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「あら? 大樹君、なんで泣いてるのかな~」
そら組の白石きらら先生が泣き顔の大樹を見て、どこか痛いのかと聞いてきた。
「うわぁ~ん。お、お父さんが、ぼ、僕をたたいたんだよ~。こう、げんこつでゴンって!」
泣きながら、きらら先生に抱きついている大樹。それを見ていた、くも組の保父の佐々木
『くそう、俺のきらら先生の胸に顔を埋めるんじゃない!』
と歯噛みをしたとか、しなかったとか。
まあ、きらら先生はホワイト白石の姉であるからして、かなりなナイスバディなのは当たり前だが、子供受けする清楚な美人である所は妹とは違う所だろう。
ちなみに妹の名は『うらら』だ。
とまあ、くだらない前置きはさておいて、通園バスは月華幼稚園へと乗り込んで行った訳である。
さて、バスから降り立った園児達を待ち受けるのは、ニコニコ顔の園長、鈴木
この保育園の前園長亡き後、孫である彼が跡を継いで二代目園長になった訳なのだが、実はこの園長、大の子供嫌いなのである。
「おはよう皆さん! 今日も元気に沢山遊びましょうね~」
とは言っているものの、心の中では『また今日もガキどものお守りかよ。ホントやってらんねー。きらら先生さえ居なかったら直ぐにでも閉めてやるのにこの保育園』
とまあ不純な動機じゃございませんか!
園長と壱斗先生は互いにライバルという訳なのであるが保夫歴の長い壱斗先生を追い出す訳にもいかず、また父兄に絶大なる人気を持っているが為に園長という立場上我慢するしかないのだ。
「ねぇ、大樹。なんで朝泣いてたの?」
ブランコを揺らしながら、桜井ななこが聞いてきた。僕は、青山勇気と秘密基地について、みつだんしてたから急に声をかけられてビックリした。
「べ、べつにぃ? なんでもないよ。お父さんにたたかれただけ」
ななこは「ふ~ん」というと、ブランコから飛び降りて僕達の所にきて言ったんだ。
「あのね、面白い遊び考えたんだけど……」
これが僕達の冒険の始まりだったんだ。
企業戦士ウリアゲンジャー 水月美都(Mizuki_mitu) @kannna328
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