　大学の手話サークルで、あなたに出会ったあの時以降、俺は不良になったのです。

　あなたは19歳の２年生であったのに、喫煙癖がありました。

　居酒屋だったと思います。俺の前でタバコを吸っていましたね。

　翌日から、俺も吸うようになりました。

　あなたはお酒もよく飲みました。

　サークルなんかの集まりの後、あなたは俺を飲みに誘った。

　あの時の俺は18歳です。今では大酒飲みになりました。

　あの頃あなたはピアスを開けていましたね。

　耳たぶだけでは飽き足らず、頂点や軟骨にまでオシャレなピアスが付いていました。

　今では俺の方が多いです。

　あなたは講義もサボっていました。

　一緒にビリヤードやダーツをしましたね。

　そのせいで俺は単位が足りない。

　それからあなたは酒を止めピアスを外して単位を取り、見事綺麗に就職しました。

　きっとあなたは公務員と結婚します。

　それから子供を産んで、素知らぬ顔で、幸せになる。

　その時俺は独りだし、それ以降も一人でしょう。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい