっている。Ⅲ代目ムラッシュのオーナーに就任してから、FPS初心者未経験の人間がAPEXプレデター帯シーズン5連続100位以内。VALORANTレディアント帯の実績のオーナー、土井純一はプロゲーミングチームを引っ張ってくと言う学生生活兼業でやっている。
「で、よ?この結界内に残ってる人物が黒幕、犯人ってことかしら?」
「お前の知っている顔なら、どうだ?俺は知り合いで豚箱送りは御免だぞ。」
≪微温湯に浸かり過ぎだぞ、純一!犯人を見つけたら仕留める。私が生きた時代は犯罪者の首を討つ。≫
「今、令和ですよ。俺は人の命を奪わない。」
≪純一?マスターの資格は?『王』の指輪に選ばれた者は皆、傲慢で、人の血が通っていないが勝利には執着する。血が通ってない怪物だぞ、私が知る限りはな≫
「みけねこの大罪に巻き込まれたのは俺だ。けど、
≪土井石舟斎湊純とは、純一の父親とは大違いだ。石舟斎ほど、狡猾で冷酷なマスターはそうに居ない。Vtuber殺しの石舟斎はV豚どもを死体撃ちにも容赦なく、相手の屍を叩き潰すまでだった。石舟斎は最後に人を取り戻した。純一を救ったことだ。≫
「石舟斎にそんな過去が?いや、俺は違う。けど、今はこの状況の打開と連続誘拐拉致監禁事件の犯人を突き止める」
「イイ、イイわね。私は本館・新館を捜すわ。土井君は旧館ね。安心して、ティーチャーが傍にいるわ」
≪子守は趣味じゃないがね。私もその務めを果たそう。まぁ、『力』の指輪の覚醒範囲内は承知だ。私も出力10%で事足りる。≫
「それじゃ、任せたわよ、土井君」
「うっす、凛も気をつけろよな。」
教室を後にする。教室から箒2本を借りる。土井純一は二天一流の師範代の資格の腕を持っているが石舟斎から何も教わっていない。
―――――胎動するのはその恐怖―――――
連続誘拐拉致監禁事件の犯人が魔の手が迫り込む。
≪Vtuber市場の規模は21兆円。時代はメタバースでAR拡張空間でのアニメやキャラクターの3次元か。目で可視化できるそういうのが何が悪い、
「実際に推せる。推せるアイドルじゃないか?けど欠点がある。中身だ。中身のプライベートも必要だ。けど、俺がこの継承者っても中々の笑い草だ。Vtuberのアンチは誹謗中傷やインターネットでクソほど叩く。既婚者や彼氏・彼女を隠してリスナーを自分好意に対象としている。現実は弱者男性・独身未婚女性から奪った搾取したはした金をスパチャ・サブスクしていただいてる。だが、スパチャ・サブスクの手取り30%は既婚者なら旦那・妻・子供の養育費とか子供に当てている。旅行とかな。彼氏・彼女がいるならコンドームなしのゴム無しSEXや配信環境・ポケカの代金に消えてる。」
≪所詮、顔だけではない話だ。中身の性格も露呈している。30~40代のインターネット黎明期・創世期に活躍したウナちゃんマン《佐野智則》にいた偉人ほど、ブスでも声が可愛ければよし。ブスでもハゲでも、声がイケボなら普通に良しだ。Vtuberのカラクリだ。ニコニコやTwich・ツイキャスでかつて活躍していたセカンドキャリアみたいなものだが、現実は非情だ≫
「止せよ。YAGOO・・・・魔眼の使い手。特製のスキルはギリシャの怪物メデューサ否か。俺はチャッツのみんなだけど、シャバイ負け方はしたくないんだよなぁ!?YAGOO呼んで成功したのか」
このシルエットに立ち姿は
『契約』の指輪をちらつかせる潤季は立石恭一郎と立石雅美との間に生まれた長男である潤季はサウナ・パチンコ・PEX・モンハン・案件が大好きで才能に疎しいが、今回の第7
≪ガ”チ”イ”ク”ッ”ガチでイッてしまう効いてしまうような
「味変をしていない。俺は生まれてからこのままだ。ジジィに期待されてジジィを裏切ることなくな。連続誘拐拉致監禁事件のウチの女子生徒に手を出してないだろうな?危害が及ぶなら俺はお前を斬る。」
「・・・・・・・まぁ、イイさ。俺は覚悟を決めた。ジジィの期待は任せろ。」
その頃、まふまふはアイコスを吸いながら新宿2丁目のバーにいた。
BAR「カーマデヴァ・ラシュール・スーリヤ」
タロット占い兼業の陰陽道のバーで新宿2丁目の隠れ家的なミシュラン2つ星の名店老舗だ。
まふまふは昼間からビールを飲みながら、カウンター席でインドカリー・ナン・16種類スパイスで焼いたチキン4本を食べながら紙を眺めていた。
「LMMLNASCMWRT・・・ママは分かるかぁ?不躾の質問で済まない」
「どれどれ?何の頭文字なの?まふくん」
「ハァ・・ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・ハァゴホッゴホッ最近身体が思うように動かなくてな。病院に行けって周りから勧められるが、俺が生きてる以上俺が果たさなけりゃぁならねぇ仕事が残ってる。」
ママは御年60を超えるが見た目が30代の若さのマスターだ。Ⅴ代目のママはまふまふが紙を眺めてるとそれはみけねこ《エンゲージリング》が孕んだ対価の大罪の象徴を羊皮紙にLMMLNASCMWRTと書かれていた。明らかに頭文字だ。
「それは元妻の暗号じゃないかしら?まふくん」
「そうと思いたいが、元妻の事務所の同期か後輩ぐらいしか直接では俺はあってもないし、しゃべったこともないが、知り合いのMIX師・絵師・YAGOOとは話をして飯も食いに行ったり、そりゃぁカタギも極道のヤクザじゃあるまいし・・・元妻のこの手掛かりが分からねぇや」
「まふくん?占ってあげたいのだけど、今は休止中なの。御免ね?どう?ウチのカリー、美味しいでしょ?まふくんがデビューする前からウチでバイトしながら音楽を作曲しながらギター弾いて歌ってのを思い出すわね」
「いづれにせよ、俺が果たす使命だ。みけねこ《エンゲージリング》の超特級過呪怨霊の呪いを祓う。俺が生きてる以上はな。LMMLNASCMWRT・・・・元妻の子供たちか?この
齢60を超えて末期がんのまふまふは病院で速やかに治療しないとならないレベルだ。背中に彫られた蛇の刺繡がまふまふという伝説の歌い手にして伝説の極道、蛇鳥布団会の蛇ことまふまふの象徴だ。その蛇の入れ墨も消えかかっていた。
全身に転移して、目も失明に近い。まふまふは命最後を迎えていた。
―――――阿弥陀寺・某域―――――
裏では密かに進んでいるのは阿弥陀寺の地下内に霊脈の確保と関優太が身体づくりしながらダンベルを持ちながらと阿弥陀寺地下の有史以前のシュメール文明より9000年も早い壁画が現在調査中でLMMLNASCMWRTと壁画には描かれていた。有史以前の文明が興る前にこの阿弥陀寺の地下にこのような壁画を見つけたのは関優太自身だ。
「この壁画分かるか?陰陽師」
「左様な事を聴かれても関殿、私は分かりませぬ。天の事なら詳しいですがね」
「伝説の陰陽師安倍晴明名が廃るぜ。この壁画のは頭文字だろ?」
「LMMLNASCMWRTと・・・・確かにこれは頭文字のようですな。有史以前に?私は天の知識ならあります。直ちに御調べ致すとしましょう」
この烏帽子を被り狩衣姿の高身長の男。名を安倍晴明。
関優太が呼んだ真の継承者候補にして阿弥陀寺を軸に霊脈を作っている。
「反閉」
逆転の一手。陰陽道は天文の国家公務員。安倍晴明は引き続きこの寺の地下の作業に自前の式神4体でLMMLNASCMWRTを内部調査していた。
関優太は地上に出ると、飼い猫4匹が関優太を囲む。
―――――ムラッシュ中高等学校―――――
土井純一の戦いが始まる。
ムラッシュ中高等学校・旧館で明治10年設立の為基本的には立ち入らない禁測地の為旧館探索で居るのは土井純一とジュリアだけとなる。
「ジュリア、ついてこられるか?」
≪私は平気だ、純一。妙な気を感じる。指輪同士は指輪の波長がある≫
「ん?俺は別に気は感じない。」
≪あぁ、なるほどな≫
「どうした?この旧館は2階建てで平屋の家屋だ。もう帰るぞ」
≪そうだな、結局大結界は分からず仕舞いか≫
「凛、凛を呼び行こう」
≪そうだな、この旧館に異常な気は勘違いだ。≫
旧館を出て新館の昇降路を土足のまま階段を登っていく。
新館の階段を登っていき、クラスの教室内を覗くと人影が目に移った。
「誰だ!?」
≪危ない、伏せろ、純一!!!!≫
「気づかれましたか?気配を隠してはいたんですがね。まさかですよ」
「お前がその連続誘拐拉致監禁事件の犯人か?」
「一旦、一旦は退き時です」
人影は消えた。
だが、あの気配はモノが違った。
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