『山神之城、実況!』



 山神之城はイメージでいうと影廊的なイメージです。(一人プレイ)

 今回は最初は初心者なカケス視点を3人が見て、がっつり攻略できるマッド視点を五期性が見るって感じです。

 ちなみにマッドちゃんことトモコちゃんはガチのゲーマーだけど、FPSとかはランクマッチに出ない、隠れ実力者で、こういうゲームのRTAとかも更新しても報告しない、目立つことをしない女の子でした。

 いろいろ身の上などもありますが、今後の更新で!


^^^^^


「ようお前ら!己の名はわらべ!元笑わらべだ!」


「こんばんは、今日も君を照らす月光、レイです。」


「新人Vの灯火之カケスよ。」


「マッッド、です!」


「今回は私視点とマッドちゃん視点だけよ~」


「カケス姉さんが初心者で、マッドさんが実力者なんだっけ?」


「楽しみ」


「( ,,`・ω・´)ン!ひさし、ししぶり!」


「やるゲームは廃屋探索脱出ホラーゲームの、山神之城。」


「少し前にPCで本能寺さんとかがRTAしてらしたわね。」


 すでに画面の視点はカケスの視点になっているのか、下から生えた日本の細い手がカメラに向かって振られている。

 ろうそくの光で照らされるのその部屋には壁に立てかけられた和紙に大きく山神之城と筆で書かれ、その下に探索開始、基本稽古、各種設定、離脱と書かれている。

 迷わずに探索開始を押して新規データ作成し、難易度普通で始めた。

 なお、ストーリーは都合上すべてスキップだ。

 なので、唐突に木製の廊下に立たされ、視界の端のタスクバーに取られたスマホを取り返そうと書かれていた。


「ストーリーを飛ばすと本当に唐突ね…じゃあ、やっていくわよ」


「始まったね!あ、カケス姉さんとの無線は切れてるよ!」


「マッドちゃん、このゲーム、何が怖いの?」


「( ,,`・ω・´)ン、ら、んだむせいせーされる、まっぷ、と、らんだだだ、むに、はいかい?する、ゆーれい!くらい!」


「暗くてローグライクだから道を覚えたりもできないんだね?なるほど…」


「えへへ」


「…左手の法則?」


「遊園地の迷路じゃないんだからさ…しかも、幽霊に邪魔されるでしょ?」


 少し緊張感の漂う中、空中に投影したカケス視点を各々が好きな体制でマッドの部屋で見ていた。

 据え置き型の座椅子の上にわらべが座り、その上にレイが座り、そのさらに上にマッドが座っていた。

 わらべが二人を抱っこして、レイがマッドを抱っこしてるような感じです。

 横に置かれたしょっぱいお菓子と甘いお菓子に、それぞれが好きな飲み物を置き、完全に休日にホラー映画もしくはホラーゲーム実況を見るちょっと距離感の近い女子三人組だった。

 コメント欄は阿鼻叫喚のキマシタワー建設中だったが…まあ、キマシタワーって何?なわらべと、むしろウェルカムなレイ、人に触れられることが好きでそのことで脳のリソースすべてを使っているマッドには触れられない状態だった。

 画面の先のカケスは臆することなく暗い廊下を初期アイテムのライターで照らしながら進む。

 最初にいた部屋からヒントのようなものを得て、ここは牢獄のようになっていて出るためにはこの城がコレクションしていた様々な宝石で作られた勾玉を集める必要性があるらしい。

 タスクもスマホを取り返そうに勾玉を集めようが加わって二つになった。

 なお、全12章あり、この部屋から北を抜いた11の方角で勾玉を集め、北にある座敷牢のような木製の牢扉にはめて脱出!という流れらしい。


「「今回は長いから一章だけ」よ」


 と、奇跡的なタイミングでわらべとカケスの声が重なり、てぇてぇと言われた。

 一章で探索するのは城の一階部分。

 もっとも探索時間の長くなる場所で、広さは小部屋30、中部屋12,大部屋8の計50部屋。

 部屋の中や廊下の途中にある蠟燭を一定時間以内に一定数灯さないと最初からいる幽霊が強化され、特殊条件下で即ゲームオーバーになる幽霊の個体数が増える。


「じゃあ、第一章、山神之城之従者集を始めるわ」


^^^^^


 揺らめく炎が染み出すように光を広げ、古びていて、壊れかけている廊下を照らす。

 手前しか見えないその廊下のどこかからは何かが動く音が聞こえる。

 歩き出せば床はきしみ、体重で少し沈む。


「かなり、リアルね。」


 近くにあった障子の破れた引き戸を少し開き、中を見る。

 何もいないように見えた。

 ゆっくりと音を出さないように開け、中に体を滑り込ませる。

 先ほどまでの少女たちの元気な声が聞こえなくなったせいか、それとも、一人になったせいか、徐々に恐怖が染み出てきて、闇から何かが飛び出してくる妄想に駆られる。

 部屋の中心にある燭台に炎をともし、棚と引き出しを探索する。

 あったのは光る目印用の石と持っているだけで光の届く範囲が1%広がるアイテム。

 開けたままの扉の前に石を置いて探索済みだと示しておく。

 その時だった。

 ギシリ、と、カケスの前の廊下がきしんだ。


「っ!」


 急いでライターを消し、開けたままの扉に戻り、扉を閉めて部屋のタンスの後ろに身を隠す。

 箪笥の横から部屋の外をのぞけば、黄色く光る石以外に紫色の光の塊が通り過ぎていくのが見えた。

 ちらちら見える外見を統合してみると、3mを超える巨体、二足歩行で四本腕、光っているのは体の表面に無数に開いていた目だったようだ。

 背中に悪寒が走るのを感じながらカケスは物陰から出て扉から顔をのぞかせる。

 紫色の目と目が合った。

 その幽霊が行った先はカケスがスポーンした

 もちろん、振り返って来た道を戻ろうとするだろう。


「ミズゲダ」


「――!!!!!」


 悲鳴は出なかった。

 代わりに少ししか開けてなかった扉から飛び出て廊下の先に走り出していた。

 不吉な急がせるようなBGMが鳴り出す。

 後ろから荒い息遣いと廊下のきしむ音が迫る。

 右に左に、入り組む廊下を走り、イベントエリアで天井が崩れてやっとのことで逃走劇も終了した。


「は、ははは…」


 ペタンと座ったカケスは涙の出てきた目をぬぐい、抜けた腰をそのままに、ポーズから探索終了をぽちった。

 ビビりが…


^^^^^


「ごめんなさい」


「責めないよ。」


「ごめんなさい」


「…(席外し中)」


「ごめんなさい」


「( ,,`・ω・´)ンンン?いいよ!」


「皆さんも、ごめんなさい」


 四人の中で最も大人に見えるカケスが部屋に帰ってきてからも腰を抜かし続け、三人とリスナーにそれぞれあやまっていた。

 涙目カケスとして騒がれているが、返す言葉もないため恥ずかし気にほほを染めている。


「じゃあ、マッドちゃんの番?」


「( ,,`・ω・´)ン!いてく、る!」


 迷いなく山神之城を起動させ、プライベートルームから消えていくマッド。

 画面にはマッドの視点が映されていた。


^^^^^


 慣れた手つきで設定を確認し、一章を起動させカケスと別の形になったマップに飛ぶ。

 ライターに手を伸ばすこともなく最初の部屋を開けたマッドは素早い手つきでアイテムを回収し、燭台に火をつけて部屋を後にする。

 ぽんぽんと流れ作業をするかのように部屋を探索していたマッドだったが、やはり幽霊が恐怖に貶めようと牙をむい


「ぼむ!」


 牙をむ


「らいと!」


 牙…


「かがみ!」


 うん、超適当にあしらわれ、ものの13分ほどで一章をクリアし、勾玉を手に入れた。

 ちなみにRTA使用ではなく、着実にクリアできるようにこれでも手を抜いてアイテム探索をしていたのだが、


「ただああ!」


「うん、おかえり。」


「…作業配信?」


「…恥ずかしいのだけれど。」


「( ,,`・ω・´)ンンン?」


 というかなり冷めた評価をされ、この配信は幕を閉じた。



あとがき


 専門学校入学手続きって面倒くさいですね。

 作文、自己PRの作成、それらの切削と編集…

 ちゅらい…

 さすがに一話2~3千文字を目標に書いていると投稿が遅れりゅので、少し減らすか…

 短めの作品を出すか…

 あ、小説の名前変え忘れてましたや。

 言い訳していいわけ!?

 よくないです。

 ということで、投稿ガンバ…れるかなぁ?

 一話が短い新小説だしマフ


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