第15話

 ――最終話――


 あれから一年の月日が流れ、涼は少しずつだが記憶を取り戻している。

 涼は意識はしてないが僕と二人で居るのを避けていた。


 だから高校も違う学校を受験して僕から離れようとしている。

 でも、それでも良いと思った。涼が笑ってる顔さえ見れれば。


 だけど、高校に入ってから涼は変わっていった。まるで自分が女なのを拒否する様に、男の格好をしだしてバンドまで入った。



 涼、僕のことを忘れてしまっても。


 僕は忘れないよ。


 僕の瞳に、映るあなたが。



 僕のすべてだから。






end―06.5.20

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