第8話



 ここは悪の組織[悪土呂ニクス]本部地下実験室である。


 本日も不気味な気配漂うここはDr.サエグサの城であり、彼の全てで有るのであ~る。


「助手Aよ……トッヒィ達は、まだ帰らんのか?」


 問掛けられた、まだ若そうな助手は陽気にフラスコを揺らし、のんびりと博士に言った。


「ん~まだみたいですね。まぁ、その内帰ってくるでしょう」


 彼は知らない――この時サエグサは『次はお前を改造する! 決定~』と決めたことに。


「時に君は、黒タイツが好きかね?」


 言われた助手Aは重大な事実に気付き、愕然とアゴを伸ばした。そう、まるでギャク漫画の様に。

「い、いゃ、滅相もありません! どうかお許し下さいませ! お大官様~っ!」


 サエグサは助手Aのギャクが、いまひとつだったので、やっぱりコイツを改造することを誓った。

『フッフッ、助手Aよ。ツメが甘いな。あの場面では、平に、平に~まで付けねばなるまいよ」


 かなり辛口な審査委員でもある、変態科学者であ~る。

 とまあ、かなりな文字数を稼いだところで、ウリアゲンジャー達のその後を見る事にしよう――







「あら? タイツマン達は何処に行ったの?」


 ホワイトが今更ながら気付き、グリーンはサッサと帰り支度をするとメンバーに向かい言った。


「じゃ、妻が食事を作って待ってるので、諸君また明日会おう」


 というなり、何処にそんなパワーがあったのかと思う位走って行ってしまった。


「ふん! 何が『妻が食事を作って待ってる』ですってえ~」


 既に細かい皺が寄ってる、スーツの裾を揉み絞り、ホワイトがキーキー言ってる。


 その時異変が起こった!

 ブラック黒岩の巨体が、ドシンと倒れ口から泡を吹いたのだ。


「ち、ちょっと! 大丈夫? な訳ないかあ~救急車よんで! 誰かあ~」


 猫の子一匹見当たらない、深夜の商店街に、ホワイトの助けの声が、虚しく響いたのであった。




ウリアゲンジャーエンディング曲

♪赤い夕陽が沈む

 (今日は残業もない)


 青が濃くなる空に

 (今日は接待もない)


 白い月

 (デートもない)


 黒い夜

 (友達もない…)


 今はおやすみ

 企業~戦士~

 緑の指先~

 (あ!指 付けっ放し!)


《作詞麟太郎さん》



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